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蔵王温泉の湯はpH1.6前後。国内でも最も酸性の強い部類に入る。肌に触れるとはっきり刺激があり、湯は硫黄によって白く濁る。
「強酸性の湯に入りたい」という目的で選ばれる温泉地であり、やわらかい湯を求める人には向かない。この分かりやすさが蔵王の性格である。
この温泉地の湯
含硫黄-アルミニウム・硫酸塩・塩化物泉。強い酸性と硫黄が同居しているため、湯の印象は非常に濃い。
刺激が強いぶん、長湯は避けたい。肌が弱い方は湯上がりに真水で流すこと、また複数回に分けて短く入ることをおすすめする。
日本屈指の強酸性泉
蔵王の湯はpHおよそ1.3から1.6。レモン果汁よりさらに酸性が強く、日本でも屈指の数値である。
湯は白濁し、硫黄の香りが強い。肌に浸かった瞬間にはっきりとした刺激がある。この強さが蔵王の湯の個性で、慣れると他の湯が物足りなくなるという人もいる。
扱いには作法が要る。肌の弱い方は長湯を避け、湯上がりに真水で流すこと。銀製品は変色するので必ず外して入ること。強い湯であることを踏まえて入れば、これ以上ない体験になる。
開湯は千九百年前と伝わり、日本武尊の東征に従った吉備多賀由が発見したという伝説が残る。
三つの共同浴場
温泉街に上湯・下湯・川原湯という三つの共同浴場がある。
いずれも簡素な造りで、木の湯船に源泉が注がれているだけだ。洗い場の設備は最小限で、観光施設としての演出はない。そのぶん湯そのものと向き合うことになる。
川原湯は湯船の底が簀の子になっており、下から源泉が湧き上がってくる構造をしている。
設備を求めるなら、日帰り入浴施設や足湯もある。目的によって選び分ければよい。
大露天風呂
温泉街から少し離れた渓流沿いに、大露天風呂がある。斜面に沿って大きな湯船が段になって設けられ、木々に囲まれて湯を浴びる。
積雪期は営業しない。例年おおむね春から晩秋までの営業で、開設期間は年によって変わる。行くつもりなら先に確認しておきたい。
樹氷
蔵王が全国に知られている理由は、湯よりも樹氷かもしれない。
冬、山頂付近のアオモリトドマツに雪と氷が吹きつけ、樹木が白い塊に姿を変える。アイスモンスターとも呼ばれる。この規模で樹氷が見られる場所は世界的にも限られる。
最盛期は例年1月下旬から2月。蔵王ロープウェイで地蔵山頂駅まで上がる。夜間のライトアップが行われる期間もある。気象条件に左右されるため、当日の運行状況と視界を確認してから向かうこと。
蔵王温泉スキー場は国内有数の規模で、樹氷原を滑り抜けるコースがある。
お釜と蔵王エコーライン
蔵王の火口湖であるお釜は、季節によって水の色が変わることから五色沼とも呼ばれる。
蔵王エコーラインが開通している期間、刈田岳の駐車場から歩いて見られる。エコーラインは積雪のため冬季は閉鎖され、例年春の開通から晩秋の閉鎖までが通行期間になる。
蔵王山は活火山である。火山活動によって立ち入りが規制されることがあるため、訪問前に必ず規制情報を確認してほしい。
歩き方
JR山形駅からバスでおよそ40分。山形新幹線を使えば東京から三時間ほどで着く。
温泉街は斜面にあり、坂と階段が多い。共同浴場は徒歩圏に散らばっている。
日帰りなら、共同浴場を一つと温泉街の散策。一泊二日なら、初日に湯を巡り、翌日にロープウェイで樹氷か山頂へ上がる。夏なら蔵王エコーラインでお釜へ回り、そのまま宮城側へ抜けることもできる。山形市内の山寺と組み合わせる行程も組みやすい。
蔵王温泉の日帰り入浴
- 上湯
- 下湯
- 川原湯
- 大露天風呂
大露天風呂は積雪期は営業しません。開設期間は年により変わります。
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
1.6強酸性
0 酸性7アルカリ性 14
冬・秋
- 所在地Location
- 山形県
- 泉質Spring Quality
- 酸性泉・硫黄泉
- 最寄駅Nearest Station
- JR山形駅(バス約40分)
- 東京からFrom Tokyo
- 約3時間30分
- 大阪からFrom Osaka
- 約6時間
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
蔵王温泉のよくある質問
Q蔵王温泉は日帰りでも入れますか?
入れます。上湯・下湯・川原湯という三つの共同浴場があり、いずれも簡素ながら源泉かけ流しです。ほかに日帰り施設や足湯もあります。山形駅からバスでおよそ40分なので、山形観光の合間に立ち寄る行程も成り立ちます。共同浴場は洗い場が簡素なので、設備を求める場合は日帰り施設を選んでください。
Q蔵王温泉の湯はどのくらい酸性が強いですか?
pHはおよそ1.3から1.6で、日本でも屈指の強酸性です。レモン果汁よりさらに酸性が強く、肌にはっきりとした刺激があります。肌の弱い方は長湯を避け、湯上がりに真水で流してください。銀製品は変色するので必ず外して入ってください。
Q樹氷はいつ見られますか?
例年1月下旬から2月にかけてが最盛期です。蔵王ロープウェイで地蔵山頂駅まで上がると、氷と雪に覆われた樹木の群れを見られます。夜間のライトアップが行われる期間もあります。気象条件に左右されるため、当日の運行状況と視界の情報を確認してから向かってください。
Q大露天風呂はいつ入れますか?
積雪期は営業しません。例年おおむね春から晩秋にかけての営業となり、開設期間は年によって変わります。渓流沿いに大きな露天風呂が段になって設けられており、蔵王の湯を屋外で浴びられる場所です。訪問前に営業期間を確認してください。
Qお釜は見に行けますか?
蔵王エコーラインが開通している期間、刈田岳の駐車場から歩いて見られます。エコーラインは積雪のため冬季は閉鎖され、例年春の開通から晩秋の閉鎖までが通行できる期間です。また蔵王山は活火山であり、火山活動によって立ち入りが規制されることがあります。訪問前に必ず規制情報を確認してください。
ほかの温泉地と比べる
蔵王温泉の宿

蔵王温泉 深山荘高見屋
1716年(享保元年)創業蔵王温泉で最も古い宿のひとつ。享保元年から続き、強酸性の白濁湯を木造の浴室で受けている。

蔵王温泉 最上高湯 善七乃湯
蔵王温泉の34室の宿。辻屋源泉と大平源泉の二つ(毎分340リットル)をブレンドし、すべての浴槽に加温も加水も循環もせず100パーセントで使うと宿は書く。49度の湯を湯もみで41〜43度に落とす。貸切露天風呂は無料。
UPDATED 2026.08.13


