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新潟の松之山温泉 凌雲閣とは別
先に断っておく。新潟県十日町市の松之山温泉にも「凌雲閣」という宿がある。昭和13年築の木造三階建てが国の登録有形文化財になっている旅館で、こちらとは別の宿だ。
どちらも日本秘湯を守る会の会員宿なので、会の一覧で並んで出てくることがある。予約サイトで探すときは所在地を確かめてほしい。
北海道でいちばん高い宿
凌雲閣は北海道空知郡上富良野町、標高1280メートルに建つ。
日本秘湯を守る会はこの宿を、大雪国立公園の大自然のなかにある北海道で一番高所の温泉宿とし、標高1280メートルの露天から見える景色は山が近くて絶景だと紹介している。
客室は14室。通年営業。
上富良野の市街地から道を上がっていくと、途中に吹上温泉があり、その先の行き止まりがこの宿だ。ここより高いところに宿はない。
二種類の源泉を掛け流す
公式サイトの温泉ページは、こう始まる。「山の頂(いただき)近くから引かれた、2種類の源泉掛け流し天然温泉」。
加水や循環についての記載は見当たらない。
源泉は二本ある。公式サイトが泉質を並べている。
凌雲閣1号井は、酸性・含鉄(Ⅱ)-水素-硫酸塩温泉(酸性低張性低温泉)。宿は「殺菌力が非常に強く、慢性的な皮膚病に効果がある」「他の泉質と比べて刺激が強いため、病弱者・高齢者及び皮膚の弱い人には適さない場合があるので注意が必要です」と書いている。効き方は人によるので、肌の弱い人は無理をしないほうがいい。
凌雲閣2号井は、含鉄(Ⅱ)-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉(中性低張性高温泉)。こちらは鉄を含むので、空気に触れると茶褐色になる。
日本温泉協会の施設情報を見ると、二本の泉温は32.1度と51.1度。色の欄には無色透明と無色微濁が並んでいる。低いほうが酸性湯、高いほうが鉄の湯にあたる。
大岩の湯と小岩の湯
内湯は二つ。大岩の湯と小岩の湯という。時間帯によって男女が入れ替わる。
大岩の湯について、公式サイトはこう書いている。「宿が建設される以前からそこにあった大岩に見守られながら」。
建物より先に岩があった。それを動かさずに風呂を作った、ということだ。
小岩の湯は広い浴場。どちらにも酸性湯の浴槽が一つずつ付いている。宿は酸性湯を「根強いファンが多し! 低温だけどじっくり温まる酸性のお湯」と書いている。
露天は2号井の湯。日本温泉協会の施設情報では露天風呂数2。
一晩泊まれば、中性の高温泉と酸性の低温泉、内湯と露天を全部行き来できる。
窓の正面に十勝岳連峰
日本秘湯を守る会は「客室の窓からは、目の前に十勝岳連峰の山々を望むことができます」と書いている。
標高1280メートルで、周りに高い木がない。遮るものがない。
十勝岳は活火山だ。噴煙が見える日もある。秋の紅葉は九月下旬から始まり、十月には雪が降ることもある。
宿は「富良野岳、十勝岳の登山口にあり、登山やバックカントリーの情報を得ることができる」とも紹介されている。夏は登山の人、冬はスキーの人が泊まる。
電波が届かない
日本秘湯を守る会の施設情報には、細かい項目が並んでいる。
携帯電話送受信はバツ。電波が届かない。
冷房はなし。標高1280メートルなので要らない。暖房はある。ウォッシュレットもなし。ペットも不可。
設備を求めて行く宿ではない。連絡が必要なら、着く前に済ませておきたい。
日本秘湯を守る会の会員宿である。
日帰りでも、ひとりでも
日帰り入浴は朝8時から18時30分まで。日帰りの昼食にも対応している。
宿泊は1名でも予約できる。
登山の帰りに湯だけ浴びる、という使い方ができる。安政火口まで歩いて一時間ほど、富良野岳へは片道三時間ほどだ。
日本温泉協会は日帰入浴時間を8時から19時(最終受付18時30分)としている。数字に少し差があるので、行く前に確かめたい。
着くまで
JR富良野線の上富良野駅から車で30分ほど。旭川空港からは1時間ほど。
公共交通は限られる。バスは季節運行で本数も少ないので、レンタカーで入る人が多い。
冬は雪が深い。道は除雪されるが、地吹雪になる日もある。装備と時間の余裕を見ておきたい。
チェックインは15時、チェックアウトは10時。富良野の市街地からは車で50分ほどで、ラベンダーの季節に富良野へ来たついでに上がることもできる。
十勝岳温泉 湯元 凌雲閣のよくある質問
Qお湯はかけ流しですか
公式サイトは「山の頂(いただき)近くから引かれた、2種類の源泉掛け流し天然温泉」と書いています。加水や循環についての記載は見当たりません。
Q源泉が二本あるというのはどういうことですか
泉質が違う二つの井戸を使い分けています。公式サイトによれば、凌雲閣1号井は酸性・含鉄(Ⅱ)-水素-硫酸塩温泉(酸性低張性低温泉)で、大岩と小岩に一つずつある酸性湯に使われます。凌雲閣2号井は含鉄(Ⅱ)-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉(中性低張性高温泉)で、内湯と露天に使われます。日本温泉協会の施設情報では泉温が32.1度と51.1度です。
Qお風呂の構成を教えてください
内湯が二つ、大岩の湯と小岩の湯。時間帯で男女が入れ替わります。大岩の湯には宿が建つ前からそこにあったという大岩があると公式サイトは書いています。それぞれに酸性湯の浴槽が一つずつ付き、露天もあります。日本温泉協会の施設情報では露天風呂数2です。
Q携帯電話は使えますか
使えません。日本秘湯を守る会の施設情報では携帯電話送受信が不可となっています。連絡を取る必要があるなら、着く前に済ませておいてください。
Qひとりでも泊まれますか
泊まれます。日本秘湯を守る会の施設情報では1名様の予約が可能となっています。通年営業で、客室は14室です。
Q新潟の凌雲閣とは違いますか
別の宿です。新潟県十日町市の松之山温泉にも「凌雲閣」があり、昭和13年築の木造三階建て本館が国の登録有形文化財になっています。どちらも日本秘湯を守る会の会員宿なので、会の一覧では並んで出てきます。所在地で見分けてください。
Q日帰りで入れますか
入れます。日本秘湯を守る会の施設情報では朝8時から18時30分まで、日帰りの昼食にも対応しています。日本温泉協会の記載では8時から19時(最終受付18時30分)です。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

