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安倍川の源流に八室
泉屋旅館は静岡県静岡市葵区梅ヶ島。安倍川の源流近く、標高約1000メートルの温泉街にある。
総部屋数は8室。宿は「いにしえの宿」を名乗り、公式サイトのフッターには「開湯1700年の湯宿」と入れている。
静岡市観光ナビは梅ヶ島温泉を「安倍川沿いの県道をひたすら山奥へ行った先にある秘境の温泉街」と書いている。政令指定都市のなかにある山奥だ。
2023年11月11日に客室をリニューアルオープンしたと宿は登録している。宿泊した人の感想にも「古い旅館でしたが部屋はリフォームされていて掃除も行き届いていて清潔で気持ち良かった」とある。
加水せず、少し加熱する
湯の扱いについて、宿の書き方は具体的だ。
「100%天然硫黄泉。安倍奥の秘境梅ヶ島温泉の豊かな源泉。千数百年の歴史があり、名湯とうたわれる梅ヶ島温泉を心ゆくまでお楽しみください。単純硫黄泉でほどよく香り、肌になめらかな滑りがあります。39度の源泉を加水せず、少し加熱しております。温度管理には細心の注意を払っております」。
39度の源泉を加水せず、少し加熱している。
39度はぬるい。そのままでも入れなくはないが、長く浸かるには足りない。水で薄めれば温泉が薄まるので、加熱で上げている。
ただし、この宿は「かけ流し」という言葉を使っていない。加水していないことは書いているが、浴槽の扱いについては書かれていない。だからこのサイトではタグを付けていない。
書いていることは具体的で、判断材料は多い。
檜の露天と、洞窟の露天
風呂は男女で性格が違う。
「女湯には東屋作りの檜露天風呂、男湯には野趣あふれる洞窟露天風呂を併設しております」。
東屋作りの檜と、洞窟。同じ宿のなかで、かなり違う。
梅ヶ島温泉の源泉は洞窟から湧いている。静岡市観光ナビによれば、湯之神社の裏手に源泉の洞窟があり、中の岩肌全面から硫黄泉がしたたり落ちている。そこから温泉街の各施設に源泉が共有される。
男湯の洞窟露天は、その源泉の姿に寄せた作りだろう。
宿は【pH9.63】という数字を前に出している。静岡市観光ナビが梅ヶ島温泉全体についてpH9.6のアルカリ性としているのと合う。
入浴はチェックインから22時まで、翌朝6時からチェックアウトまで。
湯の華が浮かぶ
宿の楽天トラベルでの見出しは「湯の華浮かぶ濃い温泉で癒しの旅に」である。
湯の華は、湯に溶けていた成分が固まって浮いたものだ。硫黄泉ではよく見る。
梅ヶ島温泉は無色透明の単純硫黄泉で、濁らない。そのぶん、浮いているものが見える。
浮いているものを嫌がる人もいる。ここに泊まるなら、それは湯の証拠だと思っておいたほうがいい。
日帰りでも入れる、ただし不定期
公式サイトに日帰りのページがある。
日帰り入浴は10時から15時まで。部屋休憩付き、食事付きのプランもある。各種宴会や法事といった団体利用も受けている。
ただし注記がある。「いずれも事前のご予約をお願いいたします」「日帰り入浴は不定期となりますので、ご利用の際はお問い合わせください」。
ふらりと立ち寄れる形ではない。8室の宿なので、泊まる客が入っていれば日帰りを受けられない日もあるのだろう。
滝を歩いた帰りに寄るつもりなら、先に電話を入れておきたい。
滝と峠の拠点として
梅ヶ島には滝が多い。
安倍の大滝は温泉街から徒歩1時間ほど。日本の滝百選に選ばれている。鯉ヶ滝、赤水の滝などと合わせて梅ヶ島七滝と呼ばれる。
宿から林道を登りきると、山梨県境の安倍峠に出る。富士山が見える。八紘嶺などへの登山コースの起点にもなっている。
紅葉の盛りは例年11月の中ごろ。静岡市観光ナビも、この時期は宿が取りにくくなると書いている。8室しかない宿なら、なおさらだ。
着くまで
静岡駅からバスで120分。新東名の新静岡ICから車で50分。
バスの本数は多くない。宿泊した人の感想に「静岡駅からバスで約100分、最後は2人だけ?」という一文があった。
車なら安倍川沿いの県道29号を北上する。道が細くなる区間がある。
チェックインは14時から17時まで。最終チェックインが17時と早いので、バスで行くなら便を先に調べておきたい。駐車場は8台で無料、予約不要。
いにしえの宿 梅ヶ島温泉 泉屋旅館のよくある質問
Qお湯はかけ流しですか
宿はかけ流しという言葉を使っていません。書いているのは「39度の源泉を加水せず、少し加熱しております。温度管理には細心の注意を払っております」というところまでです。加水はしていないと明記しているので判断材料にはなりますが、浴槽の扱いそのものについては書かれていません。気になるなら予約前に宿へ聞いてください。
Qお風呂の構成を教えてください
宿は「女湯には東屋作りの檜露天風呂、男湯には野趣あふれる洞窟露天風呂を併設しております」と登録しています。男女で露天の性格が違います。入浴はチェックインから22時まで、翌朝6時からチェックアウトまでです。
QpHはどのくらいですか
宿は【pH9.63】と登録しています。静岡市観光ナビは梅ヶ島温泉全体についてpH9.6のアルカリ性としています。アルカリ度が高いので肌にぬるりとした感触があります。
Q日帰りで入れますか
入れます。公式サイトは日帰り入浴を10時から15時までとし、部屋休憩付きや食事付きのプランも用意しています。ただし「日帰り入浴は不定期となりますので、ご利用の際はお問い合わせください」とあり、いずれも事前予約が必要です。
Q何室ありますか
8室です。2023年11月11日に客室をリニューアルオープンしたと宿は登録しています。駐車場は8台で無料、予約不要。
Qアクセスを教えてください
静岡駅からバスで120分、新東名の新静岡ICから車で50分と宿は登録しています。バスの本数は多くありません。宿泊客の感想に「静岡駅からバスで約100分、最後は2人だけ?」という一文があるほど乗る人の少ない路線です。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

