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離れの宿、二十室
芳山園は山口県周南市湯野4255-1。夜市川沿いにある。
宿は自らを「癒しの奥座敷 離れの宿」と名乗る。総部屋数は20室で、そのうちいくつかが離れになっている。
新幹線の徳山駅から近い。山陽自動車道の徳山西ICからは車で6分、JR山陽本線の戸田駅からは7分。工業都市の周南から川をさかのぼると、こういう場所に出る。
二〇二四年の新大浴場
この宿はここ数年で大きく変わっている。
2024年9月、新大浴場「芳和の湯」が開いた。サウナと露天風呂を備える。
サウナの構成が具体的だ。宿は「大浴場内のサウナは、セルフロウリュを含む2室ずつを男湯・女湯それぞれに設置」と書いている。男女それぞれに2室。セルフロウリュができる部屋もある。
温泉旅館がサウナに力を入れる例は増えているが、男女に2室ずつというのは思い切った数である。
貸切風呂は乗実と陽晏
貸切風呂は二つ。名前は「乗実」と「陽晏」。
どちらも内湯と露天風呂を備えていると宿は書いている。貸切で内湯と露天の両方が使えるのは、20室規模の宿としては手厚い。
ほかに足湯もある。日帰り入浴やレストランを利用する場合は無料、それ以外は100円と案内されている。
三十二度の硫黄泉
湯の数値を、宿は公表している。
源泉名は湯野温泉。泉質は含硫黄・弱放射能-アルカリ性単純温泉。源泉温度32.4度(気温10.8度)。pH値9.5。
32.4度では、そのままでは入れない。沸かして使うことになる。
pH9.5は強いアルカリ性だ。肌の角質をやわらかくするので、湯上がりがつるりとする。山口県の公式観光サイトが湯野温泉を「健康&美肌の湯」と呼ぶ根拠は、この数値にある。
硫黄も含んでいる。県の観光サイトが「しっかりと硫黄が香る」と書くとおり、匂いでわかる湯だ。
掛け流しの注記
湯の扱いについて、宿はこう書いている。「温泉掛け流し ※人工温泉含まず」。
注記が付いている。つまり、すべての浴槽が天然温泉というわけではない。人工温泉の浴槽もあって、そちらは掛け流しの話に含まれない、という意味だ。
本サイトでは、浴槽単位の記載がある場合に宿全体のかけ流しの印を付けない方針を取っている。だからここでは付けていない。
ただ、注記まで書いていることのほうが重要である。書かずにおけば気づかれないところを、わざわざ断っている。
十五時のチェックイン
この宿には、少し変わった案内がある。チェックイン時刻の説明だ。
「芳山園では、チェックインを 15時より 承っております。当館では、お客様の滞在を快適にするために客室を一から整え直しています。清掃はもちろん、お布団・アメニティ・備品の確認まで、ひとつひとつ丁寧に準備しています。お客様をお迎えする準備に十分な時間を確保するために、チェックインを15時とさせていただいております」。
早く着いた客への案内も続く。12時から14時頃に着いた場合はフロントに声をかければ荷物を預かり、駐車場も使える。ただし館内に広い待合スペースはないので、そのあいだは温泉街の散策や周辺の観光をすすめている。
早く入れないことを謝るのではなく、なぜそうなのかを説明している。宿の姿勢が出ている書き方だ。
ふぐと自然薯
料理は地元のものが中心になる。
山口県の公式観光サイトは湯野温泉について「各旅館では山口グルメの王道『ふぐ』はもちろん、湯野地区で栽培された『自然薯』や近くの戸田地区で水揚げされた『周南たこ』といった地元の素材も味わうことができます」と書いている。
宿は2026年11月1日の宿泊から、食事をすべて食事処での提供に変えると告知している。それ以前は部屋食だった。
六月に泊まるなら
湯野温泉には「サン・サンロード」という遊歩道がある。
6月上旬はホタルが出る。山口県の公式観光サイトも「6月上旬は遊歩道『サン・サンロード』でホタル観賞」と書いている。
夕食のあと、川沿いを歩く。その時期にこの宿を取る理由としては、それで十分だ。
湯野温泉 芳山園のよくある質問
Q泉質を教えてください
宿は源泉名を湯野温泉、泉質を含硫黄・弱放射能-アルカリ性単純温泉、源泉温度を32.4度(気温10.8度)、pH値を9.5と公表しています。源泉が32度台なので沸かして使うことになります。pH9.5は強いアルカリ性で、湯上がりがつるりとします。効き方は人によるので、気になることは医師に確かめてください。
Qお湯はかけ流しですか
宿は「温泉掛け流し ※人工温泉含まず」と書いています。注記があるとおり、すべての浴槽が天然温泉というわけではありません。本サイトでは浴槽単位の記載がある場合に宿全体のかけ流しの印を付けない方針なので、ここでは付けていません。注記まで明示している点は、かえって判断しやすい書き方です。
Qお風呂はどうなっていますか
2024年9月にオープンした新大浴場「芳和の湯」があり、サウナと露天風呂を備えます。サウナは宿の説明によると「セルフロウリュを含む2室ずつを男湯・女湯それぞれに設置」。貸切風呂は「乗実」と「陽晏」の二つで、どちらも内湯と露天風呂を備えています。ほかに足湯もあります。
Q日帰りで入れますか
入れます。宿は「日帰り入浴のお客様もご利用いただけます」と書いています。足湯は100円で、日帰り入浴やレストランを利用する場合は無料としています。
Qチェックインは何時ですか
15時です。宿は理由も説明しています。「当館では、お客様の滞在を快適にするために客室を一から整え直しています。清掃はもちろん、お布団・アメニティ・備品の確認まで、ひとつひとつ丁寧に準備しています。お客様をお迎えする準備に十分な時間を確保するために、チェックインを15時とさせていただいております」。12時から14時頃に着いた場合は、荷物を預けて駐車場を使い、温泉街の散策をすすめています。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

岩井温泉 浪漫伝承の宿 明石家
鳥取県創業400年と宿は書いている創業400年と宿が書く岩井温泉の18室の宿。約48度の源泉を何も足さずに湯船へ入れる。総ヒノキの男女別浴室、佐治石を使った庭園露天風呂、貸切露天風呂「森の方舟」と貸切サウナがある。岩美駅から送迎あり。

秩父七湯『御代の湯』 新木鉱泉旅館
埼玉県文政10年(1827年)創業埼玉県秩父市、約200年前から湧き続ける「御代の湯」を引く鉱泉宿。単純硫黄冷鉱泉で源泉温度約15度、加温して使う。つるっとした卵の白身のような肌ざわりから「卵水」と呼ばれる。露天風呂付き客室が石・陶器・ひのき・御影石の4種、直径150センチの御影石の貸切風呂もある。日帰り入浴は12時から21時。西武秩父駅からタクシー10分、送迎あり。通常は木曜定休。

和倉温泉 ゆけむりの宿美湾荘
石川県七尾湾に面した48室の宿。大浴場「真珠風呂」は女性側の天井に4万5千枚のアコヤ貝を張りめぐらす。1日500石(約93トン)引湯している源泉は飲用もでき、胃腸によいと宿は書く。露天風呂から海を一望する。
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