本文へ移動本文へスキップ
Ishikawa — Onsen Area
辰口温泉(石川県)の風景

Photo: Mtdsebaspedia / CC BY-SA 4.0 via Wikimedia Commons

Tatsunokuchi Onsen

辰口温泉

たつのくちおんせん

石川県能美市の里山にある温泉地。能美市は開湯1400年、金沢の奥座敷と書き、金沢から最も近い温泉地として親しまれてきたと案内する。宿は三軒で、総湯の里山の湯と足湯がある。泉鏡花が幼いころからたびたび訪れ、小説「海の鳴る時」の舞台にもなった。肌にやさしい美人の湯として知られる。

Quality
塩化物泉・硫酸塩泉
Access
IR いしかわ鉄道 能美根上駅(のみバス約35分/車約15分)/JR小松駅(車約20分)
From Tokyo
約3時間30分
From Osaka
約3時間

※ 本ページにはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます

辰口温泉の宿を見る(2軒)

金沢の奥座敷と呼ばれる

辰口温泉は石川県能美市の里山にある。宿は三軒。

能美市は公式サイトでこう書いている。「開湯1400年の歴史を誇る辰口温泉は、金沢から1番近い温泉地として親しまれています」。

金沢の奥座敷、という言い方をする。兼六園や近江町市場から車で30分から40分ほどの距離だ。

加賀温泉郷と呼ばれる山代、山中、片山津、粟津の四つは、もっと南にある。辰口はそれより金沢寄りにあって、そのぶん知られていない。

馬の脚を温めていた

開湯の伝えは馬の話から始まる。

石川県公式観光サイト「ほっと石川旅ねっと」によれば、始まりは1400年ほど前とされ、村人たちが傷ついた馬の脚を温めて癒していたと伝えられる。

ただし話はそこで続かない。度重なる洪水で源泉が埋まってしまい、数百年のあいだ泉源が見つからなかったという。

再興は江戸時代末期である。薬師如来のお告げで泉源を掘り当てたという村人、源助の名前が伝わっている。その住居跡は今も残されている。

1400年という数字と、江戸末期という数字。この温泉地には二つの起点がある。

三軒と、総湯と、足湯

能美市が挙げる施設は五つだ。宿が三軒、総湯が一つ、足湯が一つ。

最盛期には10軒あまりの宿が立ち並んでいたと石川県公式観光サイトは書く。今は三軒になった。そのぶん静かである。

総湯は「里山の湯」という。能美市温泉交流館という位置づけの日帰り入浴施設で、行灯のあかりに誘われて、のんびりと温泉を楽しむ、というのがコンセプトだと市は説明している。

浴室は内湯、サウナ、露天風呂。浴場は毎月男女入れ替えになる。午前10時から午後10時まで、第2水曜と第4水曜が休み。

足湯は里山の湯と温泉街を結ぶ散策路の途中にある。

三十三度の湯

能美市は源泉名を新辰口温泉、泉質をナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性温泉)としている。

石川県公式観光サイトは泉温を33.0度とする。

33度は、そのままでは入れない温度だ。加温して使うことになる。数字を見れば湯の扱いはおのずと決まる。

泉質別適応症として挙げられているのは、きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症。塩化物泉と硫酸塩泉に共通する並びだ。

能美市も石川県も「美人の湯」と書いている。肌にやさしい、という説明である。効き方は人によるので、そこは案内として読んでほしい。

泉鏡花が通った

温泉街の中央にある温泉広場に、文学碑が立っている。

明治の文豪、泉鏡花のものだ。鏡花は金沢の生まれで、幼いころからこの湯にたびたび訪れた。小説「海の鳴る時」の舞台にもなっている。

能美市は宿の一軒を「泉鏡花の小説『海の鳴る時』の舞台にもなった由緒ある温泉旅館」と紹介している。

文学碑の横には龍の像がある。辰口という地名の由来として、手取川の氾濫は住んでいる龍が暴れているからという説と、湯が龍の口のように噴き出していたからという説を、石川県公式観光サイトは並べている。

