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鳴子温泉郷のうち、東鳴子温泉にある小さな宿である。
湯治の形が残っている
この宿には自炊部がある。
台所があり、長期滞在の客が自分で食事を作る。かつて東北の農村で当たり前だった湯治の形が、そのまま続いている。
旅館としての泊まり方と、湯治としての泊まり方を選べる。同じ建物で同じ湯に入るのに、過ごし方がまったく違う。廊下ですれ違う人の目的が自分とは違う、という感覚がある。
複数の浴場があり、源泉の引き方によって湯の性格が変わる。貸切で使える露天風呂もある。
東鳴子の湯
東鳴子は重曹を含む湯で知られる。重曹には肌の角質をやわらかくするはたらきがあり、入ると滑らかな感触がある。
隣の中山平の湯は通称「うなぎ湯」と呼ばれ、この性質がさらに強い。地区をまたいで湯を比べると、鳴子の幅がそのまま体験になる。
一帯に泉質が揃う
鳴子温泉郷は鳴子・東鳴子・川渡・中山平・鬼首の五つからなる。
日本の温泉を分類する泉質のうち、その大半がこの狭い範囲に揃うと言われている。鳴子は白濁する硫黄泉、東鳴子は重曹を含む湯、中山平はぬるりとした肌触り。地区ごとの性格がはっきりしている。
JR陸羽東線が温泉地を串刺しにしているため、鉄道で地区を移動できる。湯めぐりを目的にするなら、地区をまたいで回るのが面白い。
鳴子峡
温泉街から車で10分ほどの場所に鳴子峡がある。大深沢が刻んだ深いV字谷で、両岸に紅葉が広がる。東北を代表する紅葉の名所のひとつである。
見頃は例年10月下旬から11月上旬。この時期は交通規制がかかることもある。
着くまで
JR陸羽東線が鳴子温泉郷を串刺しにしている。東鳴子温泉駅は温泉地のすぐそばにあり、電車を降りて歩ける。
東京からは東北新幹線で古川へ出て、陸羽東線に乗り換える。合計3時間ほど。仙台からなら2時間かからない。
泉質を比べるための温泉地
同じ鳴子でも、隣の宿と湯がまったく違うということが普通に起こる。二、三か所回れば、泉質という言葉が具体的なものになる。中山平温泉駅、川渡温泉駅も同じ路線上にあるので、車がなくても地区をまたいだ湯めぐりが成り立つ。
自炊部という選択肢
自炊部は、旅館部とは料金も設えも違う。食事が付かず、台所を共同で使う形が一般的である。
これは安く泊まる手段としてではなく、湯に長く入るための形として残ってきたものである。かつて東北の農閑期には、長期間滞在する客がいた。
一泊でも泊まれるが、旅館の快適さを期待して入ると戸惑う。何を目的にその部屋を取るのかを、先に決めておくことになる。
この宿を選ぶなら
湯治の形を体験したい方、泉質を比べたい方に向く。
楽天トラベルでの取り扱いは確認できなかった。予約は宿へ直接になる。東鳴子温泉駅から近い。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

奥飛騨百姓座敷の宿 藤屋
岐阜県岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根、新平湯温泉のほぼ中央に建つ宿。築二百年の百姓座敷は移築ではなく、実際に百姓座敷として使っていた建物をそのまま使っていると公式サイトは書く。日本源泉湯宿を守る会に提出した調査表では加水も加温も循環もなしと開示している。源泉は一重ケ根温泉1号泉、湧出地の泉温130度を低温泉と混ぜて調整している。貸切露天が二つ、24時間無料。

壁湯天然洞窟温泉旅館 福元屋
大分県大分県玖珠郡九重町大字町田62-1、壁湯温泉の一軒宿。町田川の岸の岩壁にできた洞窟が、そのまま浴槽になっている。宿は300年以上前から自噴していると書く。日本秘湯を守る会の会員で、登録情報では泉質は単純温泉、源泉温度39度、湧出量は毎分1370リットル、加温は貸切湯のみ一部。浴場は五つ。客室は8室から9室の小さな宿で、日帰り入浴も受ける。

菊池温泉 木立ちの中の宿 清流荘
熊本県温泉街から少し離れた木立の中、清流・迫間川のほとりに建つ全9室の宿。日本の名湯百選の菊池温泉、アルカリ性単純温泉48.7度、pH9.2のとろとろの湯を薄めず沸かさずかけ流す。大岩がむき出しにそそり立つ内湯「まほろばの湯」と、親子で2年かけて手造りした清流を見下ろす露天風呂「ほたるの湯」。岩風呂、檜風呂、石風呂など12室の貸切家族風呂「湯の倉」。菊池米と館主自ら採った山菜の創作料理12品を個室で。立ち寄り湯は10時から21時。植木ICから20分、熊本空港から30分。
※ 料金・空室・設備・営業状況は変わります。当サイトが掲載しているのは創業年や建築など変わりにくい情報のみです。 最新の情報は予約サイト、または公式サイトでご確認ください。
