
赤湯温泉
Akayu Onsen
寛治7年(1093年)、源義家の弟義綱が傷ついた兵を湯に入れ、血で湯が赤く染まったと伝わる山形の古湯。山あいの温泉地が多い山形では珍しく町の中にあり、11軒の旅館と3つの公衆浴場が点在する。米沢藩上杉家が御殿を構えた湯で、6つのワイナリーを持つぶどうの町でもある。
白濁と硫黄の香り、温泉らしい温泉
卵が腐ったような独特の香りと、しばしば白濁する湯。「これぞ温泉」という体験を求めるならこの泉質です。
111 AREAS

Akayu Onsen
寛治7年(1093年)、源義家の弟義綱が傷ついた兵を湯に入れ、血で湯が赤く染まったと伝わる山形の古湯。山あいの温泉地が多い山形では珍しく町の中にあり、11軒の旅館と3つの公衆浴場が点在する。米沢藩上杉家が御殿を構えた湯で、6つのワイナリーを持つぶどうの町でもある。

Amagase Onsen
大分県日田市天瀬町、玖珠川の谷にある温泉。大分県は別府・由布院と並ぶ豊後三大温泉のひとつに数え、川沿いに共同露天風呂「川湯」が点在すると紹介する。簡単な囲いだけのものから完全に開けたものまであり、神田湯と薬師湯では湯あみ着を借りられる。メタケイ酸を含むやわらかい湯で「美肌の湯」と呼ばれる。JR天ヶ瀬駅から歩ける温泉街で、落差20mの桜滝が近い。

Amihari Onsen
岩手県岩手郡雫石町、岩手山の南麓にある一軒宿の温泉。元湯は2キロほど山を登った犬倉山の爆裂火口跡にあり、高温の蒸気に沢水を混ぜて湯をつくり、引湯管で引いてくる。泉質は単純温泉・硫黄泉(硫化水素型)でpH4.1。沢水の量で濁り方が変わり、春夏秋は青味がかった白濁、冬は無色に近くなる。本館の大釈の湯・白泉の湯、日帰りの薬師の湯、野天の仙女の湯、鹿追足湯をあわせて「網張五湯」と呼ぶ。

Ashinoyu Onsen
駒ヶ岳の麓、箱根旧街道(国道1号)沿いに開けた閑静な温泉地。箱根七湯の一つで、寛文2年(1662年)に勝間田清左衛門が湿原を開拓して温泉の基礎を築き、江戸時代を通じて長逗留の湯治客と文人墨客で賑わった。1811年の『七湯枝折』は箱根の温泉の中でも主と称えた。白く濁る硫黄泉と湯の花沢から引く重曹泉の二つの湯があり、1715年創業のきのくにやが自家源泉を守る。文人が集った東光庵熊野権現旧跡、箱根石仏群が近い。芦ノ湖まで車で10分。

Beppu Onsen
源泉数・湧出量ともに日本一。別府八湯と呼ばれる八つのエリアがそれぞれ違う湯を持ち、街全体が温泉の集積地になっている。

Bessho Onsen
信州最古とされる湯の周りに、国宝と重要文化財が集まっている。「信州の鎌倉」と呼ばれる、寺と湯の町。

Chichibu Onsen
埼玉県秩父市の山あいに点在する鉱泉。かつて「秩父七湯」と呼ばれた湯のひとつ「御代の湯」は、文政10年(1827年)に初代おきくばあさんが恒持神社の神のお導きで見つけたと宿は伝える。単純硫黄冷鉱泉で源泉温度は約15度、加温して使う。つるっとした卵の白身のような肌ざわりから「卵水」とも呼ばれる。秩父札所めぐりや秩父夜祭の拠点にもなる。西武秩父駅からタクシー10分。

Chuzenji Onsen
男体山の噴火でせき止められてできた中禅寺湖のほとりに開けた温泉地。湯はここで湧いているのではなく、約12キロ離れた奥日光・湯元から引いている。標高1,269メートルの湖畔で、夏は涼しく、秋は紅葉に囲まれる。日光駅からいろは坂を上ってバスで40分ほど。

Dai Onsen
岩手県花巻市、山峡の細い坂道に宿が並ぶ温泉地。台温泉旅館組合は、十数か所から湧く源泉を宿ごとに使い分けていると書く。泉温96度・88.4度・76度の三系統が示され、硫黄の匂う湯がある。南部藩で最も早く開けた温泉で、1922年に湯を引いて花巻温泉が開かれた。

Dake Onsen Hirosaki
青森県弘前市、岩木山の南側の山麓にある温泉地。嶽温泉旅館組合は延宝2年(1674年)に杣夫の野呂長五郎がキツネを追って雪穴の湯を見つけたのが始まりとし、寛政8年(1794年)の火事のあと1000メートルほど下に湯小屋を建てて四季を通じて住むようになったのが今の嶽温泉だと書く。硫黄の匂いが濃い濁り湯。弘前駅からバスで50分。

Doroyu Onsen
秋田県湯沢市高松、山奥のわずかに開けた小盆地にある温泉。明治の温泉宿として栄えてきた歴史の古い湯だと宿は書く。名前は湯の色が濁っていることに由来するとされ、病に苦しむ乙女のために天狗が透明の湯を白く変えたという伝えが残る。奥山旅館は新湯・天狗の湯・川の湯という三つの源泉を持ち、大露天風呂、混浴露天、女性専用露天、男女別内湯に分けて使う。大露天風呂は積雪のため11月から5月下旬は休み。日本秘湯を守る会の会員宿。

