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この地、忘れまじ
青根温泉は宮城県柴田郡川崎町。蔵王連峰の宮城側、山の中腹にある。
この温泉地の名前で必ず出てくるのが、伊達政宗である。川崎町の公式ページはこう書いている。湯元不忘閣は「かつて、伊達政宗公が訪れた際、『この地忘れまじ』という思いで“不忘”と名付けた開湯500年の温泉宿」。
不忘閣という宿の名は、そのまま「忘れない」という意味だ。殿様が気に入った湯に、自分の言葉を残していった。
青根温泉そのものについても、川崎町は「伊達家一門の湯治湯として利用された湯の里。開湯490余年」としている。仙台藩の一門が使った湯、という位置づけが今も温泉地の看板になっている。
文化財の宿が、二軒ある
青根温泉の特異な点は、国の登録有形文化財の宿が二軒あることだ。
川崎町の記述を引く。湯元不忘閣について「本館をはじめ、離れ、門、蔵といった計7棟が国指定の登録有形文化財となっています」。岡崎旅館について「本館と別館があり、昭和元年完成の別館は古き良き風情を残しており、国の登録有形文化財となっています」。
七棟がまとめて登録されている宿というのは、全国を見ても多くない。門も蔵も含まれているということは、敷地の構えごと評価されているということだ。
温泉地としての規模は大きくない。川崎町が青根温泉として載せているのは、湯元不忘閣、岡崎旅館、山景の宿 流辿、観山聴月、はなぶさ、HANABUSA DOGlamping、一棟温泉宿、百の宿。そのうち二軒が文化財である。
蔵の中に、湯がある
湯元不忘閣の浴場については、川崎町がこう書いている。「館内には、土蔵内に造られた蔵湯や、美しい木造建築と石風呂の調和が見事な大湯など、6つのお風呂が完備されています」。
土蔵の中に湯船がある。用途としては明らかに後付けで、もともと物を入れていた蔵に湯を引いた形だ。だからこそ、他にない空間になっている。
日本秘湯を守る会に登録された情報では、内湯5と半露天1。享保5年に復元工事を終えたという新湯の名前も出てくる。
加水も加温もしない単純温泉
湯そのものは派手ではない。
日本秘湯を守る会に登録された湯元不忘閣の情報では、泉質は単純温泉、源泉温度52度、湧出量は毎分88.2リットル。加水・加温なしの源泉かけ流しとされている。
52度あれば、そのまま浴槽に落としても入れる温度まで自然に下がる。手を加えないで済む温度だ。
川崎町は岡崎旅館の紹介で、青根の湯を「肌がスベスベになることから『若返りの湯』と呼ばれ女性客に大人気」と書いている。単純温泉は刺激が弱く、肌当たりがやわらかい。長く入っていられる湯である。
日帰りは共同浴場で
湯元不忘閣は日帰り入浴を受けていない。日本秘湯を守る会の会員宿一覧でも日帰り入浴は×で、理由として「お泊まりいただくお客様に鮮度のいい温泉をお楽しみいただくため」と記されている。
日帰りで青根の湯に入りたいなら、共同浴場の「じゃっぽの湯」がある。川崎町は「青根の湯を満喫できる贅沢な100%天然温泉。一日入浴券を購入すれば休憩所でのんびり過ごしながら一日何回でも入浴が楽しめます」と書いている。
駐車場からの眺めは、晴れた日には金華山まで見えるという。
足湯が二つ、源泉が違う
温泉街には足湯が二か所ある。朝日の湯と停車場の湯。
川崎町はこの二つについて「源泉の違う足湯」と書いている。同じ温泉地のなかで、足だけで湯の違いを比べられるということだ。
近くには青根洋館があり、少し歩けば青根自然の森公園がある。温泉街としての通りは長くないが、散策の材料はある。
蔵王のどちら側から入るか
青根温泉は蔵王連峰の宮城側にある。山形側の蔵王温泉とは、エコーラインで山を越えてつながる。
ただしエコーラインは冬季通行止めになる。冬に両方を回るつもりなら、山を迂回することになるので時間の見積もりが変わる。
