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絶壁に三方を囲まれて
桝形屋は山形県米沢市大字大沢姥湯1。吾妻連峰の北側、標高1,300メートルの谷間にある一軒宿である。
宿は自分の立地をこう書く。南画世界を思わせる奇岩怪岩が聳え立つ絶壁に三方を囲まれている、と。背後にはコメツガ、ブナ、ダケカンバなどの原生林が広がり、時折カモシカが姿を見せる仙境の中に宿を構えている、とも。
姥湯温泉の景観は山形県内の温泉で第一といわれ、とくに春の新緑と秋の紅葉が見事だと宿は続ける。露天風呂から見上げると、岩の壁が目の前にのしかかってくる。
六本のうち一本しか使わない
湯が噴き出している場所を、宿は六か所と数えている。そのうち桝形屋が引いているのはたった一本。残る五本は誰にも使われないまま川へ落ちていく。
使い切れないほど湧いている、ということだ。日本秘湯を守る会に登録された情報では、温泉使用量は毎分300リットル、源泉温度51度、加水・加温なしで利用形態は源泉かけ流し。
湯は単純酸性硫黄温泉に分類される。青みを帯びた乳白色で、手を入れるとトロリとした感触がある。よく温まる湯だとされてきた。
酸性が強いので、肌が敏感な人は短めに切り上げるほうがいい。銀のアクセサリーは硫黄で黒ずむから外しておく。湯の効きようには個人差があり、治療中の病気があるなら医師に一度きいておくと安心だ。
内湯二つ、露天三つ
浴槽は内湯が2、露天が3。露天には混浴と女性専用があり、内湯は男女別である。
露天は6時から22時、内湯は24時間。露天には入れ替えの時間帯があると宿は書いている。宿の自慢は山菜料理と野趣あふれる露天風呂で、谷川の音と鳥のさえずりを聞きながら、眼前にのしかかる渓谷美を仰いで入浴すると心身ともに癒されるという。
建物は木造2階建て、13室。全室にトイレが付くが、バスはない。エレベーターと冷房はない。クレジットカードは使えないので、現金を用意しておきたい。
半年だけ開く
開いているのは4月下旬から11月上旬までの半年ほど。標高1,300メートルの谷は、それ以外の季節には雪の下になる。
次のシーズンの予約受付が始まるのは3月1日。一人で泊まりたい場合は相談に乗ってくれるが、10月と繁忙期だけは受けられないと断りがある。紅葉の時季に希望が集中するからだろう。
日帰り入浴は9時30分から15時30分、大人700円、子供300円。ただし露天風呂のみの利用で、送迎はないと明記されている。
道が細い
この宿へ行くには、細く曲がりくねった山道を上がることになる。峠駅から車で30分ほどだが、途中には未舗装の区間もあり、対向車とのすれ違いに気を使う場所がある。
運転に慣れていないなら時間に余裕を持ちたい。それでも行く価値があると言われ続けてきた湯である。2019年6月13日からauの携帯が入るようになったと宿は告知している。それ以前は圏外だった。
着くまで
JR奥羽本線の峠駅から車で約30分。東北中央自動車道の米沢八幡原ICからは約1時間。
峠駅は奥羽本線のスイッチバック跡が残る駅で、ホームで売られる「峠の力餅」が名物である。同じ谷の下流には滑川温泉があり、こちらも吾妻連峰の秘湯として知られる。どちらも冬季は閉まる。
姥湯温泉 桝形屋のよくある質問
Q温泉の泉質は?
宿が日本秘湯を守る会に登録した情報では単純酸性硫黄温泉、源泉温度51度、温泉使用量は毎分300リットル、加水・加温なしで利用形態は源泉かけ流しです。にごり湯でトロリとした感触が特徴でよく温まるとしています。効き方は人によるので、気になることは医師に確かめてください。
Qどんな風呂がありますか?
内湯が2、露天が3です。露天風呂は混浴と女性専用があり、内湯は男女別。露天は6時から22時、内湯は24時間入れます。露天には入れ替えの時間帯があると宿は書いています。岩壁から噴き出す湯口は六か所あり、宿が使うのはそのうち一本で、他は川へ流れ落ちています。
Q一人でも泊まれますか?
泊まれます。宿が日本秘湯を守る会に登録した情報では1名の予約は可となっていますが、備考に「1人の予約はご相談下さい(10月およびハイシーズンは予約不可)」とあります。時期によって受けられないので、電話で確かめてください。
Q日帰りで入れますか?
入れます。9時30分から15時30分、大人700円、子供300円。ただし日帰り入浴は露天風呂のみの利用で、送迎はないと宿は明記しています。
Q営業期間とアクセスは?
期間営業で4月下旬から11月上旬です。翌年度の予約は3月1日から受けると宿は告知しています。JR奥羽本線の峠駅から車で約30分、東北中央自動車道の米沢八幡原ICからは約1時間。宿へ向かう道は細く曲がりくねった山道です。クレジットカードは使えません。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

奥飛騨百姓座敷の宿 藤屋
岐阜県岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根、新平湯温泉のほぼ中央に建つ宿。築二百年の百姓座敷は移築ではなく、実際に百姓座敷として使っていた建物をそのまま使っていると公式サイトは書く。日本源泉湯宿を守る会に提出した調査表では加水も加温も循環もなしと開示している。源泉は一重ケ根温泉1号泉、湧出地の泉温130度を低温泉と混ぜて調整している。貸切露天が二つ、24時間無料。

壁湯天然洞窟温泉旅館 福元屋
大分県大分県玖珠郡九重町大字町田62-1、壁湯温泉の一軒宿。町田川の岸の岩壁にできた洞窟が、そのまま浴槽になっている。宿は300年以上前から自噴していると書く。日本秘湯を守る会の会員で、登録情報では泉質は単純温泉、源泉温度39度、湧出量は毎分1370リットル、加温は貸切湯のみ一部。浴場は五つ。客室は8室から9室の小さな宿で、日帰り入浴も受ける。

芽登温泉ホテル
北海道明治34年開湯と宿は書いている北海道足寄郡足寄町芽登2979、ヌカナン川の川辺に建つ全7室の一軒宿。日本秘湯を守る会の会員。宿は「自然湧出 源泉100% 掛け流し 加温なし」を守っていると書き、源泉62度を熱交換器で40度まで下げて浴槽へ引く。浴場は混浴大露天風呂「巨岩の湯」、大露天風呂、小露天風呂、内湯。原生林に囲まれ、シマフクロウやエゾシカが現れることがある。帯広駅から車で約80分。
※ 料金・空室・設備・営業状況は変わります。当サイトが掲載しているのは創業年や建築など変わりにくい情報のみです。 最新の情報は予約サイト、または公式サイトでご確認ください。
