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標高千二百八十メートル
十勝岳温泉は北海道空知郡上富良野町。大雪山国立公園のなかにある。
日本秘湯を守る会は、この温泉地をこう紹介している。「大雪国立公園の大自然の中にあり、北海道で一番高所に温泉宿。標高1280mの露天風呂からの景色は山が近くにあり絶景です」。
北海道の温泉地のなかで、いちばん高い場所にある。
本州の高所温泉、たとえば群馬の万座は1800メートル、岐阜の新穂高でも1100メートル前後。北海道は山そのものが本州より低いので、1280メートルというのは相当な高さになる。
道は上富良野の市街地から一本で上がってくる。途中に吹上温泉があり、その先が十勝岳温泉だ。行き止まりである。
二つの源泉、色が違う
この温泉地の特徴は、性格の違う湯が二本あることだ。
日本秘湯を守る会は「鉄分を多き含んだ茶褐色の温泉と酸性の透明な温泉の2種類の源泉が楽しめる」と書く。
宿の公式サイトはもっと細かい。1号井が酸性・含鉄(Ⅱ)-水素-硫酸塩温泉(酸性低張性低温泉)、2号井が含鉄(Ⅱ)-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉(中性低張性高温泉)。
日本温泉協会の施設情報では、泉温が32.1度と51.1度。色は無色透明と無色微濁と記録されている。
酸性の1号井は低温で、宿は低温だがじっくり温まる湯だと書いている。2号井は高温で、鉄を含むため空気に触れると茶褐色に変わる。
同じ敷地で、酸性と中性、低温と高温、透明と濁りを行き来できる。そういう構成の温泉地は多くない。
窓の正面が十勝岳連峰
宿の窓から何が見えるか。日本秘湯を守る会はこう書いている。「客室の窓からは、目の前に十勝岳連峰の山々を望むことができます」。
十勝岳は活火山だ。噴煙が上がっているのが見える日もある。
露天風呂も山を正面に据えている。木がほとんどないので、遮るものがない。
秋は紅葉が早い。九月の下旬には色づき始め、十月に入れば雪が降ることもある。標高が高いぶん、季節の進みが平地と一か月ほどずれる。
登山口としての顔
十勝岳温泉は、湯だけの場所ではない。
日本秘湯を守る会は「富良野岳、十勝岳の登山口にあり、登山やバックカントリーの情報を得ることができる」と書いている。
宿の前から登山道が伸びている。富良野岳へは片道三時間ほど。十勝岳へは望岳台からのルートのほうが一般的だが、こちらからも登れる。
上ホロカメットク山や安政火口へ向かう道もある。安政火口は硫黄の噴気が上がる場所で、歩いて一時間ほどだ。
冬はバックカントリースキーの人が入る。雪の質がいい土地なので、シーズンには専門の客が集まる。
吹上温泉と並べて
同じ道の途中に吹上温泉がある。鹿児島県日置市の吹上温泉とは別で、こちらは北海道上富良野町のほうだ。
吹上には「吹上露天の湯」という無料の野天風呂があり、白銀荘という町営の宿もある。テレビドラマに出たことで知られるようになった。
十勝岳温泉と吹上温泉は、車で十分ほどの距離だ。どちらも上富良野町にあり、同じ山の斜面に並んでいる。
山を挟んだ反対側、美瑛町には白金温泉がある。十勝岳の山麓には温泉地がいくつも点在していて、それぞれ湯の性格が違う。
携帯が入らない
日本秘湯を守る会の施設情報には、細かい項目まで載っている。
携帯電話送受信はバツ。つまり電波が届かない。
冷房もない。標高1280メートルなので要らないということだろう。暖房はある。
通年営業で、一名での予約も受けている。日帰り入浴は朝8時から18時30分まで。
山の上の宿として、必要なものだけがある。
着くまで
JR富良野線の上富良野駅から車で30分ほど。旭川空港からは1時間ほど。
公共交通は限られる。上富良野駅からのバスは季節運行で本数も少ないので、時刻表を先に確かめたい。レンタカーで入る人が多い。
冬は雪が深い。道道はロータリー車で除雪されるが、地吹雪になる日もある。
富良野の市街地からは車で50分ほど。ラベンダーの季節に富良野へ来たついでに上がる、という使い方もできる。ただし夏の富良野は混むので、道の時間は多めに見ておきたい。
十勝岳温泉の日帰り入浴
- 十勝岳望岳台
- 富良野岳の登山道
- 上富良野の丘
吹上温泉や白金温泉へも車で回れる。十勝岳をぐるりと回る位置関係にある。
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
秋・冬
- 所在地Location
- 北海道
- 泉質Spring Quality
- 酸性泉・含鉄泉・硫酸塩泉
- 最寄駅Nearest Station
- JR富良野線 上富良野駅(車約30分)/旭川空港(車約1時間)
- 東京からFrom Tokyo
- 約4時間
- 大阪からFrom Osaka
- 約5時間
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
十勝岳温泉のよくある質問
Qどのくらい高い場所にありますか
標高1280メートルです。日本秘湯を守る会は「大雪国立公園の大自然の中にあり、北海道で一番高所に温泉宿。標高1280mの露天風呂からの景色は山が近くにあり絶景です」と書いています。北海道の温泉地としてはいちばん高い位置にあります。
Q湯が二種類あるというのはどういうことですか
源泉が二本あります。宿の公式サイトによれば、1号井は酸性・含鉄(Ⅱ)-水素-硫酸塩温泉(酸性低張性低温泉)、2号井は含鉄(Ⅱ)-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉(中性低張性高温泉)。日本秘湯を守る会は「鉄分を多き含んだ茶褐色の温泉と酸性の透明な温泉の2種類の源泉が楽しめる」としています。
Q泉温を教えてください
日本温泉協会の施設情報では32.1度と51.1度の二つが記録されています。酸性の1号井が低温、鉄を含む2号井が高温です。色は無色透明と無色微濁とされています。
Q冬でも行けますか
行けます。宿は通年営業です。ただし標高1280メートルの山の上で、道は雪深くなります。バックカントリーの拠点として使う人もいますが、装備と時間の余裕は要ります。行く前に道路状況を確かめてください。
Q登山口になっていますか
なっています。日本秘湯を守る会は「富良野岳、十勝岳の登山口にあり、登山やバックカントリーの情報を得ることができる」と書いています。宿の前から登山道が伸びています。
Q日帰りで入れますか
入れます。日本秘湯を守る会の施設情報では朝8時から18時30分まで。日帰りの昼食にも対応しています。日本温泉協会の記載では8時から19時(最終受付18時30分)です。
ほかの温泉地と比べる
十勝岳温泉の宿

十勝岳温泉 カミホロ荘
標高1200メートルに建つ23室の宿。宿は温泉を100%源泉掛け流しとし、源泉温度は約29度で加温していると書く。内風呂も露天風呂も浴槽はイチイ。日帰り入浴は7時から21時。上富良野駅から車で30分。

十勝岳温泉 湯元 凌雲閣
北海道空知郡上富良野町、標高1280メートルに建つ14室の宿。日本秘湯を守る会は北海道で一番高所にある温泉宿だと書く。源泉は二本あり、公式サイトは2種類の源泉掛け流し天然温泉としている。内湯は大岩の湯と小岩の湯で時間により男女が入れ替わり、どちらにも酸性の湯と露天が付く。携帯の電波は届かない。通年営業で、日帰り入浴もできる。
UPDATED 2026.09.29