Fukiage Onsen
鹿児島県日置市吹上町湯之浦、薩摩半島の西側にある温泉地。湯之浦温泉、伊作温泉とも呼ばれる。泉質は単純硫黄泉で、宿は源泉温度を55度と掲示する。日置市は「硫黄泉(アルカリ性)の豊富な湯量で、天候により湯の色が変化する見た目にも楽しめる温泉です」と書く。薩摩の藩主や西郷隆盛が湯治に訪れたと伝わる。日本三大砂丘のひとつ吹上浜が近い。

Futami Onsen
三重県伊勢市の二見町、伊勢湾に面した温泉。すぐそばに夫婦岩と二見興玉神社があり、伊勢神宮を参る前に身を清める「浜参宮」の地として知られてきた。泉質はナトリウム・塩化物強塩泉。宿の展望風呂からは夫婦岩と伊勢湾が見える。二見浦駅から車で5分。

Ginzan Onsen
銀山川の両岸に大正から昭和初期の木造旅館が並ぶ。夜、ガス灯に照らされた雪の街並みは、日本の温泉地でも他に代えがたい風景になる。

Goshogake Onsen
秋田県鹿角市八幡平、十和田八幡平国立公園の中にある一軒宿の温泉。開湯三百余年で、「馬で来て、足駄で帰る、後生掛」と謡われた湯治湯。源泉はオナメ・モトメの湯、泉温93.4度の単純硫黄泉でpH3.01の弱酸性。泥成分で灰白色に濁る。総木造りの大浴場に箱蒸し風呂、泥湯、火山風呂、蒸気サウナなど七つの湯があり、全浴槽が源泉かけ流し(温度調節の加水のみ)。天然地熱のオンドル部屋が名物。

Harazuru Onsen
筑後川のほとりに宿が並ぶ福岡県の温泉地。夏は鵜飼が行われ、対岸には耳納連山が横たわる。

Higashine Onsen
山形県東根市温泉町、さくらんぼ東根温泉とも呼ばれる温泉地。灌漑用水を求めて掘った井戸から明治43年に湯が出たのが始まりで、東根市観光物産協会は掘り当てたときの温度を48度、湧出量を毎分36リットルほどと記している。泉質は硫酸塩泉やナトリウム塩化物泉。三か所を回れる温泉手形があり、温泉街には足湯もある。東根市はさくらんぼの産地として知られる。

Shirakawago Hirase Onsen
岐阜県白川村、世界遺産の合掌造り集落から南へ15キロの庄川沿いにある温泉。国民保養温泉地に指定されている。日本温泉協会は「子宝の湯」として親しまれてきたと書く。泉質は硫黄泉で、宿は含硫黄ナトリウム塩化物泉と登録する。高山駅から高速バスで90分。

Hirayama Onsen
熊本県山鹿市の北西、和水町との境の里山にある温泉郷。延暦9年(790年)頃に皮膚病が流行し、阿蘇大明神が一晩で山を開いて平らな地を作り湯が湧いたと伝わる。無色透明でとろりとしたアルカリ性単純硫黄泉は、加藤清正が汗疹を治しに通ったと伝わる美肌の湯。20軒以上の旅館と家族湯が点在する。

Hirayu Onsen
標高1,250メートル、奥飛騨温泉郷の入口にあたる最古の温泉地。約40の源泉から毎分8,600リットルが湧き、最高で90度に達すると観光協会は案内する。武田軍の兵が白い猿に導かれて湯を見つけたという伝説を持ち、上高地・乗鞍・高山へのバスの結節点でもある。

Hirugami Onsen
1973年、トンネル工事の途中で湧き出した長野県南部の温泉地。星空の見える村として知られ、春は花桃が谷を染める。名古屋から高速バスで2時間。
Horita Onsen
別府八湯の一つ。別府市は、古くから湯布院・日田へ通じる交通の要衝で江戸時代以降温泉場として栄えた歴史を持つと書く。別府インターのそばにあり、市営の堀田温泉は引湯のかけ流し。別府八湯温泉道は、白い湯の花が漂う湯だと紹介している。

Ichinomata Onsen
山口県下関市豊田町一の俣、三つの山に囲まれた谷にある温泉。関門の奥座敷と宿は名乗る。泉質はアルカリ性単純硫黄温泉でpH10.0、泉温29.1度、無色透明で微かに硫化水素のにおいがする。とろりとした肌ざわりから美肌の湯と呼ばれる。一の俣温泉グランドホテルは大浴場を源泉かけ流し、大露天風呂・ジャグジー風呂・家族風呂は循環ろ過装置を使用と書き分け、加水はしていないとしている。日帰り入浴は8時から21時。近くに水没林で知られる一の俣桜公園がある。

Inunakiyama Onsen
大阪府泉佐野市、修験道の霊場・犬鳴山の麓にある温泉郷。泉佐野市観光協会は「大阪に残る唯一の温泉郷」と書く。もとは七宝瀧寺の門前町で、単純硫黄冷鉱泉が湧く。犬鳴山は役行者が大和の大峯山より6年早く開いたと伝えられ、女人大峰とも呼ばれる。山中には大小四十八の滝があり、行者の滝では今も滝行が見られる。関西空港から車30分、大阪市内から1時間。

Isohara Onsen
茨城県北茨城市磯原町、太平洋に面した海辺の温泉。沖に浮かぶ二ツ島を正面に見る宿が建つ。童謡詩人・野口雨情の生まれた町で、磯原駅前には六角堂をかたどった時計塔が立ち、雨情の「シャボン玉」「七つの子」「青い目の人形」を1日7回奏でる。宿の一つは泉質を含硫黄・ナトリウム・塩化物・硫酸塩泉と案内する。冬はあんこう。南へ下れば岡倉天心の五浦海岸と六角堂。

