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奥鬼怒温泉郷は栃木県日光市川俣、鬼怒川の源流部にある。関東最後の秘境という言い方をされる。
歩くか、送迎に乗るか
ここへ車で乗りつけることはできない。女夫渕から先の奥鬼怒スーパー林道は一般車両が進入禁止だからである。
方法は二つ。女夫渕から遊歩道を4.5キロ、およそ1時間20分歩く。あるいは宿の送迎バスに乗って約25分の林道を上がる。加仁湯の送迎バスは女夫渕発12時、15時、17時30分で、日光市営バスの到着を必ず待ってから出発すると宿は書いている。
公共交通なら東武鬼怒川温泉駅から日光市営バスで約105分、女夫渕で降りる。女夫渕にはすでに施設がなくカーナビに登録できないので、少し手前の「こまゆみの里」を目的地にしてほしいと宿は案内している。
着くまでが長い。その長さが、この温泉郷の静けさを作っている。
五本の源泉
加仁湯は泉質の異なる5本の源泉を持つ。黄金の湯、奥鬼怒4号、岩の湯、崖の湯、たけの湯である。
宿が公開する分析の説明によると、5源泉はいずれも炭酸水素イオン、塩素イオン、ナトリウムがほぼ3分の1ずつバランスよく含まれ、うち4本は硫化水素を含む「硫黄泉-ナトリウム・塩化物・炭酸水素塩温泉(硫化水素型)」が主流を占める。pHは弱酸性で、適度な遊離炭酸ガスを含むため血行が促進されてよく温まるという。
源泉ごとの性格も書かれている。黄金の湯は湧出直後からコロイド硫黄成分で濁る。岩の湯は5源泉でいちばん溶存物質が多く、食塩が主成分。たけの湯だけは硫黄分を含まず、炭酸水素イオンが多くて刺激が少ない。
毎日ちがう濁り方
この温泉の説明でいちばん読みごたえがあるのは、宿が書いた「温泉に対するご質問・誤解につきまして」という文章である。
5本とも湧いたときは無色透明で、湯船にためると次第に白や青白くなる。濁り方はその日の湯の出る量や気温、気圧で変わる。加温も加水もしないので季節によっても出る量が変わり、結果として毎日違う濁り方になる。
湯の花についても、白く浮かぶ日、ひとつが大きい日、黒や灰色に見える日があると書く。年に数人「垢や汚れが浮いている」と言う客がいるが、手ですくって指先でつぶせば匂いがあって汚れとは違うと分かる、と丁寧に説明している。年に数回は湯船が黒くなることもあり、原因はよく分かっていないという。
温度管理についても「源泉かけ流しなので、うまく出来ている日のほうが少ないかもしれません」と正直に書いている。硫黄泉なので銀製品は黒く変色し、湯の花が付いた床は大変すべりやすい。効き方は人によるから、体のことで気になる点があれば入る前に医師に確かめておきたい。
十三の浴槽
加仁湯には三つの大きな露天風呂、男女別の内湯、樹齢600年のシナノキをくりぬいたハラハラ風呂、五つの湯船が並ぶロマンの湯、貸切の露天「蒼弓の湯」などがあり、全部で13の浴槽になると楽天トラベルの施設紹介にある。いずれからも鬼怒川の源流と対岸の岸壁が見える。
ロマンの湯は、わざと熱い湯船とぬるい湯船を作ってあると宿は書く。洗い場があるのは内湯だけ。貸切は50分間、無料である。
鬼怒沼への入口
この温泉郷は、鬼怒沼湿原へ登る拠点でもある。標高2,000メートル余りの高層湿原で、日本でいちばん高い場所にある高層湿原とされる。下山後の入浴が格別だという客が多いと紹介されている。
奥鬼怒スーパー林道は一般車が入れないので、登山も宿を起点にすることになる。日帰りで往復する場所ではない。
着くまで
東武鬼怒川温泉駅から日光市営バスで約105分、女夫渕下車。そこから徒歩1時間20分か送迎バス25分。
車の場合、今市ICから国道121号で鬼怒川温泉と川治ダムを経て女夫渕へ。女夫渕に駐車場がある。日光ICから霜降道路、あるいは戦場ヶ原から山王峠を越える道もあるが、金精峠と山王林道は12月上旬から4月末まで閉鎖される。
チェックインは12時30分ごろ、チェックアウトは10時。帰りの送迎バスは9時か11時20分以降で、10時台がないと宿は断っている。
奥鬼怒温泉郷の日帰り入浴
- 鬼怒沼湿原
- 川俣温泉間欠泉
- 瀬戸合峡
鬼怒沼へは宿から登山になります。日帰りではなく泊まって登る場所です。
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
秋・夏
- 所在地Location
- 栃木県
- 泉質Spring Quality
- 硫黄泉・塩化物泉・炭酸水素塩泉
- 最寄駅Nearest Station
- 東武 鬼怒川温泉駅(日光市営バス約105分・女夫渕下車)/女夫渕から徒歩約1時間20分または宿の送迎バス約25分
- 東京からFrom Tokyo
- 約5時間
- 大阪からFrom Osaka
- 約8時間
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
奥鬼怒温泉郷のよくある質問
Q奥鬼怒温泉郷の泉質は?
加仁湯は5本の源泉を持ち、いずれも炭酸水素イオン、塩素イオン、ナトリウムがほぼ3分の1ずつバランスよく含まれ、うち4本は硫化水素を含む「硫黄泉-ナトリウム・塩化物・炭酸水素塩温泉(硫化水素型)」が主流だと公開しています。pHは弱酸性で適度な遊離炭酸ガスを含み、血行を促進してよく温まるとしています。効き方は人によるので、気になることは医師に確かめてください。
Qどうやって行くのですか?
女夫渕から先は一般車両が入れません。加仁湯は、女夫渕から遊歩道を4.5キロ、約1時間20分歩くハイキングコースか、宿の送迎バスで約25分のどちらかだと案内しています。送迎バスは女夫渕発12時、15時、17時30分で、日光市営バスの到着を待ってから出発します。鬼怒川温泉駅から女夫渕までは市営バスで約105分です。
Q湯はどうして濁るのですか?
加仁湯は、5本とも湧いたときは無色透明で、湯船にためると次第に白や青白くなると説明しています。濁り方はその日の湯の出る量や気温、気圧によって変わり、加温も加水もしないので季節でも変わるため、結果として毎日違う濁り方になるとしています。「とちぎにごり湯の会」の言う一期一湯とはそういう意味だと書いています。
Q日帰りで入れますか?
加仁湯は立ち寄り湯の営業を終了しました。日帰りで入りたい場合は予約制の送迎付き日帰りプランを利用してほしいと案内しています。混雑を避けるため日帰りの送迎は通常行っていないとも書いています。
Q冬でも行けますか?
行けますが、周辺の道路に注意が要ります。金精峠と山王林道は12月上旬から4月末まで冬季閉鎖されると加仁湯は案内しています。宿は雪見風呂の送迎プランを用意しています。女夫渕には駐車場がありますが、カーナビに女夫渕が登録できないので手前の「こまゆみの里」を指定するよう勧めています。
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UPDATED 2026.09.24