東北新幹線の白石蔵王駅が玄関口で、そこからバス。湯元不忘閣は楽天トラベルに、メリキュール宮城蔵王バス停からの予約制無料送迎を登録している。
蔵王の観光地としての賑わいは山形側にある。宮城側の青根は、静かなほうだ。殿様の湯として守られてきた性格が、いまも残っている。
青根温泉の日帰り入浴
- じゃっぽの湯
- 青根洋館
- 青根自然の森公園
- 蔵王エコーライン
足湯「朝日の湯」と「停車場の湯」は源泉が違う。蔵王エコーラインは冬季通行止め。
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
春・秋・冬
- 所在地Location
- 宮城県
- 泉質Spring Quality
- 単純温泉
- 最寄駅Nearest Station
- JR東北新幹線 白石蔵王駅からバス
- 東京からFrom Tokyo
- 東北新幹線で白石蔵王駅へ。そこからミヤコーバスで宮城蔵王方面へ向かう。
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
青根温泉のよくある質問
Q青根温泉の泉質は何ですか
日本秘湯を守る会に登録された湯元不忘閣の情報では単純温泉、源泉温度52度、湧出量は毎分88.2リットル、加水・加温なしの源泉かけ流しとされています。川崎町は青根の湯について「肌がスベスベになることから『若返りの湯』と呼ばれ女性客に大人気」と岡崎旅館の紹介で書いています。効き方は人によるので、気になることは医師に確かめてください。
Q伊達政宗との関係は何ですか
川崎町の公式ページは湯元不忘閣について「かつて、伊達政宗公が訪れた際、『この地忘れまじ』という思いで“不忘”と名付けた開湯500年の温泉宿」と書いています。青根温泉そのものについても「伊達家一門の湯治湯として利用された湯の里」としています。仙台藩の殿様の湯として使われてきた温泉地です。
Q登録有形文化財の建物があると聞きました
あります。川崎町は湯元不忘閣について「本館をはじめ、離れ、門、蔵といった計7棟が国指定の登録有形文化財となっています」と書いています。また岡崎旅館についても「本館と別館があり、昭和元年完成の別館は古き良き風情を残しており、国の登録有形文化財となっています」としています。一つの温泉地に登録有形文化財の宿が二軒あることになります。
Q日帰りで入れる施設はありますか
共同浴場「じゃっぽの湯」があります。川崎町は「青根の湯を満喫できる贅沢な100%天然温泉。一日入浴券を購入すれば休憩所でのんびり過ごしながら一日何回でも入浴が楽しめます」と書いています。温泉街には源泉の違う二つの足湯、朝日の湯と停車場の湯もあります。
Qどうやって行きますか
東北新幹線の白石蔵王駅が起点になります。湯元不忘閣は楽天トラベルに、白石蔵王駅からミヤコーバスのメリキュール宮城蔵王ゆきに乗り、メリキュール宮城蔵王バス停で下車、そこから予約制の無料送迎があると登録しています。車なら仙台や蔵王エコーラインの方面から入ります。
ほかの温泉地と比べる
青根温泉の宿

青根温泉 湯元不忘閣
慶長年間に湯別当として始まり、当主は21代続くと日本秘湯を守る会に登録している宮城県柴田郡川崎町青根温泉1-1。伊達政宗が訪れた際に「この地忘れまじ」と名付けたと伝わる、仙台藩一門の湯治湯。川崎町は本館・離れ・門・蔵など計7棟が国の登録有形文化財と書く。土蔵の中に造られた蔵湯、木造建築と石風呂が調和する大湯など六つの湯屋があり、蔵湯と半露天の亥之輔の湯は貸切で使える。泉質は単純温泉、加水・加温なしの源泉かけ流し。全14室。日帰り入浴は受けていない。

青根温泉 山景の宿 流辿
青根温泉の16室の宿。宿は六つの源泉を直送する源泉かけ流しだと書く。泉質はアルカリ単純泉。遠刈田温泉のメルキュールホテル前から送迎がある(要予約)。
UPDATED 2026.09.24