Iwaki Yumoto Onsen
福島県いわき市、常磐線湯本駅の周辺に広がる温泉地。いわき市観光サイトは1300年以上の歴史を持ち、有馬・道後と並んで日本三古泉に選ばれているとし、毎分5.5トンという湯量と珍しい硫黄泉を掲げる。共同浴場「さはこの湯」は源泉かけ流し。

Iwamuro Onsen
正徳3年(1713年)、傷ついた雁が湯で傷を癒していたという伝説を持つ、弥彦山の麓の温泉地。硫黄と鉄が結びついた硫化鉄で湯が黒く見える「黒湯」が特徴で、北国街道の宿場として栄えた歴史と芸妓の文化が残る。

Iwato Onsen
剣山の麓、つるぎ町一宇の貞光川沿いに湧く温泉。剣山登山の入口の国道438号を南へ入った山あいに、町の温泉保養センターから続く宿が一軒建ち、さらっとした湯の大浴場の窓から四季の山肌と川を見る。泉質は単純硫黄化水素泉と徳島県の観光サイトは書く。剣山、奥祖谷の二重かずら橋、貞光の二層うだつの町並みと組む。日帰り入浴は平日15時から、祝日11時から。貞光駅から車25分。

Iya Onsen
谷底の露天風呂へケーブルカーで下りる山中の一軒宿の湯。平家の落人伝説が残る祖谷渓にあり、かずら橋が近い。

Jigoku Onsen
熊本県阿蘇郡南阿蘇村、阿蘇五岳のひとつ烏帽子岳の中腹にある一軒宿の温泉。200年を超える湯治場で、象徴は足元から湧く「すずめの湯」。加水も加温もせず、生まれたての湯にそのまま浸かる。2016年の熊本地震とその2か月後の土石流災害で敷地の約8割が壊滅したが、すずめの湯は湧き続けた。宿は明治中期の本館を骨組みから復旧し、2019年に青風荘として再開。すずめの湯は着衣入浴になり、男女を問わず入れる。日帰りは火曜休み。

Kamogawa Onsen
千葉県鴨川市、外房の海沿いにある温泉。宿が引くのは「鴨川温泉なぎさの湯」で、鴨川市内山間部の金山ダム付近に湧く源泉をタンクローリーで配湯している。含硫黄・ナトリウム・塩化物炭酸水素塩冷鉱泉で、源泉温度が低いため加水・加温・濾過をして使うと宿は明記する。太海海岸は伊勢えび、あわび、さざえの特産地。鴨川シーワールドまで車13分。

Kannojigoku Onsen
大分県玖珠郡九重町田野、標高1100メートルの飯田高原にある温泉。江戸末期の嘉永2年に開湯したと宿は書く。源泉は13度から14度の冷泉で、毎分2160リットル湧く。冷たい湯に数分浸かり、震えが始まったら体を拭かずに暖房室で温まる。これを繰り返すのが伝わってきた入り方。湯につかる温泉もあり、一度に温泉と冷泉の交互入浴ができる。

Kawarayu Onsen
1193年に狩りをしていた源頼朝が湯気を見つけて掘り当てたと伝わる湯。酸性の強い草津とは反対の優しい湯で「草津温泉の上がり湯」と呼ばれた。八ッ場ダムの建設で温泉街ごと高台へ移り、平成26年(2014年)7月に新天地で再出発、旧源泉と新源泉を混ぜた含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉、79.3度の湯を引く。毎年1月20日の早朝5時、ふんどし姿の男たちが湯をかけ合う奇祭「湯かけ祭り」が、新しい温泉街で続いている。共同浴場「王湯」。上野から特急で2時間15分。

Kawatabi Onsen
鳴子温泉郷の東の入口にある温泉地。川渡温泉旅館組合は開湯1000年の古湯とし、古くから脚気川渡(かっけかわたび)の名で親しまれたと書く。五軒の宿がそれぞれ自家源泉を持つ。春は菜の花畑が広がる。

Kawayu Onsen (Hokkaido)
活火山の硫黄山(アトサヌプリ)から4キロ流れてくる、pH約1.7の強酸性の湯。摩周湖の伏流水がマグマで熱せられ、岩盤の上を通って温泉街に届く。加水も加温もしない源泉100%かけ流し宣言を掲げ、殺菌効果が実証された湯と観光協会は案内する。和歌山の川湯温泉とは別の温泉地で、明治36年に浅野清次が開いた。

Kintaro Onsen
富山県魚津市にある一軒宿の温泉。硫黄の匂いがするのに塩辛いという、食塩泉と硫黄泉が混ざった珍しい湯が湧く。全国から集めた石を組み上げた大きな浴場と、夜遅くまで開く日帰り施設がある。新幹線の駅から車で10分。

Kirishima Onsen
霧島連山の中腹に湧く湯の集まり。硫黄の白濁湯が多く、坂本龍馬が新婚旅行で訪れた土地としても知られる。

Kumanoyu Onsen
長野県下高井郡山ノ内町、志賀高原の奥にある温泉。湯の色が翡翠を思わせる黄緑色で知られる。宿は泉質を含硫黄-カルシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉、弱アルカリ性でpH7.5、源泉63度、湧出量毎分72リットルと掲示する。幕末の蘭学者で松代藩士の佐久間象山が調査に訪れたことで世に知られ、熊が傷を癒していたという地元の逸話から名が付いたと宿は伝える。

Kurokawa Onsen
温泉街全体を一つの宿と見立て、通りを廊下、旅館を客室として設計された町。入湯手形で三つの露天風呂を巡ることができる。

Kusatsu Onsen
毎分4,000リットルを超える自然湧出量を誇る、日本三名泉のひとつ。pH2.1の強い酸性泉が湯畑から白い湯けむりを上げ続けている。
Makukawa Onsen
福島県福島市、土湯峠温泉郷のなかで最も奥にある温泉地。福島市観光コンベンション協会は標高約1,300メートルとし、内湯の単純泉と露天の単純硫黄泉という二つの源泉を持つと書く。豪雪のため冬は閉じる。

