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蔵王温泉の斜面に石段が続いている。その途中に木造の建物がある。享保元年の創業と伝わる、蔵王でも最も古い部類の宿である。
強い湯を木で受ける
足を入れた瞬間に肌がぴりりとする。慣れると他の湯が物足りなくなるという人もいる。
この湯は木を傷める。強酸性の湯を木造の浴室で扱い続けるには手入れが要る。三百年その形を保っているということ自体が、湯との付き合い方の蓄積を示している。
宿は自家源泉を持ち、九つの湯船すべてにかけ流していると書いている。加水や循環についての記載は見当たらない。
着くまで
JR山形新幹線の山形駅からバスでおよそ40分。東京から合計3時間30分ほどになる。仙台からもバスがある。
温泉街は斜面にあり、坂と階段が多い。宿の位置によって上り下りの量が変わる。
冬はスキー場と樹氷を目当てに人が集中する。道路状況も厳しくなるので、公共交通で入るほうが読みやすい。
強い湯であるということ
蔵王の湯はpHおよそ1.3から1.6という強酸性である。日本でも屈指の強さにあたる。
肌にはっきりとした刺激がある。長湯は避け、湯上がりに真水で流すと負担が軽くなる。銀製品は変色するので必ず外して入ること。
湯は白濁し、硫黄の香りが立つ。傷や肌の弱い部分にはしみることがある。初めて入るなら、短く入って様子を見るほうがよい。
雪のない季節
蔵王は冬の山として知られるが、夏にも行ける。
蔵王エコーラインを走れば、火口湖のお釜を見られる。エメラルド色の水をたたえた円形の湖で、天候によって色が変わる。この道は冬季閉鎖されるため、見られるのは春から秋にかけてになる。
紅葉は例年9月下旬から10月中旬。標高が高いぶん、山形市内より早く色づく。
この宿を選ぶなら
湯の強さそのものを目的にする方に向く。温泉街は斜面にあり、坂と階段が多い。荷物がある場合は宿に確認したい。
JR山形駅からバスでおよそ40分。山形新幹線を使えば東京から三時間ほどで着く。
似た条件の宿
この宿と共通する条件を持つ、別の温泉地の宿です。並びは共通する条件の数で、順位ではありません。

青根温泉 湯元不忘閣
宮城県慶長年間に湯別当として始まり、当主は21代続くと日本秘湯を守る会に登録している宮城県柴田郡川崎町青根温泉1-1。伊達政宗が訪れた際に「この地忘れまじ」と名付けたと伝わる、仙台藩一門の湯治湯。川崎町は本館・離れ・門・蔵など計7棟が国の登録有形文化財と書く。土蔵の中に造られた蔵湯、木造建築と石風呂が調和する大湯など六つの湯屋があり、蔵湯と半露天の亥之輔の湯は貸切で使える。泉質は単純温泉、加水・加温なしの源泉かけ流し。全14室。日帰り入浴は受けていない。

鉛温泉 藤三旅館
岩手県1786年立ったまま入る深さ1.25メートルの「白猿の湯」を持つ宿。総けやき造りの本館に四つの浴場があり、宿は源泉5本を加熱も加水も循環もせずに使うと書く。旅館部と自炊の湯治部が同じ建物にあり、湯治の形が今も生きている。32室。

奥飛騨百姓座敷の宿 藤屋
岐阜県岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根、新平湯温泉のほぼ中央に建つ宿。築二百年の百姓座敷は移築ではなく、実際に百姓座敷として使っていた建物をそのまま使っていると公式サイトは書く。日本源泉湯宿を守る会に提出した調査表では加水も加温も循環もなしと開示している。源泉は一重ケ根温泉1号泉、湧出地の泉温130度を低温泉と混ぜて調整している。貸切露天が二つ、24時間無料。
※ 料金・空室・設備・営業状況は変わります。当サイトが掲載しているのは創業年や建築など変わりにくい情報のみです。 最新の情報は予約サイト、または公式サイトでご確認ください。
