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板で川を止めた
板留という名前には、由来が伝わっている。
湯は湧いていたが、浅瀬石川の水と混ざってしまい、そのままでは入れなかった。そこで村人が板を集めて川の水をせき止め、湯に入れるようにした。だから板留だという。
天文年間、1532年から1555年より前にはすでに使われていたとされるが、開湯がいつかははっきりしない。
川のそばに湧く湯には、どこも似た苦労がある。川古温泉も川底に浴槽を切って使っていた。板留の場合は、板で水を止めたという解決がそのまま地名になった。
黒石温泉郷の一つ
黒石市は、市内に温湯、落合、板留、青荷の四つの温泉郷があり、古くから湯治場として栄えてきたと書いている。これをまとめて黒石温泉郷と呼ぶ。
四つとも泉質が違う。温湯はナトリウム-塩化物泉の熱い湯で、湯冷めがしにくい。青荷はランプの宿で知られる山の湯。板留は硫酸塩と塩化物を含む湯である。
黒石観光協会は板留の泉質をカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉とし、効能にリウマチ、神経痛、冷え性、ストレスによる諸症状、疲労回復などを挙げている。メタケイ酸を含むので、美肌の湯とも呼ばれてきた。
岩木山が見える
青森県の観光情報サイトは、板留温泉をこう紹介している。
客室や浴場から浅瀬石川のせせらぎと雄大な岩木山の景観を楽しめる温泉です。茜色に染まる夕空や美しい紅葉の風景は、のどかな温泉場ならではの情趣を感じさせます、と。
岩木山は津軽の象徴で、黒石からも見える。川のそばの湯に浸かりながら、その山が正面にある。同じ岩木山でも、麓の百沢から見上げるのと、離れた黒石から眺めるのとでは姿が違う。
宿の数
黒石観光協会の一覧には、旅の宿斉川、阿保民宿、民宿はせ川、民宿ささき、森のあかり、ホテルあずまし屋が並んでいる。
民宿が多い。温泉街として店が並ぶ形ではなく、川沿いに宿が点在している。
温湯温泉のように共同浴場を中心に客舎が集まる形とも違う。板留は、それぞれの宿で完結する温泉地である。
黒石の町まで
弘南鉄道黒石線の黒石駅からバスで20分ほど。車なら東北自動車道の黒石インターから十和田方面へ約15分。
黒石の町にはこみせ通りがある。江戸期から続くアーケード状の通りで、重要伝統的建造物群保存地区に選ばれている。温泉に泊まって町を歩く、という組み方ができる。
さらに奥へ行けば虹の湖、そして青荷温泉。十和田湖へ抜ける道の途中でもある。
冬のこと
津軽の冬は雪が深い。
バスは冬期だけ「板留」行きの便が出る。それ以外の季節は虹の湖公園行きや大川原行きに乗ることになる。路線が季節で変わるので、行く前に確かめておきたい。
雪のなかで硫酸塩泉に入ると、湯上がりに熱が残る。塩化物を含む湯の冬の使い方である。
板留温泉の日帰り入浴
- 温湯温泉の共同浴場
- 黒石のこみせ通り
- 虹の湖
黒石温泉郷の四つは近い距離に並んでいるので、泉質の違う湯を一日で回れます。
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
秋・冬
- 所在地Location
- 青森県
- 泉質Spring Quality
- 硫酸塩泉・塩化物泉
- 最寄駅Nearest Station
- 弘南鉄道黒石駅(バス約20分)
- 東京からFrom Tokyo
- 約4時間30分
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
板留温泉のよくある質問
Q板留温泉という名前の由来は?
川の水と温泉が混ざって入れなかったため、村人が板を集めて川の水をせき止め、湯に入れるようにしたことから板留と呼ばれるようになった、という話が伝わっています。天文年間(1532〜1555年)より前から使われていたとされますが、開湯の時期ははっきりしません。
Q黒石温泉郷とは何ですか?
黒石市は、市内に温湯・落合・板留・青荷の四つの温泉郷があり、古くから湯治場として栄えてきたと書いています。板留はそのうち浅瀬石川沿いにある一つです。四つとも泉質が違います。
Q板留温泉の泉質は?
黒石観光協会はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉とし、効能としてリウマチ、神経痛、冷え性、ストレスによる諸症状、疲労回復などを挙げています。メタケイ酸を含むため美肌の湯とも呼ばれてきました。
Q板留温泉へのアクセスは?
弘南鉄道黒石線の黒石駅からバスで「虹の湖公園」行き、「大川原」行き、または冬期のみの「板留」行きに乗り、板留で下車します。車なら東北自動車道の黒石インターから十和田方面へ約15分です。
板留温泉の宿
黒石温泉郷板留温泉 ホテルあずまし屋
浅瀬石川を望む16室のホテル。宿は板留温泉を江戸時代から続く湯治場とし、自館の湯を源泉かけ流しとする。昭和の文士・丹羽洋岳が生まれ育った宿で、館内に直筆資料のギャラリーがある。中野もみじ山まで車で2分。
黒石温泉郷板留温泉 旅の宿 斉川
浅瀬石川のほとり、和室10室の宿。黒石観光協会は、大浴場と陶器風呂があり、貸切の信楽焼陶器風呂も用意できると案内している。バス停「板留」から徒歩1分。
UPDATED 2026.10.01