Manza Onsen
標高1,800メートル、日本でも有数の高所にある温泉地。硫黄の含有量が国内最高水準とされ、乳白色の湯が雲の上で湧いている。

Matsubakawa Onsen
高知県高岡郡四万十町、四万十川の源流域・日野地川の渓谷に湧く一軒宿の温泉。江戸時代にはすでに霊泉として知られていたと宿は伝える。全国でも珍しく二種の源泉を持ち、内湯は単純硫黄冷鉱泉でpH9.6、露天は温泉法第二条に該当する温泉でpH9.3。とろみのある湯ざわりで、日帰り入浴もできる。JR窪川駅からバスで35分。

Matsukawa Onsen
十和田八幡平国立公園、ブナとナラの原生林に囲まれた標高875メートルの松川沿いの湯。発見は250年ほど前と八幡平市観光協会は案内し、4軒の宿が静かに湯けむりを上げる。泉質は単純硫化水素泉で、湧いた時は無色透明、空気に触れて乳白色に濁る。谷の地面の下の熱で昭和41年に日本で最初の地熱発電所が運転を始めた土地で、宿の暖房も温泉の蒸気で賄う。三ツ石山と姥倉への登山口、冬は下倉スキー場。盛岡駅からバスで110分、1日2本。

Meto Onsen
北海道足寄郡足寄町、ヌカナン川の川辺にある一軒宿の温泉。宿は明治34年開湯とし、十勝でもっとも古い温泉と紹介されている。日本秘湯を守る会に登録された情報ではアルカリ性単純温泉でpH9.5、源泉温度60度、温泉使用量は毎分400リットル、加水・加温なし。原生林に囲まれ、夜にはシマフクロウの声が聞こえる。混浴の大露天風呂「巨岩の湯」がある。

Myoban Onsen
別府八湯のうち最も高い場所にある地区で、伽藍岳の中腹の斜面に湯の花小屋が並ぶ。江戸時代に明礬を作っていたことが地名の由来で、噴気と青粘土から湯の花の結晶を採る製法は2006年3月15日に国の重要無形民俗文化財「別府明礬温泉の湯の花製造技術」に指定された。湯は青みを帯びた乳白色の硫黄泉。1875年創業の岡本屋旅館は酸性・含硫黄-単純温泉を自噴源泉から加水も加温もせずかけ流す。高台から別府湾を見下ろせる。別府駅からバスで30分。

Nakanoyu Onsen
安房峠の途中、標高1,500メートル付近にある一軒宿の温泉。上高地の入口にあたり、焼岳の登山口でもある。1915年創業の宿は、1998年の水蒸気爆発を受けて現在地へ移った。上高地周辺では数少ない通年営業の宿である。

Nakanosawa Onsen
安達太良山の西麓、磐梯山との間の標高1,000メートルの高原にある温泉街。源泉は安達太良山の噴火口近くに湧く沼尻元湯で、毎分13,400リットルという単一口の自然湧出量は日本一とされ、約7キロを引湯して中ノ沢のすべての宿にかけ流す。pH1.7から2.1の強酸性の硫黄泉だが、長いパイプで揉まれて届くため肌当たりはシルクのようだと温泉郷は書く。沼尻鉱山の全盛期から湯治湯として栄え、名物は笹だんごと中ノ沢こけし。猪苗代駅からバス30分。
Nakayamadaira Onsen
鳴子温泉郷の五つの温泉地のうち、最も西にある一つ。中山平温泉観光協会は、アルカリ度の高いぬるぬるした感触から「うなぎ湯」と呼ばれていると書く。環境省指定の国民保養温泉地。紅葉の名所・鳴子峡の南西約1キロ。

Namegawa Onsen
山形県米沢市大字大沢字滑川、吾妻連峰の奥にある一軒宿の温泉。日本秘湯を守る会は泉質を含硫黄-ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉、源泉温度40.4度から53.6度、湧出量毎分150リットルとし、青白く濁る湯と書く。除雪が入らないため冬は休業し、4月下旬から11月上旬までの期間営業。日本の滝百選の滑川大滝への登山口でもある。

Nanki-Katsuura Onsen
紀伊半島の南端、生マグロの水揚げで知られる港町の温泉地。海に面した洞窟の湯があり、那智の滝と熊野那智大社へバスで30分。

Naruko Onsen
国内に存在する泉質のうち、大半をこの一帯で網羅できる。狭い範囲に多様な湯が集中する、東北屈指の温泉密集地。

Nasu Onsen
那須岳の山腹に点在する温泉群。開湯1300年を超える鹿の湯を中心に、泉質の異なる湯が谷ごとに湧いている。

Nikko Yumoto Onsen
奥日光、湯ノ湖のほとりに湧く硫黄泉。788年に日光を開いた勝道上人が発見したと伝わり、1954年に最初の国民保養温泉地に指定された三か所の一つ。湧いたときは無色透明の湯が空気に触れて乳白色に変わる。日光駅からバスで1時間20分。

Niseko Onsen
ニセコアンヌプリの山麓に点在する温泉の総称で、環境大臣が指定する国民保養温泉地。温泉の泉類10種のうち7種がニセコにあるとニセコリゾート観光協会は案内し、肌ざわりも香りも違う湯を湯めぐりパスで回れる。世界的なスキーリゾートの麓で、札幌から車で2時間。

Noboribetsu Onsen
一つの温泉地に9種類の泉質が湧く、国内でも例のない密度。地獄谷から立ちのぼる蒸気が、湯量の豊かさをそのまま景観にしている。

Noji Onsen
福島県福島市、土湯峠温泉郷の一つ。福島市観光コンベンション協会は、安達太良連峰の最北端・鬼面山の北側中腹、標高1,200メートルの高所にあると書く。乳白色に濁る単純硫黄泉で、源泉かけ流し。

