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殿様が褒めた湯の宿
薩摩の里は鹿児島県薩摩川内市樋脇町市比野4134。市比野温泉の町なかにある全23室の旅館だ。
宿は自分の土地の来歴をこう紹介する。薩摩川内市樋脇町と言えばお湯どころ。薩摩藩主第19代島津光久は市比野の温泉に浴し、『天下の名泉』として近郷の者に広く利用させたという。
藩主が入り、そのあと庶民に開かれた湯。市比野が殿様湯と呼ばれるのはそこから来ている。
加水も加温もしない
この宿の湯の扱いはきっぱりしている。加水・加温なしの100パーセント天然温泉。源泉掛け流し。
数字の出し方も細かい。湧いた時点で44.3度、透明度は99.8パーセント、自然ラドン含有量3.63度、アルカリ性度9.8パーセント。湯の主成分は炭酸と重炭酸塩だとしている。
44.3度というのは、そのまま浴槽へ注げる温度だ。薄める必要も沸かす必要もない。掛け流しを名乗る宿は多いが、加水も加温もしないと明記できるところは限られる。
とろっとして、すべすべになる
宿は湯ざわりについてこう書く。触れてすぐ実感できるトロッとした感触と、上がった後のお肌のしっとりスベスベ感から「美人の湯」と呼ばれるようになった。
弱アルカリ性の湯は皮脂を乳化して落とす。だから入っている間は指の滑りがよくなり、上がると肌が突っ張らない。無色透明で匂いもないので、湯そのものは地味に見えるが、肌で違いが分かるタイプだ。効き方は人によるから、気になることは医師に確かめてから入りたい。
大岩風呂と小さな露天
大浴場は大岩風呂という。巨大な岩を積み重ねてダイナミックに造られていて、窓からは季節の木々が見える。宿は、美しく色づいた紅葉と岩のコントラストが見事だと書いている。
露天風呂は男女一つずつの小さめのもの。季節の彩り、星の瞬く様子、虫の声を聞きながら過ごしてほしい、と案内している。大岩風呂の迫力と、露天のささやかさ。対になっている。
サウナと水風呂もある。
ラドンの部屋
変わった設備がひとつある。ラドン温熱ルームだ。宿は九州初だとしている。
室内の壁に「DOLL STONE」というタイルが貼ってある。人形峠の天然ラジウムを原料にした素焼のセラミックタイルで、微量のラドンを出すという。15分から20分の温浴を想定していて、男女日替わりで使う。
こうした設備の効き方は人によるので、体調に不安があれば医師に確かめてから使いたい。
泊まらなくても入れる
外来入浴は13時から21時まで。町なかの宿なので、市比野を歩きに来た人が立ち寄りやすい。
市比野には共同浴場も足湯もある。何軒かはしごしてから、最後にここの大岩風呂で締める、という一日も組める。
選ぶ理由
加水も加温もしない44度の掛け流し。これがこの宿を選ぶ理由の大半だ。
鹿児島の温泉といえば霧島や指宿が有名だが、あちらは湯も土地も観光地として完成している。市比野は町の温泉地で、宿もその一軒。派手さはない代わりに、湯の扱いで手を抜いていない。
川内駅から新幹線で鹿児島中央まで12分なので、鹿児島市内の旅程にも組み込みやすい。
市比野温泉 旅館 薩摩の里のよくある質問
Q温泉の泉質は?
宿は源泉温度44.3度、透明度99.8パーセント、自然ラドン含有量3.63度、アルカリ性度9.8パーセントという数値を挙げ、加水・加温なしの100パーセント天然温泉を源泉掛け流しで使うと案内しています。主成分は炭酸、重炭酸塩。楽天トラベルの施設情報ではアルカリ単純泉で、効能は胃腸病、関節痛、美肌効果です。効き方は人によるので、気になることは医師に確かめてください。
Qなぜ美人の湯と呼ばれるのですか?
宿は、触れてすぐ実感できるトロッとした感触と、上がったあとのしっとりスベスベ感から「美人の湯」と呼ばれるようになったと書いています。市比野温泉は弱アルカリ性の湯で、皮脂を溶かし角質をやわらかくする働きがあるとされます。
Qお風呂の構成を教えてください。
巨大な岩を積み重ねてダイナミックに造られた大岩風呂が大浴場で、窓から紅葉が見えると宿は書いています。露天風呂は男女一つずつの小さめのもの。ほかにサウナ、水風呂、岩盤浴があります。宿泊客の入浴はチェックインから24時まで、朝は6時からチェックアウトまでです。
Qラドン温熱ルームとは何ですか?
宿が九州初だとしている設備で、男女日替わりで使えます。室内の壁に人形峠の天然ラジウムを原料とした素焼セラミックタイルが貼られ、微量のラドンで満たされていると説明しています。15分から20分の温浴を想定した部屋です。効き方は人によるので、体調に不安があれば医師に確かめてください。
Q日帰り入浴はできますか?
できます。外来入浴の時間は13時から21時までと宿は案内しています。
Qアクセスは?
JR鹿児島本線の川内駅からバスで30分ほど、「市比野温泉入口」下車です。車なら九州自動車道の薩摩川内都ICから15分ほど。鹿児島中央駅から川内駅までは九州新幹線で12分です。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

岩井温泉 浪漫伝承の宿 明石家
鳥取県創業400年と宿は書いている創業400年と宿が書く岩井温泉の18室の宿。約48度の源泉を何も足さずに湯船へ入れる。総ヒノキの男女別浴室、佐治石を使った庭園露天風呂、貸切露天風呂「森の方舟」と貸切サウナがある。岩美駅から送迎あり。

白金温泉 碧の美 ゆゆ
北海道白金温泉の49室の宿。加水も加温も循環もしない100%源泉かけ流しだと宿は書く。源泉53度、pH6.9。日帰り入浴は11時から20時で大人1,200円。旧称は湯元白金温泉ホテル。

ランプの宿 青荷温泉
青森県青森県黒石市沖浦、青荷渓谷の底にある31室の一軒宿。各室に電灯がなく、夜はランプの明かりだけで過ごす。携帯の電波も届かない。風呂は四つあり、宿はすべて源泉かけ流しとしている。1929年(昭和4年)に青森県の歌人、丹羽洋岳が開いたと宿は書く。冬季は一般車両が通行止めになり、送迎バスで山道を30分。
※ 料金・空室・設備・営業状況は変わります。当サイトが掲載しているのは創業年や建築など変わりにくい情報のみです。 最新の情報は予約サイト、または公式サイトでご確認ください。
