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由布院の街道から一本入ると雑木林になる。その中に離れが点在している。門は目立たず、通り過ぎてしまいそうな入口をしている。
林の中に建物を置く
敷地の木を切って建物を並べるのではなく、林の中に客室を配する。
建物どうしが直接向き合わない。窓を開けても隣の部屋が見えない。この考え方が、後の由布院の宿づくりに影響した。
玉の湯は、亀の井別荘とともに由布院の方向を決めた宿である。大型ホテルを建てず、歓楽街をつくらず、田園風景と小規模な宿を残す。町ぐるみでその方向に舵を切った、その中心にいた。
強くない湯
由布院の湯は単純温泉が中心である。刺激が少なく、肌当たりがやわらかい。
入った瞬間に「効きそうだ」と感じる湯ではない。草津や登別のように成分で押してこない。強い湯を期待して来ると肩透かしを食う。
かわりに長く浸かっていられる。何度も入るのに向いている。由布院を選ぶ理由は、湯の強さではなく宿と風景の質にある。
朝を待つ
由布院は盆地である。標高の高い山に囲まれた平地に田園が広がり、その向こうに由布岳が立つ。この構図が、温泉街のどこからでも目に入る。
秋から冬の冷え込んだ朝、盆地に霧がたまり、由布岳の頂だけが霧の上に出る。金鱗湖は湖底から温泉と湧水が同時に湧いていて水温が高いため、湖面からも霧が立ちのぼる。宿から歩いて行ける距離にある。
この光景は日が高くなると消える。見るには前夜から泊まっているしかない。由布院が宿泊型の温泉地である理由がここにある。
街道は朝に歩く
湯の坪街道は日中人が多い。土産物店と飲食店が並び、写真を撮る人が絶えない。
店が開く前の時間帯であれば、同じ道がまったく違う顔を見せる。宿泊した人だけが得られる時間である。
着くまで
JR久大本線の由布院駅が温泉街の入口にあたる。博多から特急ゆふいんの森が直通しており、およそ2時間10分。別府からは高速バスかJRで一時間前後。
大分空港からもバスがある。盆地は平坦なので、駅から先は歩くか自転車で足りる。
由布院が大型化しなかった理由
歓楽街をつくらず、田園風景と小規模な宿を残す方向に町ぐるみで舵を切った。その結果が今の姿である。
源泉数は別府に次いで全国2位で、湯量は豊富である。しかしそれを大規模施設に集約せず、宿ごとに引いてきた。この選択が、由布院の景観と宿のあり方を決めている。
別府と続けて訪ねる
由布院と別府は一時間前後の距離にある。高速バスかJR久大本線で移動できる。
由布院はその逆である。静かで、湯が穏やかで、宿の中で過ごす時間が長い。
この宿を選ぶなら
静けさと、林の中で過ごす時間を目的にする方に向く。
楽天トラベルでの取り扱いは確認できなかった。予約は宿へ直接になる。
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この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

岩井温泉 浪漫伝承の宿 明石家
鳥取県創業400年と宿は書いている創業400年と宿が書く岩井温泉の18室の宿。約48度の源泉を何も足さずに湯船へ入れる。総ヒノキの男女別浴室、佐治石を使った庭園露天風呂、貸切露天風呂「森の方舟」と貸切サウナがある。岩美駅から送迎あり。

湯の鶴温泉 あさひ荘
熊本県熊本県水俣市湯出1559-2、湯の鶴温泉にある全15室の宿。風呂は岩風呂、展望露天風呂、個室風呂が5部屋。宿は「泉質は無色透明の単純硫黄泉で、入浴すると肌のつるつる感がございます」と書き、展望風呂から桜と紅葉が眺められるとする。新水俣駅から車で約15分、水俣駅から湯の鶴温泉行きのバスで約25分。駐車場は6台。
中山平温泉 あすか旅館
宮城県中山平温泉の14室の宿。宿は源泉かけ流しを掲げる。泉質は単純温泉、アルカリ単純泉。中山平温泉駅から車で約5分・徒歩約15分、古川ICから約50分。
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