Norikura Kogen Onsen
長野県松本市安曇、乗鞍岳の東麓に広がる高原の温泉。のりくら観光協会は乗鞍岳の山腹から湧く湯を高原へ引いていると書き、乳白色の単純硫黄泉で独特のにおいがあると案内する。高原内の引湯施設は57軒ほど。のりくら温泉郷にはほかにすずらん温泉と安曇乗鞍温泉があり、三つの源泉で泉質が分かれる。新島々駅からバス55分。

Nozawa Onsen
十三の外湯がすべて無料で開かれている村。湯を守るのは地区の住民で、共同浴場という仕組みが今も生きている。

Numajiri Onsen
福島県猪苗代町、安達太良山の中腹にある温泉。源泉は噴火口付近の標高1250メートルに湧く沼尻元湯で、宿はpH2.1、湧出量毎分13,400リットル、泉温68.3度と公表している。酸性の硫黄泉で、湯の色は白濁することも泥湯のようになることもある。猪苗代駅から車で20分。

Nyuto Onsen
ブナの原生林に七つの宿が点在する温泉郷。宿ごとに源泉が異なり、白濁した湯から透明な湯まで性格がまったく違う。

Oboke Onsen
四国のまんなか、吉野川が結晶片岩を削った国の名勝・大歩危峡の岸に湧く温泉。2億年の岩を船で巡る遊覧船の乗り場に宿が建ち、露天風呂からエメラルドグリーンの川と朱色の橋を見下ろす。源泉は18度の単純硫黄泉の冷鉱泉で、宿は沸かして循環濾過で使うと明記する。祖谷のかずら橋へ30分、高知からも岡山からも特急で1本。大歩危駅から車5分。

Oigami Onsen
赤城の神が大蛇に姿を変え、矢傷を癒した湯で日光の神を追い返したという伝説を持つ、片品川の渓谷の温泉地。「追神」が名の由来とされる。泉温55〜60度前後の単純硫黄泉で、昔から皮膚病に効くとされてきた。4月から11月の毎朝、関東一といわれる朝市が立つ。吹割の滝が近い。

Okudogo Onsen
道後温泉から車で10分、松山市の北東を流れる石手川の渓谷にある温泉。道後の北東約4キロの石手川沿いに湯の元、湧ヶ淵、末、水口、塚谷、柳の湧口が並ぶ「湯山七湯」の一つで、宿の源泉は「末」から引く。pH9.4のアルカリ性単純硫黄泉が毎分400リットル湧き、38度の源泉を42度に加温してかけ流す。西日本最大級と宿が名乗る約千畳の大露天風呂から杉立山の渓谷を見る。上流の湧ヶ淵には大蛇退治の伝説。

Okuhida Onsen
平湯・福地・新平湯・栃尾・新穂高の五つからなる、北アルプスの懐の温泉郷。露天風呂の数は日本有数とされる。

Okukinu Onsen
栃木県日光市川俣、鬼怒川の源流部にある温泉郷。女夫渕から先は一般車が入れないため、4.5キロの遊歩道を1時間20分歩くか、宿の送迎バスに乗るしかない。関東最後の秘境と呼ばれる。加仁湯は泉質の異なる5本の源泉を持ち、湧いたときは無色透明の湯が湯船にたまるうちに白や青白く濁る。加温も加水もしないため、濁り方はその日の湯量や気温で毎日変わる。日本一の高層湿原とされる鬼怒沼への登山口でもある。

Okutama Onsen
東京都西多摩郡奥多摩町、多摩川の氷川渓谷沿いに宿が数軒。源泉は湖底に沈んだ湯だ。昭和32年の小河内ダムの建設で奥多摩湖に沈んだ小河内温泉の源泉を、平成3年にポンプで汲み上げて町の宿数軒に配湯していると宿は書く。源泉名は鶴の湯温泉、アルカリ性単純硫黄泉で源泉温度29.6度。別に麻葉の湯という源泉もあり、奥多摩町には源泉が4つあると宿は案内する。JR奥多摩駅から徒歩数分で、新宿から2時間かからない。

Okuyamada Onsen
長野県上高井郡高山村、標高1500メートルの山田牧場にある高原の温泉。信州高山温泉郷の八つの湯のいちばん奥にあたる。高山村は「北アルプス、北信五岳を一望!」と書き、北アルプスの展望を楽しめる浴場や露天風呂を備えた宿が多いとする。日本温泉協会は泉質を硫黄泉とし、白濁した湯で知られる。冬はスキー場になる。

Omachi Onsenkyo
長野県大町市、北アルプスの麓にある温泉地。大町市観光協会は昭和30年代に温泉街としての歩みを始め、昭和38年に葛温泉からの引湯が整備され、翌年に最初のホテルが開業したと書く。昭和46年の立山黒部アルペンルート全面開通とともに宿が建ち並び、黒部ダム観光の玄関口として賑わった。信濃大町駅からバスで15分。

Ome Shakujin Onsen
東京都青梅市二俣尾、多摩川の上流に湧く温泉。秩父多摩甲斐国立公園の玄関口にあたり、三方を多摩川の清流に囲まれた一軒宿が湯を引く。泉質はアルカリ性単純硫黄温泉で、源泉名は鶴の湯温泉。かすかに硫黄が香り、肌がすべすべすると宿は書く。2026年7月に宿が全面改装し、これまでなかった露天風呂が新設された。JR石神前駅から徒歩10分、東京駅から約90分。