奥飛騨百姓座敷の宿 藤屋
岐阜県岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根、新平湯温泉のほぼ中央に建つ宿。築二百年の百姓座敷は移築ではなく、実際に百姓座敷として使っていた建物をそのまま使っていると公式サイトは書く。日本源泉湯宿を守る会に提出した調査表では加水も加温も循環もなしと開示している。源泉は一重ケ根温泉1号泉、湧出地の泉温130度を低温泉と混ぜて調整している。貸切露天が二つ、24時間無料。

壁湯天然洞窟温泉旅館 福元屋
大分県大分県玖珠郡九重町大字町田62-1、壁湯温泉の一軒宿。町田川の岸の岩壁にできた洞窟が、そのまま浴槽になっている。宿は300年以上前から自噴していると書く。日本秘湯を守る会の会員で、登録情報では泉質は単純温泉、源泉温度39度、湧出量は毎分1370リットル、加温は貸切湯のみ一部。浴場は五つ。客室は8室から9室の小さな宿で、日帰り入浴も受ける。

姥湯温泉 桝形屋
山形県山形県米沢市大沢、吾妻連峰の北側、標高1,300メートルの谷間に建つ木造2階建て13室の一軒宿。日本秘湯を守る会の会員。三方を奇岩の絶壁に囲まれ、岩壁から噴き出す湯口は六か所あるが、宿が使うのはそのうち一本だけで残りは川へ流れ落ちる。泉質は単純酸性硫黄温泉、源泉温度51度、使用量は毎分300リットル、加水も加温もしない源泉かけ流し。浴槽は内湯2と露天3で、露天には混浴と女性専用がある。営業は4月下旬から11月上旬。
※ 料金・空室・設備・営業状況は変わります。当サイトが掲載しているのは創業年や建築など変わりにくい情報のみです。 最新の情報は予約サイト、または公式サイトでご確認ください。
