新平湯温泉と福地温泉、奥飛騨の賑やかな側と静かな側
奥飛騨温泉郷の五つのうち、隣り合う二つ。新平湯は国道沿いに宿が切れ目なく並ぶ賑やかな温泉地で、福地は山あいの集落に古民家を移した宿が点在する。同じ温泉郷とは思えないほど空気が違う。

新平湯温泉
岐阜県
奥飛騨温泉郷を構成する五つのうち、平湯と新穂高のあいだにある温泉地。国道471号沿いに3キロほど、切れ間なく宿が並ぶ。奥飛騨温泉郷観光協会は賑やかないで湯の里と呼び、素朴な民宿から近代的なホテル、和風旅館まで揃うと案内する。元禄三年に念仏僧の円空が禅通寺に一年余り逗留し、円空仏を数多く残した。かつては一重ケ根温泉と呼ばれていた。

福地温泉
岐阜県
奥飛騨温泉郷の南側、標高約1,000メートルの山あいに端から端まで3キロほどの集落が続く秘湯。平安時代に村上天皇が忍びで療養したと伝わり「天皇泉」とも呼ばれ、平家の落人伝説が残る。単純泉と炭酸水素塩泉で湯上がりの温もりが続く「あったまり湯」。築300年の古民家を移した宿泊者専用の足湯「舎湯」、毎日の朝市、4億年前の海底の化石を並べる化石館。古民家を移築した宿が並ぶ。高山駅からバス70分。
数字で比べる
| 項目 | 新平湯温泉 | 福地温泉 |
|---|---|---|
| 都道府県 | 岐阜県 | 岐阜県 |
| 泉質 | 単純温泉・炭酸水素塩泉・塩化物泉 | 炭酸水素塩泉・単純温泉 |
| 東京から | 約4時間30分 | 約4時間30分(新宿から高速バスで平湯まで4時間35分) |
| 大阪から | 約5時間 | 約5時間 |
| 最寄り | JR高山本線 高山駅(濃飛バス新穂高行き約60分、禅通寺前ほか下車)/松本駅から平湯乗り換え | JR高山駅(濃飛バス約70分、福地温泉バス停)/松本駅(バス約1時間30分) |
| 日帰りで入れる湯 | 禅通寺/たるまの滝/新穂高ロープウェイ | 福地温泉朝市/福地化石館と化石遊歩道/舎湯(宿泊者のみ) |
| 掲載している宿 | 2軒 | 2軒 |
所要時間は主要な経路の目安です。「—」は当サイトで確認できていない項目です。
性格の違い
宿の数
新平湯温泉民宿を含めおよそ50軒。素朴な民宿から大型ホテルまで
福地温泉古民家を移築した宿が並ぶ小さな集落
歴史の残り方
新平湯温泉元禄三年に円空が禅通寺に一年余り逗留し、円空仏を残した
福地温泉平安時代に村上天皇が忍びで療養したと伝わり「天皇泉」とも呼ばれる
湯
新平湯温泉源泉総数39。宿ごとに単純泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉と分かれる
福地温泉単純泉と炭酸水素塩泉。湯上がりの温もりが続く「あったまり湯」
朝の過ごし方
新平湯温泉バスで平湯にも新穂高にも出やすい
福地温泉毎日の朝市と、宿泊者専用の足湯「舎湯」
どちらを選ぶか
両方行くならバスで10分ほど。奥飛騨温泉郷は一本の道に五つの温泉地が並ぶので、地区を先に決めてから宿を探すのが探し方になる。冬は雪が深い。
それぞれの宿
- 奥飛騨百姓座敷の宿 藤屋岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根、新平湯温泉のほぼ中央に建つ宿。築二百年の百姓座敷は移築ではなく、実際に百姓座敷として使っていた建物をそのまま使っていると公式サイトは書く。日本源泉湯宿を守る会に提出した調査表では加水も加温も循環もなしと開示している。源泉は一重ケ根温泉1号泉、湧出地の泉温130度を低温泉と混ぜて調整している。貸切露天が二つ、24時間無料。
- 築150年の飛騨民家 おやど甚九郎総檜づくりの古民家を使った6室の宿。露天3つと内湯2つ、合わせて5つの温泉を貸切でローテーションして無料で使える。大釜を湯船にした露天風呂があり、入口の木の鍵をかけて1時間、予約不要で入れる。バス停「禅通寺前」から徒歩2分。
- 隠庵ひだ路福地温泉の12室の宿。宿はすべての客室に露天風呂を配し、福地の湯を「天皇泉」と呼んでいる。客室の露天のほかに、川沿いの離れに桧の露天風呂と岩の露天風呂がある。バス停「福地温泉」から徒歩2分。
- 山里のいおり 草円1836年に飛騨の清見村に建てられた間口11間半の大型民家・旧二村家を平成16年に母屋として移築した、囲炉裏の宿。地下300メートルの自家源泉「福の湯」(ナトリウム-炭酸水素塩泉)をクレ葺きの湯小屋の大浴場にかけ流し、平湯川のほとりの宿泊者専用露天「森の湯」は神岡鉱山の鉄釜を使った釜湯と巨石の岩湯が20時に男女入替。内湯付きの貸切露天が三つ。新潟の豪農屋敷を移した木庵など15室。薪の釜戸で焚く天日干しの有機コシヒカリと飛騨の食材を囲炉裏で。高山駅からバス75分。
よくある質問
Q新平湯温泉は新しい温泉地ですか?
名前に「新」が付きますが、かつては一重ケ根温泉と呼ばれていました。日本源泉湯宿を守る会は、もともと湯治場だったところが昭和40年代のボーリングによる温泉開発で湯量豊富な温泉郷になった、と書いています。
Q奥飛騨温泉郷の五つはどこですか?
平湯、福地、新平湯、栃尾、新穂高の五つです。奥飛騨温泉郷観光協会は、湧出量が日本で3番目に多く、日本有数の露天風呂数を誇ると案内しています。