Onneyu Onsen
阿寒、大雪、知床の三つの国立公園に囲まれた北見の奥座敷。開湯は明治32年(1899年)で、名はアイヌ語で大きな湯を意味するオンネに由来する。湯船から湯が溢れる源泉100%かけ流しの温泉のまちと温泉郷は掲げ、泉質は単純硫黄温泉(低張性アルカリ性高温泉)、pH8.8の「美白の湯」。春にはつつじが咲き、北の大地の水族館とからくり時計の果夢林がある。旭川と北見を結ぶ国道39号沿い、女満別空港から1時間30分。

Onogawa Onsen
小野小町が病を癒したと伝わる米沢の奥座敷。伊達政宗が落馬の骨折を湯治した記録が残り、上杉鷹山は湯から塩を取ろうとした。含硫黄ナトリウム・カルシウム塩化物泉をpH6.9の中性で、約80度と約36度の源泉を混ぜて加水せずにかけ流す。飲泉でき、3種類の蛍が飛ぶ。

Sakihana Onsen
新潟県五泉市、阿賀野川の岸にある温泉。旅館協同組合によれば、かつて「先花地」と呼ばれ湯花が噴出していたことが名の由来で、新潟県下でも有数の豊富な湯量を誇る。泉質は単純硫黄物泉、54度。硫黄泉でありながら硫黄が強すぎないので湯あたりの心配が少ない。湯の色は温度や外気温によって透明からエメラルドグリーン、グリーン、乳白色へと変わる。弱アルカリ性で硫黄泉・硫酸塩泉・塩化物泉の条件を満たし、美肌の四条件のうち三つを備えると組合は書く。JR咲花駅から歩いてすぐ。

Sengokuhara Onsen
大涌谷から引いた白濁の硫黄泉に入れる箱根の高原。秋にはススキの草原が一面に広がり、金色の斜面になる。

Shibahara Onsen
埼玉県秩父市の荒川贄川、山あいにある小さな温泉地。江戸時代に数えられた「秩父七湯」の一つで、泉質は単純硫黄冷鉱泉。宿の一つは別名「白美身の湯」とも呼ばれ飲用も可能だと書く。宿は数軒のみ。秩父鉄道の武州日野駅から車で7分。

Shibi Onsen
北薩の霊峰・紫尾山の麓、丘陵に囲まれた盆地にある小さな温泉郷。源泉が紫尾神社の拝殿の下から湧くため「神の湯」と呼ばれる。泉質は硫黄泉で、宿の一つはpH9.4のアルカリ性単純硫黄泉、浸かるとぬるぬるする美肌の湯と書く。古くは僧侶だけが使い、江戸末期に庶民に開かれた湯治場で、区営の共同浴場を囲むように数軒の宿が並ぶ。秋は源泉に渋柿を浸して甘くする「あおし柿」。鹿児島市内から車で約80分。

Shibu Onsen
石畳の路地に九つの外湯が並ぶ温泉街。宿泊者は鍵を借りて外湯を巡る。地獄谷野猿公苑が近い。

Shimofuro Onsen
青森県下北郡風間浦村、津軽海峡に面した本州最北の温泉郷のひとつ。室町時代の記録にも残る湯治場で、厳寒の海から戻った漁師が体を温めてきた。大湯・新湯・浜湯という泉質の違う源泉があり、いずれも硫黄を含む。共同浴場の大湯と新湯は2020年11月30日に営業を終え、二つの源泉を引く「海峡の湯」に統合された。井上靖は小説『海峡』でこの湯を書いた。対岸には北海道が見え、冬は大間のマグロとあんこうの季節。

Shinhotaka Onsen
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷、蒲田川に沿った奥飛騨温泉郷のいちばん奥にある温泉地。日本温泉協会は「奥飛騨温泉郷最奥の秘湯。登山客やスキーヤーで一年中賑わっている」とし、国民保養温泉地に指定されていると記す。北アルプスの槍ヶ岳や穂高連峰の登山口にあたり、新穂高ロープウェイで標高2156メートルまで上がれる。露天風呂を持つ宿が多い。

Shionoe Onsen
高松の市街から南へ25キロ、阿讃山脈の山あいにある香川県最古の温泉郷。約1,300年前の奈良時代に行基が見つけ、空海が湯治を勧めたと伝わり、「高松の奥座敷」と呼ばれる。四国に二つしかない国民保養温泉地の一つで、環境省の計画書によれば源泉は六本、いずれも15〜20度の冷鉱泉を沸かして使う。宿の一つはpH9.12のアルカリ性の湯を全客室に引く。高松空港から車で15分、高松駅からバスで75分。

Shirabu Onsen
西吾妻山の麓、標高900メートルほどの山あいにある鎌倉末期開湯の湯治場。白い斑点のある鷹が湯で傷を癒したと伝わり、名は先住民の言葉で霧氷のできる場所を意味する「シラブ」から来る。茅葺き屋根の宿が残り、湯量は毎分約1,500リットルと宿の一つは書く。含硫黄・カルシウム-硫酸塩泉。天元台高原と西吾妻山の登山口。

Shirahone Onsen
乳白色の湯で知られる山あいの湯治場。「三日入れば三年風邪をひかない」と伝えられ、湯量は少ないが個性は際立っている。

Sukawa Onsen
岩手・宮城・秋田の三県にまたがる栗駒山の八合目、標高1,126メートルに湧く温泉。873年の『日本三代実録』に酢川として記されると宿は書く。pH2.2の強酸性で、毎分6,000リットルという全国屈指の湧出量。泉質は酸性・含硫黄・鉄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)と一関温泉郷は示す。30人から50人が入る大露天風呂と、噴気で体を蒸す天然蒸し風呂「おいらん風呂」がある。深い雪に閉ざされるため、営業は例年4月下旬から11月上旬。

