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有馬の温泉街は坂の途中にあり、路地が入り組んでいる。その坂道に面して、木造の建物が谷側に張り出している。門から入って奥へ進むほど、下へ降りていく構造になっている。
八百年
御所坊は有馬でも古い部類の宿で、八百年の歴史を持つとされる。
有馬は日本三古湯の一つに数えられ、記紀にも記述があるとされる。豊臣秀吉が繰り返し訪れたことでも知られる。そうした土地で長く続いてきた宿である。
谷崎潤一郎をはじめ、多くの文人がこの宿に滞在した。
赤い湯
金泉を引いている。
浴槽の湯は赤褐色に濁っていて、底が見えない。地中では無色透明なのだが、空気に触れて鉄分が酸化するため、湯船に張られる頃にはこの色になっている。
塩分濃度が高い。湯から上がっても汗が引かず、しばらく体が熱いままになる。冬に来ると、外に出てからもその効果が続いているのが分かる。
白いタオルには色が移ることがある。備え付けを使うか、色移りしてもよいものを持参したい。
銀泉もある
有馬には性質のまったく違う湯がもう一つある。無色透明の銀泉で、炭酸を含む泉とラジウム泉がある。
金の湯と銀の湯という公共の外湯があり、宿から歩いて行ける。両方に入って初めて有馬を体験したことになる。海から離れた山中で塩分の濃い湯が湧く理由は、地下深くのプレートに由来する水が上がってきているためと考えられている。
外湯に入る順番
金の湯と銀の湯という公共の外湯がある。両方に入るなら、順番を考える価値がある。
さっぱりした銀泉のあとに、濃厚な金泉を持ってくる。この順にすると金泉の印象が強く残る。逆にすると、金泉のあとの銀泉が物足りなく感じられる。
夏に金泉を続けて浴びると汗が引かない。季節によっては間を空けたほうがよい。
この宿を選ぶなら
都市に近い古湯という有馬の性格を、静かな側から味わいたい方に向く。
金泉を引いた宿に泊まり、銀泉は歩いて外湯で入るという形が取れる。有馬の二つの湯を一泊で押さえたい方に向いている。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

山代温泉 あらや滔々庵
石川県加賀藩主の指定宿を代々務めてきた宿。北大路魯山人が滞在した部屋が残り、九谷焼と加賀の食が重なる。

箱根湯本温泉 萬翠楼福住
神奈川県旅館建築として国の重要文化財に指定された数少ない宿。明治期の擬洋風建築が、今も客室として使われている。

岩瀬湯本温泉 ひのき風呂の宿 分家
福島県天保12年(1841年)創業と宿は書いている福島県岩瀬郡天栄村湯本居平7、茅葺き屋根の古民家をそのまま使う小さな宿。宿は天保12年創業、築150年の古民家と書く。風呂は男女別の総ひのき風呂で、湯は掛け流しの塩化物泉。客室は趣の異なる4室と公式は案内する。里山の食材を使う料理を出す。JR新白河駅から予約制のバスで約50分、東北自動車道の白河ICか須賀川ICから車で約50分。
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