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Echigo-Yuzawa Onsen — 越後湯沢温泉

越後湯沢温泉 高半

えちごゆざわおんせん たかはん

川端康成が『雪国』を執筆した宿。当時の「かすみの間」が保存され、宿泊者以外も見学できる。

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越後湯沢の駅から山側へ坂を上がる。高台に建っているので、部屋の窓から湯沢の町と、その向こうの山が見える。冬になれば一面が白くなる。

かすみの間

この宿には、川端康成が『雪国』を書いた部屋が保存されている。かすみの間という。

机がある。火鉢がある。窓がある。それだけの部屋だが、そこに立つと、あの冒頭の一文がどういう場所で書かれたのかが分かる。国境の長いトンネルを抜けると雪国であった――トンネルを抜けた先の、この高台の部屋である。

宿泊者以外も見学できる。作品を読んでから訪れると、部屋の見え方が変わる。窓の外の景色が、そのまま作中の景色になる。

距離が変わった

『雪国』が書かれた当時、ここへ来るには清水トンネルを抜ける長い鉄道の旅が必要だった。その遠さが、作品の冒頭を成立させている。

今は東京駅から上越新幹線で1時間20分で着く。改札を出ればそこが温泉街である。

同じ場所へ行くのにかかる時間が、百年で大きく変わった。それでも豪雪地帯であることは変わっていない。冬に来れば、窓の外は当時と同じように白い。

湯

単純温泉が中心で、刺激が少なくやわらかい。無色透明で、長く浸かっていられる。

雪の中を歩いた後、あるいはスキーで滑った後に入る湯として、この穏やかさはよく効く。強い成分で押してくる湯ではないが、この土地の使われ方には合っている。

宿は、加水も加温もろ過もせず源泉から浴槽へ直送していると書いている。単純温泉のやわらかさがそのまま届くのは、この引き方による。

着くまで

東京駅から上越新幹線でおよそ1時間20分。越後湯沢駅の改札を出れば、そこがもう温泉街になっている。

宿は駅前と山側に分かれている。高半は山の中腹にあたるため、駅からは送迎か車での移動になる。

この宿を選ぶなら

文学を目的に来る方に向く。湯そのものの個性で選ぶ宿ではない。

駅から近いので、東京からの往復が楽である。冬に向かうなら新幹線が最も確実で、豪雪地帯なので車の場合は装備と道路状況の確認が要る。

少し足を延ばせば清津峡がある。柱状節理の岩壁をトンネルから望む構造が、近年よく知られるようになった。

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