Sukayu Onsen
八甲田の山中に一軒だけ建つ湯治宿。総ヒバ造りの千人風呂は柱のない広間に湯船が並び、国民保養温泉地の第一号に指定された。

Sumatakyo Onsen
南アルプスの入口、大井川の支流寸又川の渓谷にある温泉地。pH8.9のアルカリ性単純硫黄泉は角質を溶かして肌をすべすべにすることから「美女づくりの湯」と呼ばれる。昭和9年に発電所工事で枯れた湯を郵便局長が3年かけて掘り当て、昭和37年に温泉街が生まれた。トルコブルーのダム湖にかかる夢のつり橋で知られる。

Takayu Onsen
吾妻連峰の中腹に湧く白濁の硫黄泉。自然湧出の湯を加水せず使う宿が多く、奥州三高湯のひとつに数えられる。

Tazawa Onsen
青木三山に囲まれた信州の山あい、飛鳥時代の開湯と伝わる「子宝の湯」。湯治に訪れた山姥が坂田金時を産んだという伝説を持ち、乳の少ない女性は27日、子のない女性は37日で効果が表れるといわれた。pH9.6の無色透明の単純硫黄泉は41度のぬる湯で、浸かると体中に気泡が付く。島崎藤村が逗留して「千曲川のスケッチ」に記した木造四階建ての登録有形文化財の宿・ますや旅館と、共同浴場「有乳湯」が並ぶ。上田駅からバス30分。

Togura-Kamiyamada Onsen
千曲川の両岸に広がる長野最大級の温泉街。戸倉温泉は明治26年、上山田温泉は明治36年に日本初の近代的な手法のボーリングで湯が開かれ、善光寺参りの精進落としの湯として栄えた。50を超える源泉から湧く単純硫黄泉は「美肌の湯」と呼ばれ、7〜8か所の外湯、射的、芸妓が今も残る。
Tosenji Onsen
奈良県十津川村、十津川沿いにある十津川温泉郷の一つ。読みは「とうせんじ」。十津川村は2004年に全国で初めて源泉かけ流し宣言をした村で、村の温泉施設すべてが循環も加水も加温も塩素消毒もしないと公表している。泉質はアルカリ性単純硫黄泉。公衆浴場が二つある。

Toshichi Onsen
岩手県八幡平市、八幡平の山頂近く標高1400メートルにある一軒宿の温泉。盛岡・八幡平広域観光エリアの公式サイトは東北で最も高い場所にある温泉とし、五つの露天風呂の湯床からぶくぶくと湯が湧いていると書く。白濁した単純硫黄泉で源泉掛け流し。営業は4月下旬から10月下旬まで。
Tsubaki Onsen
和歌山県白浜町、白浜温泉の南にある小さな温泉地。白浜町は、江戸時代中頃に白鷺が足の傷を治しているのを見て発見されたと伝え、泉質をpH9.9のアルカリ性単純硫黄温泉としている。湯治場として知られてきた。

Tsubame Onsen
妙高山の中腹、標高1,180メートルの山道の終点にある湯治場。平安初期に弘法大師が見つけたと伝わり、名は岩燕の多い土地であったことから来る。白く濁った炭酸を含む硫黄泉で、山道を歩いた先に河原の湯と黄金の湯という無料の野天風呂がある。冬は豪雪で露天が閉じ、道も限られる。

Tsukigatani Onsen
徳島県勝浦郡上勝町、勝浦川を見下ろす高台にある温泉。宿は原泉名を月ヶ谷温泉、泉質をアルカリ性単純硫黄冷鉱泉(低張性アルカリ性冷鉱泉)、泉温を15度と掲示する。源泉は1.5キロ離れた霊山月ヶ谷にあり、岩の亀裂から自然湧出する冷泉をパイプで運んでいる。弘法大師が薬師如来のお告げを受けて人々に伝えたという伝承が残る。上勝町はゼロ・ウェイスト宣言と葉っぱビジネスで知られる。

Tsukioka Onsen
エメラルドグリーンの硫黄泉で知られる新潟の温泉地。1915年に石油の掘削中に湧き出した湯で、硫黄の含有量が国内有数とされる。

Tsunagi Onsen
盛岡の奥座敷、御所湖のほとりに宿が並ぶ温泉。約900年前、前九年の役で源義家が愛馬を石に繋いで湯に入れ、矢傷を癒したという繋石の伝説が名の由来。六つの源泉から毎分約2,000リットルが湧き、pH8.7〜9.5の高いアルカリ性の単純硫黄泉。昭和55年の御所ダムで旧温泉街は湖底に沈み、湖畔に移った。盛岡駅からバス30分、角館や平泉、八幡平への拠点になる。

Ubayu Onsen
山形県米沢市大沢、吾妻連峰の北側、標高1,300メートルの谷間にある一軒宿の温泉。三方を奇岩の絶壁に囲まれ、岩壁から噴き出す湯口は六か所ある。宿が使うのはそのうち一本で、残りは川へ流れ落ちる。泉質は単純酸性硫黄温泉で、青みがかった乳白色。加水も加温もせず源泉をかけ流す。浴槽は内湯2と露天3で、露天には混浴と女性専用がある。深い雪のため営業は4月下旬から11月上旬。日本秘湯を守る会の会員宿。

Ueki Onsen
熊本市北区の植木町、合志川の清流沿いにある温泉。熊本市は「熊本市の奥座敷」として知られるとし、小野小町が産湯に使ったという伝説や、西南戦争の舞台となった田原坂が近くにあると書く。十数軒の宿が並び、源泉掛け流しの美肌の湯として知られる。九州自動車道の植木ICから車で8分。

