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Aomori — Onsen Area
嶽温泉(青森県)の風景

Photo: M Murakami / CC BY-SA 2.0 via Wikimedia Commons

Dake Onsen Hirosaki

嶽温泉

だけおんせん

青森県弘前市、岩木山の南側の山麓にある温泉地。嶽温泉旅館組合は延宝2年(1674年)に杣夫の野呂長五郎がキツネを追って雪穴の湯を見つけたのが始まりとし、寛政8年(1794年)の火事のあと1000メートルほど下に湯小屋を建てて四季を通じて住むようになったのが今の嶽温泉だと書く。硫黄の匂いが濃い濁り湯。弘前駅からバスで50分。

Quality
硫黄泉・酸性泉・塩化物泉
Access
JR奥羽本線 弘前駅(弘南バス 嶽・枯木平行き約50分、嶽温泉下車 徒歩約1分)/東北道 大鰐弘前IC(車約40〜50分)
From Tokyo
約5時間
From Osaka
約7時間

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嶽温泉の宿を見る(1軒)

キツネが落とした昼飯

嶽温泉は青森県弘前市常盤野、岩木山の南側の山麓にある。

開湯の伝えを、嶽温泉旅館組合が自分たちのサイトに詳しく書いている。

延宝2年(1674年)、百沢村の杣夫である野呂長五郎が、岩木のシトギ森へ薪を切りに行った。昼飯の包みを切り株に置いて仕事をしていると、一匹のキツネが包みをくわえて逃げていく。追いかけて追いつきそうになったとき、キツネは包みを雪穴に落として逃げ去った。

「長五郎が雪穴に降りてみると、そこだけに雪がなく湯気が立ちのぼって温泉が沸いていた。これが今の湯の沢だという」。

長五郎はそこに笹小屋をかけ、誰でも入浴できるようにした。それが嶽温泉の始まりだと組合は書いている。

動物が湯を教える開湯伝説は全国にあるが、たいていは傷を癒している場面だ。ここは昼飯を盗まれて追いかけた先、という筋になっている。

火事のあとに下りた温泉街

組合の記述には続きがある。

「寛政8年(1794年)の火事でさらに1,000メートルほど下方に湯小屋が建てられ、四季を通して居住するようになったのが、現在の嶽温泉のはじまりである」。

最初に湯が見つかった場所と、今宿が並んでいる場所は違う。火事で一度焼けて、千メートル下へ移った。

そして、そのときから人が一年中住むようになった。それ以前は季節ごとの湯小屋だったということだ。

温泉地としての年齢を数えるなら、1674年と1794年の二つの起点がある。

硫黄の匂いが濃い

泉質の書き方は資料によって違う。

嶽温泉旅館組合は「硫化水素性・含ミョウバン・緑バン・酸性塩化土類泉(緊張低張性高温泉)で硫黄の匂いが濃い」とする。

弘前市の観光情報サイトは泉熱78度、泉質を酸性・含硫黄-カルシウム-塩化物泉としている。

日本温泉協会は硫黄泉とし、泉質別適応症としてアトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症を挙げている。