岩井温泉 浪漫伝承の宿 明石家
鳥取県創業400年と宿は書いている創業400年と宿が書く岩井温泉の18室の宿。約48度の源泉を何も足さずに湯船へ入れる。総ヒノキの男女別浴室、佐治石を使った庭園露天風呂、貸切露天風呂「森の方舟」と貸切サウナがある。岩美駅から送迎あり。

武田尾温泉 紅葉舘 別庭 あざれ
兵庫県武田尾温泉の12室の宿。武庫川の渓谷沿いに全室一戸建ての離れが並び、どの部屋にも源泉かけ流しの半露天風呂が付く。大浴場「かわせみの湯」「やませみの湯」にも源泉かけ流しの露天風呂がある。泊食分離で、食事は茶寮「心」。武田尾駅から徒歩5分。

奥飛騨百姓座敷の宿 藤屋
岐阜県岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根、新平湯温泉のほぼ中央に建つ宿。築二百年の百姓座敷は移築ではなく、実際に百姓座敷として使っていた建物をそのまま使っていると公式サイトは書く。日本源泉湯宿を守る会に提出した調査表では加水も加温も循環もなしと開示している。源泉は一重ケ根温泉1号泉、湧出地の泉温130度を低温泉と混ぜて調整している。貸切露天が二つ、24時間無料。
※ 料金・空室・設備・営業状況は変わります。当サイトが掲載しているのは創業年や建築など変わりにくい情報のみです。 最新の情報は予約サイト、または公式サイトでご確認ください。
