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塩原温泉郷は一つの温泉地ではない。箒川が刻んだ谷に沿って、十一の温泉地が連なっている。
大網、福渡、塩釜、塩の湯、畑下、門前、古町、中塩原、上塩原、新湯、元湯。まとめて塩原十一湯と呼ばれる。
一つの谷に色の違う湯が並ぶ
塩原の面白さは、これだけ近い範囲で湯がまったく違うことにある。
新湯や元湯は硫黄を含んで白濁する。谷を下れば無色透明の単純温泉や塩化物泉が湧く。空気に触れて色が変わる湯もある。同じ「塩原の湯」と言っても、どこに入るかで体験が別物になる。
地区によって湧いている源泉の性質が違うためで、一つの温泉郷でこれだけ幅があるのは珍しい。湯めぐりが谷のなかで完結する。
日帰りで入る
共同浴場と日帰り入浴施設が谷のあちこちにある。宿の立ち寄り湯も受け入れているところが多い。
東京から那須塩原駅まで新幹線でおよそ70分、そこからバスで一時間ほど。泉質の違う湯を一日で二、三か所回れる距離である。
新湯には共同浴場があり、硫黄泉に入れる。谷の上と下で湯を比べると、この温泉郷の構造が体で分かる。
渓谷と紅葉
箒川の渓谷そのものが見どころになっている。
もみじ谷大吊橋は歩行者専用の吊橋で、渓谷と塩原ダム湖を見渡せる。回顧の吊橋からは滝が見える。谷沿いに遊歩道が整備されており、歩いて回れる区間が長い。
紅葉は例年10月下旬から11月上旬。標高差があるため、谷の上と下で色づく時期がずれる。長く楽しめる反面、混雑期は道路が渋滞する。
どの地区に泊まるかで決まる
塩原は一つの町ではないので、宿を取る場所が旅の中身をほとんど決めてしまう。
谷の下流にあたる大網、福渡、塩釜のあたりは、那須塩原駅から近い。バスの本数も比較的多く、着いてからの移動が短い。
古町、門前は温泉街としてまとまっており、店や施設が集まっている。歩いて過ごすならこのあたりになる。
谷の奥にある新湯、元湯は硫黄泉の白濁した湯が湧く。駅からは遠く、冬は道路状況も厳しくなる。ただし湯そのものを目的にするなら、ここが本命になる。
「塩原に泊まる」と決めただけでは足りない。谷のどこかを先に決めることになる。
湯を比べるという行程
一つの谷でこれだけ泉質が分かれている温泉地は少ない。だから、比べること自体を目的にできる。
新湯の共同浴場で白濁した硫黄泉に入り、谷を下って無色透明の湯に入る。同じ日のうちに、湯の色も匂いも肌当たりも変わる。
ただし地区の間はバスか車での移動になる。歩ける距離ではない区間があるので、時刻表を先に確認しておきたい。公共交通だけで回るなら、一日に二か所が現実的な上限になる。
那須と組み合わせる
那須塩原駅は、塩原と那須の両方への入口になっている。
那須湯本の鹿の湯は強い酸性の硫黄泉で、41度から48度まで温度の違う湯船が並ぶ。塩原の多様な湯とは性格がまったく違う。
車があれば一時間ほどで行き来できる。一泊二日で、塩原の谷と那須の高原を続けて回るという組み方ができる。
紅葉期は例年10月下旬から11月上旬。この時期は道路が渋滞するので、移動時間を多めに見ておきたい。
歩き方
那須塩原駅からバスで谷に入る。温泉地が谷に沿って並んでいるため、どの地区に泊まるかで景色も湯も変わる。
地区の間はバスか車での移動になる。歩ける距離ではない区間もあるので、湯めぐりの計画は先に立てておきたい。
那須湯本までは車で一時間ほど。強い酸性の硫黄泉である鹿の湯と、塩原の多様な湯を続けて訪ねる行程も組める。
塩原温泉郷の日帰り入浴
- 共同浴場
- 日帰り入浴施設
- 宿の立ち寄り湯
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
秋
- 所在地Location
- 栃木県
- 泉質Spring Quality
- 単純温泉・塩化物泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉
- 最寄駅Nearest Station
- JR東北新幹線 那須塩原駅(バス約60分)
- 東京からFrom Tokyo
- 約2時間30分
- 大阪からFrom Osaka
- 約5時間30分
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
塩原温泉郷のよくある質問
Q塩原温泉郷は日帰りでも楽しめますか?
楽しめます。共同浴場や日帰り入浴施設が谷のあちこちにあり、宿の立ち寄り湯も受け入れています。東京から那須塩原駅まで新幹線でおよそ70分、そこからバスで一時間ほどです。泉質の違う湯を一日で二、三か所回れます。
Q塩原温泉郷にはいくつの温泉地がありますか?
十一の温泉地からなり、塩原十一湯と呼ばれます。大網、福渡、塩釜、塩の湯、畑下、門前、古町、中塩原、上塩原、新湯、元湯。同じ谷のなかで泉質も湯の色も異なり、白濁する湯もあれば無色の湯もあります。
Q塩原の湯はなぜ色が違うのですか?
地区によって湧いている源泉の性質が違うためです。新湯や元湯は硫黄を含んで白濁し、他の地区では無色の単純温泉や塩化物泉が湧きます。空気に触れて色が変わる湯もあります。一つの温泉郷でこれだけ幅があるのは珍しいことです。
Q紅葉の見頃はいつですか?
例年10月下旬から11月上旬です。箒川の渓谷全体が色づき、もみじ谷大吊橋や回顧の吊橋から見下ろす景色が知られています。標高差があるため、谷の上と下で色づく時期がずれます。混雑期は道路が渋滞します。
ほかの温泉地と比べる
塩原温泉郷の宿

塩原温泉郷 明賀屋本館
鹿股川の川岸に露天風呂を持つ宿。八十八段の階段を下りた先に湯船があり、川面とほぼ同じ高さで湯に入る。

塩原温泉 創作料理と源泉掛け流しの宿 本陣
塩原温泉の5室の宿。敷地内から湧く無色透明のアルカリ単純泉を、無加温・無加水・無循環で使うと宿は書く。二つの風呂は貸切・家族風呂としても使える。那須塩原駅からバスで50分。
UPDATED 2026.08.13