表現は違うが、酸性寄りの硫黄泉という点は共通している。白く濁り、匂いが強い湯だ。

酸性で成分が強いので、浴槽に木を使う宿がある。金属だと傷むからだ。効き方は人によるので、肌の弱い人は長湯を避けたほうがいい。

六軒の宿

嶽温泉旅館組合に載っているのは六軒である。

小島旅館、縄文人の宿、嶽ホテル、田澤旅館、西澤旅館、山のホテル。

組合の事務所は小島旅館に置かれている。問い合わせ先の電話番号も小島旅館のものだ。

大きな温泉街ではない。道沿いに宿が並び、そのあいだに土産物の店がある。

日本温泉協会は「徳川時代から湯治場として栄えてきた。湯量豊富でリウマチ、皮フ病などに効果がある」と書く。今も湯治で長く泊まる人がいる。

岩木山の登り口

嶽温泉は岩木山の登山口のひとつである。

岩木山は標高1625メートル、津軽平野のどこからでも見える山だ。古くから霊山として信仰されてきた。

津軽岩木スカイラインで八合目まで上がれる。そこからリフトで九合目。冬季は閉鎖されるので、開通期間は年ごとに確かめたい。

弘前市の観光情報サイトは、近くの高原が石坂洋次郎の小説「草を刈る娘」の舞台になったと書いている。

山の上と、山の麓の湯。この二つが組み合わさっている温泉地だ。

りんご畑を抜けて

弘前市街から嶽へ向かう道は、りんご畑のあいだを抜けていく。

弘前はりんごの産地で、秋になると赤い実が並ぶ。アップルロードという名前の道もある。

嶽の名物はとうもろこしだ。標高の高い畑で作られる嶽きみは、夏の終わりから秋にかけて道沿いで売られる。

温泉に入って、山に登って、りんごととうもろこしを買って帰る。そういう土地である。

福島の岳温泉とは別

福島県二本松市に「岳温泉」がある。読みは同じ「だけおんせん」だが、別の温泉地だ。

あちらは安達太良山の中腹から8キロ引いてきた酸性泉で、高村光太郎の「智恵子抄」に出てくる「ほんとの空」の山の麓にある。字は「岳」、こちらは「嶽」。

予約サイトで「だけおんせん」と検索すると両方出てくる。青森県弘前市か、福島県二本松市か。所在地を見れば間違えない。

どちらも酸性寄りの湯という点は似ている。ただ、あちらは引湯で、こちらは山麓に湧いている。

着くまで

JR奥羽本線の弘前駅から弘南バスの嶽・枯木平行きで約50分、嶽温泉で降りて徒歩1分。

車なら東北自動車道の大鰐弘前ICから県道3号経由で約30キロ、50分ほどと日本温泉協会は案内している。弘前市の観光情報サイトはアップルロード経由で約40分としている。

冬は雪が深い。岩木山の麓なので、市街地より積もる。

弘前城や弘前の洋館を回ってから山へ入る、という組み立てがしやすい。市街から40分ほどの距離だ。

Day Trip

嶽温泉の日帰り入浴

  • 岩木山
  • 津軽岩木スカイライン
  • 弘前城と弘前の街

弘前市街まで車で40分ほど。りんご畑を抜ける道が続く。

受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。

Data

温泉地カルテ

Best Season

秋・冬

春夏秋冬
Benefits
慢性湿疹リウマチ性疾患創傷
所在地Location
青森県
泉質Spring Quality
硫黄泉・酸性泉・塩化物泉
最寄駅Nearest Station
JR奥羽本線 弘前駅(弘南バス 嶽・枯木平行き約50分、嶽温泉下車 徒歩約1分)/東北道 大鰐弘前IC(車約40〜50分)
東京からFrom Tokyo
約5時間
大阪からFrom Osaka
約7時間

※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。

FAQ

嶽温泉のよくある質問

Q嶽温泉はどこにありますか
A

青森県弘前市常盤野、岩木山の南側の山麓です。日本温泉協会は「岩木山の南側山麓に位置する温泉地。徳川時代から湯治場として栄えてきた」と書いています。JR奥羽本線の弘前駅から弘南バスの嶽・枯木平行きで約50分、嶽温泉で降りて徒歩1分です。

Q開湯の伝えを教えてください
A

嶽温泉旅館組合が細かく書いています。延宝2年(1674年)、百沢村の杣夫である野呂長五郎が岩木のシトギ森へ薪切りに行き、昼飯の包みを切り株に置いて仕事をしていたところ、一匹のキツネが包みをくわえて逃げた。追いかけると、キツネは包みを雪穴に落として逃げ去った。長五郎が雪穴に降りてみると、そこだけ雪がなく湯気が立ちのぼって温泉が沸いていた。それが今の湯の沢だと伝わります。

Q今の場所はいつからですか
A

嶽温泉旅館組合は「寛政8年(1794年)の火事でさらに1,000メートルほど下方に湯小屋が建てられ、四季を通して居住するようになったのが、現在の嶽温泉のはじまりである」と書いています。発見の場所と、今の温泉街の場所は違います。

Q泉質を教えてください
A

資料によって書き方が違います。嶽温泉旅館組合は「硫化水素性・含ミョウバン・緑バン・酸性塩化土類泉(緊張低張性高温泉)で硫黄の匂いが濃い」としています。弘前市の観光情報サイトは泉熱78度、泉質を酸性・含硫黄-カルシウム-塩化物泉としています。日本温泉協会は硫黄泉とし、泉質別適応症としてアトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症を挙げています。

Q何軒の宿がありますか
A

嶽温泉旅館組合に六軒が載っています。小島旅館、縄文人の宿、嶽ホテル、田澤旅館、西澤旅館、山のホテル。組合の事務所は小島旅館に置かれています。

Q岩木山に登れますか
A

登れます。嶽温泉は岩木山の登山口のひとつです。津軽岩木スカイラインで八合目まで上がり、リフトで九合目まで行ける道もありますが、冬季は閉鎖されます。開通期間は年によって変わるので、行く前に確かめてください。

Q福島の岳温泉とは違いますか
A

別の温泉地です。福島県二本松市の岳温泉は読みが同じ「だけおんせん」ですが、字は「岳」で、安達太良山の中腹から8キロ引いてきた酸性泉です。青森県弘前市の嶽温泉は字が「嶽」で、岩木山の南麓に湧いています。予約サイトでは所在地を確かめてください。

UPDATED 2026.09.25

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