Umegashima Onsen
静岡県静岡市葵区、安倍川の源流近くにある標高約1000メートルの温泉地。静岡市観光ナビは1700年の歴史ともいわれる硫黄泉とし、泉質は無色透明の単純硫黄泉、pH9.6のアルカリ性で肌に滑りがあると書く。温泉街から湯橋を渡ると湯之神社があり、その裏手に源泉の洞窟がある。日本の滝百選の安倍の大滝まで徒歩1時間。静岡駅からバスで2時間。

Unzen Onsen
標高700メートルの高原に湧く強い酸性の硫黄泉。温泉街のすぐ隣で「雲仙地獄」が噴気を上げ続けている。

Wado Kosen
埼玉県秩父市黒谷、横瀬川のほとりに湧く鉱泉。秩父七湯のうちで最も古い歴史を持つと宿は伝え、武田信玄が和銅金山を開いた当時から営んでいたと称する。目薬や切り傷に使うと効いたという伝承から「薬師の湯」と呼ばれる。近くには和同開珎の由来となった和銅遺跡(県史跡)がある。一軒宿の和どうが秩父蛇紋岩の岩風呂と古代檜の檜風呂を持ち、どちらにも露天が付く。

Waita Onsen
熊本県阿蘇郡小国町、大分県との境にそびえる涌蓋山の麓に広がる温泉地帯。わいた温泉組合は、景色も泉質も異なる六つの湯処からなると案内する。熊本県公式観光サイトははげの湯、岳の湯、山川温泉、守護陣温泉などの名を挙げる。地熱が豊富で、温泉地のあちこちから蒸気が噴き出す。蒸気で蒸した鶏の地獄蒸しが名物で、コインタイマー式の貸切家族湯が多い。

Yachi Onsen
青森県十和田市、八甲田の山中にある一軒宿の温泉。開湯400年以上を数え、日本三秘湯のひとつに挙げられる。湯は二つある。浴槽の底から直接湧く38度の「下の湯」は無色透明で霊泉と呼ばれ、硫黄の湯の花で白濁した42度の「上の湯」は熱湯と呼ばれる。ぬるい下の湯に長く浸かってから上の湯で温まる入り方をする。周りは高山植物が自生する谷地湿原。冬の積雪は酸ヶ湯より多い5メートル。青森駅からバスで2時間。

Yahiko Onsen
新潟県西蒲原郡弥彦村、越後一宮の彌彦神社の門前にある温泉地。弥彦観光協会は二つの源泉を案内する。弥彦湯神社温泉はアルカリ性単純温泉で泉温47.9度、pH8.7。やひこ桜井郷温泉は含硫黄-ナトリウム-塩化物泉で泉温43.2度、pH8.7。おもてなし広場と駅前広場「湯のわ」に手湯と足湯がある。背後には標高634メートルの弥彦山がそびえる。

Yamada Onsen
長野県上高井郡高山村、松川渓谷の斜面にある温泉。信州高山温泉郷と呼ばれる八つの温泉地のひとつで、その中心にあたる。共同浴場の大湯は温泉地の象徴で、今の建物は1989年に桃山様式で建て直された合掌造りの屋根を持つ。泉質は含硫黄・ナトリウム・カルシウム・塩化物泉、泉温68.5度とやや熱め。源泉かけ流しの湯は透明だが、底に白い湯の華がたまる。松川渓谷の紅葉と、裏側を歩ける雷滝が近い。須坂駅からバスで30分。

Yomogihira Onsen
新潟県長岡市蓬平町、越後長岡の奥座敷と呼ばれる山あいの温泉地。長岡観光ナビはとろみのあるアルカリ性の単純硫黄泉と書く。600年以上前の南北朝時代に龍神が霊泉の場所を教えたという伝説があり、その伝説から生まれた高龍神社が温泉地の中心にある。宿は三軒で、それぞれ自前の源泉を持つ。長岡駅から車で25分ほど。

Yubara Onsen
旭川の河原に湧く「砂湯」は、ダムを背にした無料の露天風呂。西日本を代表する露天風呂として名が知られる。

Yuno Onsen
山口県周南市湯野、夜市川の上流にある静かな温泉郷。山口県の公式観光サイトは「防長三名湯」のひとつとし、しっかりと硫黄が香る湯を「健康&美肌の湯」と紹介する。宿のひとつが公表する成分は含硫黄・弱放射能-アルカリ性単純温泉で、源泉温度32.4度、pH9.5。戦国時代、夢に現れた薬師如来に導かれて村人が湯を見つけたという伝承が残る。6月上旬は遊歩道でホタルが見られる。

Yunomine Onsen
熊野本宮大社に近い、日本最古級とされる湯。世界遺産に登録された入浴できる浴場「つぼ湯」があり、温泉街の湯筒で卵や野菜を茹でる。熊野古道の湯垢離場だった。

Yunotsuru Onsen
熊本県水俣市湯出、水俣の市街から9キロほど南東の山あいにある温泉地。水俣市は「700年前、平家の落人が、湯あみをする傷ついた鶴を見て湯の存在を知り、『湯の鶴温泉』と名付けられた」と書く。湯出川沿いに旅館と公衆浴場が並ぶ。泉質は単純硫黄泉。2022年10月、海側の湯の児温泉とともに国民保養温泉地に指定された。

Yuyama Onsen
熊本県球磨郡水上村、霊峰と呼ばれる市房山の麓にある温泉地。熊本県は旅館や民宿が軒を並べ湯治場の面影を今も残す場所だと書き、泉質をヌルッとしたアルカリ性単純硫黄泉とする。平成4年から村営になった大衆浴場「元湯」は毎分250リットルの湯量を誇る。水上村は桜の里として知られ、市房ダム周辺に一万本の桜が並ぶ。

Zao Onsen
pH1.6という国内屈指の強酸性泉。冬は樹氷、湯は白濁——東北の温泉地のなかでも刺激の強さで際立っている。