湯に白や灰色の粒が浮かんでいることがあります。浴槽の縁に結晶が付着していることもあります。
湯の花と呼ばれます。汚れではありません。
成分が固まったもの
地中では溶けていた成分が、湯が地上に出て温度が下がり、空気に触れることで固まります。
白骨温泉という名も、湯が浴槽に成分を沈着させて白くすることから付いたと伝わります。万座温泉や乳頭温泉郷の白濁も、微粒子が光を散らすことで生じています。
濁りと湯の花は、同じ現象の見え方の違いです。粒が細かければ濁りに見え、大きければ浮遊物に見えます。
別府の湯の花小屋
湯の花を採取して製品にしている土地があります。
別府の明礬地区には藁葺きの小屋が並んでいます。湯の花小屋といい、地面から噴き出す蒸気を小屋の中に導き、青粘土の上で結晶させて採取します。
江戸期に確立した製法で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。工業的に作るのではなく、蒸気と土と時間だけで作ります。数か月かけて結晶が育ちます。
小屋の中を見学できる場所があり、製法の説明も受けられます。
湯の花があるから良い湯とは限らない
湯の花は成分が濃いことの目安になりますが、良し悪しの判断にはなりません。
無色透明で湯の花が見えない湯にも、成分の濃いものはあります。有馬温泉の金泉は赤褐色に濁りますが、これは鉄分が酸化した結果で、湯の花とは別の現象です。
草津温泉は強い酸性泉ですが、湯は無色から淡く濁る程度です。強さと見た目は一致しません。
浴槽での注意
湯の花が浮く湯では、底が見えにくくなります。
段差の位置が分からないので、足を探りながら入ることになります。白濁する湯では特にそうです。
また、湯の花は衣類に付着します。白いタオルに色が移ることがあり、赤褐色の湯や鉄分を含む湯では起こりやすくなります。持ち込むタオルは選んでおきたいところです。
銀製品は硫黄で変色します。湯の花のある硫黄泉では、指輪やネックレスを外してから入ってください。
持ち帰る場合
湯の花は土産物として売られています。
家庭の風呂に入れて使うものですが、成分が濃いため、浴槽や配管を傷める場合があります。とくに追い焚き機能のある風呂では注意が要ります。
商品ごとに使い方の指示があるので、そちらに従ってください。浴槽から自分で採取して持ち帰ることは、施設によって禁止されています。





