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客舎の町に建つ
飯塚旅館は青森県黒石市温湯鶴泉。温湯温泉の共同浴場のすぐ隣にある。
温湯は客舎の町だ。内湯を持たない宿が共同浴場を囲んで並び、湯治客が自炊しながら二週間ほど泊まる。津軽の湯治はその形で続いてきた。
日本交通公社の全国観光資源台帳は、今は湯治客も客舎も減ったと書いている。それでも建物は残っていて、町並みを写真に撮りに来る人がいる。
飯塚旅館はその一角にある。総部屋数は15室。楽天トラベルの区分は民宿だ。
大正の建物
宿が最初に出しているのは建物である。
「大正建造物の館内は情趣たっぷり。かけ流しの天然温泉を堪能し、季節の料理お部屋でお楽しみ下さい」。
大正は1912年から1926年。百年前の木造建築ということになる。
温湯の町並みは、こういう建物が集まってできている。一軒だけ古いのではなく、通り全体が古い。
宿泊客の感想に「宿の方の接客が最初から最後まで丁寧で人当たりが良く、優しい親戚の人のように感じました」という一文があった。規模の小さな宿の泊まり方である。
天井の高いひのき風呂
湯について、宿はこう書いている。
「古い歴史を感じさせる湯宿や湯治場が立ち並ぶ温湯温泉に、飯塚旅館はございます。川のせせらぎを聞きながら天井の高いひのき風呂で、源泉かけ流しの良質の温泉を心ゆくまでご堪能下さい」。
源泉かけ流し、と明記している。加水や循環についての記載は見当たらない。
浴場は大浴場ひとつ。露天はない。利用は6時30分から22時まで。
天井が高い、というのは湯気を抜くためでもある。熱い湯を使う浴場では意味のある造りだ。
よく温まる湯
宿は温湯という名前についても触れている。
「温湯(ぬるゆ)温泉は、字の通り、よく温まる温泉と言われており、入られた方は『あったまって気持ちが良く、ゆっくり休めるお風呂』と喜ばれます」。
ぬるい湯ではない。源泉は52から57度あり、塩分を含むので湯冷めしにくい。
宿泊客の感想にも「温泉は少し熱く、長湯は厳禁です」とあった。短く入って、上がって休む。それが合っている湯だ。
深夜でも入れる宿
チェックインが14時から24時までと幅広い。
深夜0時まで受け付ける宿は多くない。黒石や弘前で用を済ませてから入る、という使い方ができる。
チェックアウトは10時。駐車場は12台で無料だが、要予約である。
館内にはカラオケルームと宴会場がある。民宿という登録だが、地元の集まりにも使われる規模だ。
食事は部屋出し。宿泊客の感想に「夕食の牛肉陶板焼きは、脂身が少なく小学生の子供も満足でした」という一文があった。
共同浴場と組み合わせる
温湯に泊まるなら、共同浴場にも入っておきたい。
「鶴の名湯 温湯温泉」という。2001年にできた今の建物で、熱い湯と温い湯の二つの浴槽がある。営業は朝5時から夜10時まで。
宿の風呂は6時30分から。共同浴場は5時から。朝いちばんに入るなら共同浴場のほうが早い。
同じ源泉でも、浴槽が変われば湯の当たりが変わる。二つ入ると温湯の湯がわかる。
着くまで
弘南鉄道の黒石駅からバスで20分ほど。東北自動車道の黒石ICからは車で10分ほど。
黒石温泉郷は温湯、落合、板留、青荷の四つ。温湯はいちばん手前にあり、青荷はここからさらに山へ入る。
市街地まで車で10分ほど。中町のこみせ通りが国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれていて、雪よけの庇が続く通りを歩ける。
弘前市街へも30分ほど。津軽を回る拠点として使える位置にある。
飯塚旅館のよくある質問
Qお湯はかけ流しですか
宿は「川のせせらぎを聞きながら天井の高いひのき風呂で、源泉かけ流しの良質の温泉を心ゆくまでご堪能下さい」と楽天トラベルに登録しています。加水や循環についての記載は見当たりません。黒石市の資料では温湯温泉の源泉温度は52から57度です。
Q建物はいつのものですか
大正の建物です。宿は「大正建造物の館内は情趣たっぷり」と登録しています。温湯温泉には客舎と呼ばれる古い木造の宿が並んでおり、飯塚旅館もそのひとつの流れにあります。
Q何室ありますか
15室です。楽天トラベルの区分は民宿。館内にはカラオケルームと宴会場があります。駐車場は12台で無料ですが、要予約です。
Qお風呂の時間を教えてください
6時30分から22時までと宿は登録しています。24時間ではないので、深夜に入ることはできません。温湯温泉の共同浴場は朝5時から夜10時まで開いているので、そちらと組み合わせる手もあります。
Q湯は熱いですか
熱い部類です。温湯温泉の源泉は52から57度で、共同浴場の浴槽も熱い湯が43.5度、温い湯が41.5度と日本交通公社は記録しています。宿泊客の感想にも「温泉は少し熱く、長湯は厳禁です」という一文があります。
Qアクセスを教えてください
黒石駅からバスで20分、東北自動車道の黒石ICから10分と宿は登録しています。チェックインは14時から24時まで、チェックアウトは10時です。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

岩瀬湯本温泉 ひのき風呂の宿 分家
福島県天保12年(1841年)創業と宿は書いている福島県岩瀬郡天栄村湯本居平7、茅葺き屋根の古民家をそのまま使う小さな宿。宿は天保12年創業、築150年の古民家と書く。風呂は男女別の総ひのき風呂で、湯は掛け流しの塩化物泉。客室は趣の異なる4室と公式は案内する。里山の食材を使う料理を出す。JR新白河駅から予約制のバスで約50分、東北自動車道の白河ICか須賀川ICから車で約50分。

甲子温泉 旅館大黒屋
福島県福島県西白河郡西郷村、阿武隈川の上流の谷に建つ全16室の一軒宿。日本秘湯を守る会の会員で、日光国立公園の中にある。白河藩主の松平定信が愛した湯で、定信の別荘だった建物を離れとして使い、西郷村の重要文化財として守られている。看板の大岩風呂は縦5メートル、横15メートル、深さ最大1.2メートル。鳥居の湯口から44〜45度の湯が流れ、岩盤の足元からは31〜34度の湯が自噴する。二本の源泉とも加水・加温なしの源泉かけ流し。

青根温泉 湯元不忘閣
宮城県慶長年間に湯別当として始まり、当主は21代続くと日本秘湯を守る会に登録している宮城県柴田郡川崎町青根温泉1-1。伊達政宗が訪れた際に「この地忘れまじ」と名付けたと伝わる、仙台藩一門の湯治湯。川崎町は本館・離れ・門・蔵など計7棟が国の登録有形文化財と書く。土蔵の中に造られた蔵湯、木造建築と石風呂が調和する大湯など六つの湯屋があり、蔵湯と半露天の亥之輔の湯は貸切で使える。泉質は単純温泉、加水・加温なしの源泉かけ流し。全14室。日帰り入浴は受けていない。
※ 料金・空室・設備・営業状況は変わります。当サイトが掲載しているのは創業年や建築など変わりにくい情報のみです。 最新の情報は予約サイトでご確認ください。
