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標高千百二十六メートルの宿
須川高原温泉は岩手県一関市厳美町、栗駒山の八合目に建つ。標高1,126メートル。総部屋数は36室。
宿が掲げる言葉はこうだ。「何もいらない、この湯けむりと暖かい陽ざし、植物を揺らす風が少しあればいい、そこが癒しの宿須川高原温泉」。
正面に鳥海山が見える。日中の雄姿と、夕日に浮かぶシルエット。朝は雲海に浮かぶ早池峰山。雲の上の宿という表現が誇張にならない場所にある。
毎分六千リットルの強酸性
湯量が桁違いである。毎分6,000リットル。pHは2.2の強酸性で、源泉温度は48度から52度。
一関温泉郷は泉質を酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ,Ⅲ)-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)としている。硫黄と鉄を含む強い湯で、873年の『日本三代実録』に「酢川」と記されると宿は書く。酸っぱい川という名前が、そのまま湯の性格を言い当てている。
宿は効用についてこう書く。東北大学医学部の4医局が50年もの長きにわたり温泉治療を行ってきた「薬泉」である、と。胃腸病をはじめ心身症の薬泉としても有名だとしている。
強い酸性泉なので、肌の弱い人は長湯を避け、上がったら真水で流すと負担が軽い。硫黄で銀製品は変色する。効き方は人によるから、体のことで気になる点があれば入る前に医師に確かめておきたい。
公式の宿泊プランには「源泉かけ流し満喫スタンダードプラン」という名が付いている。毎分6,000リットルという湧出量があれば、薄める必要も回す必要もない。
四つの湯
宿は自分の湯を四つに分けて案内している。
大露天風呂「大日湯」。30人から50人ほど入れる大きさの浴槽に、濃厚な源泉がたっぷり注がれる。6時から21時。
内湯「須川の湯」。20人ほどが入れる内湯のほか、ドアの外に5、6人で入れる露天が付く。24時間(8時から9時の清掃を除く)。
中浴場「霊泉の湯」。10人ほどが入れる内湯で、45度ほど。24時間(9時から9時30分の清掃を除く)。
四つ目が天然蒸し風呂の「おいらん風呂」で、これだけ湯に浸からない。使うのは地面から噴き出す蒸気である。一人分のスペースにゴザを敷き、蒸気の出る穴をふさがないように寝そべって毛布をかぶる、というのが宿の説明する作法だ。明るいうちしか使えない。
半年だけ開く
営業は例年4月下旬から11月上旬。冬は深い雪に閉ざされ、国道342号も通行止めになる。
宿泊部門は毎週水曜が定休日である。自炊部は雪害の影響により当面休止と宿は告知していて、再開の時期は未定だという。長く湯治に使われてきた宿なので、自炊部の再開を待つ人は多い。
栗駒山の登山口
この宿は栗駒山の須川コース登山口でもある。山頂からは岩手、宮城、秋田の三県が見渡せる。
栗駒山の紅葉は日本でも早く、9月下旬から10月上旬に色づく。名残ヶ原の湿原には木道が敷かれ、高山植物が咲く。須川湖は宿から歩ける距離にある。
県境の向こう、秋田県東成瀬村には同じ須川温泉の栗駒山荘がある。歩いて行き来できる距離だが、県が違う。
着くまで
公共交通ならJR一ノ関駅前から路線バスに90分ほど。車は東北自動車道の一関ICで下り、国道342号をひたすら上がって1時間ほどかかる。駐車場は無料、予約もいらない。
チェックインは16時から、チェックアウトは10時。冬季の道路閉鎖と開通の時期は年によって変わるので、公式サイトの新着情報を見てから出たい。
須川高原温泉のよくある質問
Q温泉の泉質は?
宿は源泉名を須川温泉、泉温48度から52度、pH2.2、湧出量は毎分6,000リットルと公開しています。一関温泉郷は泉質を酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ,Ⅲ)-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)としています。効用は東北大学医学部4医局が50年にわたり温泉治療を行ってきたと宿は書き、胃腸病をはじめ心身症の薬泉としても知られるとしています。効き方は人によるので、気になることは医師に確かめてください。
Qどんな風呂がありますか?
四つです。大露天風呂「大日湯」は30人から50人ほど入れる大きさで濃厚な源泉がたっぷり注がれ、6時から21時。「須川の湯」は20人ほどの内湯とドアの外に5、6人で入れる露天が付き24時間(8時から9時の清掃を除く)。「霊泉の湯」は10人ほどの内湯で45度ほど、24時間(9時から9時30分の清掃を除く)。それに天然蒸し風呂の「おいらん風呂」があります。
Qおいらん風呂とは?
地面から出る噴気を使う天然の蒸し風呂です。宿は、一人用のスペースにゴザを敷いて蒸気穴をふさがない程度に寝そべり毛布に包まると説明しています。利用できるのは明るい時間帯(およそ6時から16時)です。神経痛などに効くとされてきました。
Q日帰りで入れますか?
入れます。一関温泉郷は内湯が大人800円、大露天風呂が大人800円、共通券1,400円としています。宿の料金ページには入浴のみ大人900円、小学生450円という設定と、個室休憩を含む複数のプランが載っています。時間帯によって扱いが変わるので確かめてから向かってください。
Q営業期間とアクセスは?
例年4月下旬から11月上旬の営業です。冬は深い雪に閉ざされ、国道342号も通行止めになります。JR一ノ関駅前から路線バスで約90分、東北自動車道の一関ICから車で約60分。宿泊部門は毎週水曜が定休日で、自炊部は雪害の影響により当面休止と告知されています。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

岩井温泉 浪漫伝承の宿 明石家
鳥取県創業400年と宿は書いている創業400年と宿が書く岩井温泉の18室の宿。約48度の源泉を何も足さずに湯船へ入れる。総ヒノキの男女別浴室、佐治石を使った庭園露天風呂、貸切露天風呂「森の方舟」と貸切サウナがある。岩美駅から送迎あり。

白金温泉 碧の美 ゆゆ
北海道白金温泉の49室の宿。加水も加温も循環もしない100%源泉かけ流しだと宿は書く。源泉53度、pH6.9。日帰り入浴は11時から20時で大人1,200円。旧称は湯元白金温泉ホテル。

ランプの宿 青荷温泉
青森県青森県黒石市沖浦、青荷渓谷の底にある31室の一軒宿。各室に電灯がなく、夜はランプの明かりだけで過ごす。携帯の電波も届かない。風呂は四つあり、宿はすべて源泉かけ流しとしている。1929年(昭和4年)に青森県の歌人、丹羽洋岳が開いたと宿は書く。冬季は一般車両が通行止めになり、送迎バスで山道を30分。
※ 料金・空室・設備・営業状況は変わります。当サイトが掲載しているのは創業年や建築など変わりにくい情報のみです。 最新の情報は予約サイト、または公式サイトでご確認ください。