どちらにしても龍である。辰の口、と書く。

お薬師さんへ上がる

源助が作った堂が元になっているのが「集福寺」で、地元では「お薬師さん」と呼ばれている。

散策路が整備されていて、高台に薬師殿がある。さらに登ると延寿殿があり、ぼけ封じ観音といわれる白寿観音が祀られている。

5メートル近い地蔵菩薩は北陸最大級の石仏で、能美市の文化財に指定されていると石川県公式観光サイトは書く。江戸相撲で活躍した大関が、北陸巡業での勝利と念願成就を記念して奉納したとされる。

総湯の里山の湯は、この延寿殿の隣にある。丘は桜の名所でもある。

湯に入る前後に、坂を少し上がる。それだけで温泉地の成り立ちが見える作りになっている。

着くまで

公共交通なら、IRいしかわ鉄道の能美根上駅から「のみバス」連携ルートに乗り、辰口福祉会館で降りて徒歩2分。所要は35分ほどだ。

車なら北陸自動車道の能美根上スマートICから東へ10キロほど。JR小松駅から20分、小松空港から25分。

金沢からは車で30分から40分。宿によっては金沢駅や小松駅からの送迎がある。要予約なので、予約時に確かめたい。

いしかわ動物園が近く、九谷焼の産地でもある。湯だけで一日を埋める温泉地ではないので、周りと組み合わせる前提で考えたほうがいい。

Day Trip

辰口温泉の日帰り入浴

  • 集福寺(お薬師さん)
  • いしかわ動物園
  • 九谷焼の窯元めぐり

金沢市街まで車で30分から40分ほど。兼六園や近江町市場と組み合わせられる。

受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。

Data

温泉地カルテ

Best Season

春・秋

春夏秋冬
Benefits
冷え性末梢循環障害皮膚乾燥症
所在地Location
石川県
泉質Spring Quality
塩化物泉・硫酸塩泉
最寄駅Nearest Station
IR いしかわ鉄道 能美根上駅(のみバス約35分/車約15分)/JR小松駅(車約20分)
東京からFrom Tokyo
約3時間30分
大阪からFrom Osaka
約3時間

※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。

FAQ

辰口温泉のよくある質問

Q辰口温泉はどこにありますか
A

石川県能美市辰口町です。IRいしかわ鉄道の能美根上駅からのみバスで35分ほど、車なら15分ほど。JR小松駅から車で20分、小松空港からは25分ほどです。能美市は「金沢から1番近い温泉地」と案内しています。

Q開湯1400年というのは本当ですか
A

能美市が「開湯1400年の歴史を誇る辰口温泉」と公式サイトに書いています。石川県公式観光サイトによれば、始まりは1400年ほど前とされ、村人たちが傷ついた馬の脚を温めて癒していたと伝えられます。ただし度重なる洪水で源泉が埋まり、江戸時代末期にようやく掘り当てて再興したとされています。

Q泉質を教えてください
A

能美市は総湯の里山の湯について、源泉名を新辰口温泉、泉質をナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性温泉)としています。石川県公式観光サイトは泉温33.0度とし、泉質別適応症としてきりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症を挙げています。

Q日帰りで入れますか
A

入れます。総湯の「里山の湯」は能美市の温泉交流館で、午前10時から午後10時まで、毎月第2水曜日と第4水曜日が定休日です。内湯、サウナ、露天風呂があり、浴場は毎月男女入れ替えになります。里山の湯と温泉街を結ぶ散策路の途中には足湯もあります。

Q泉鏡花との関係は何ですか
A

明治の文豪である泉鏡花が幼いころからたびたび訪れ、小説「海の鳴る時」の舞台になりました。能美市は宿の一軒について「泉鏡花の小説『海の鳴る時』の舞台にもなった由緒ある温泉旅館」と書いています。温泉街の中央にある温泉広場には文学碑が立っています。

Q辰口という地名の由来は何ですか
A

石川県公式観光サイトは二つの説を挙げています。手取川の氾濫は住んでいる龍が暴れているからという説と、湯が龍の口のように噴き出していたからという説です。文学碑の横には龍の像があります。

UPDATED 2026.09.25

Related

似た湯をもつ温泉地