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酸ヶ湯は八甲田の山中に一軒だけ建っている。周囲に集落はない。
1954年、国が療養に適した温泉地として最初に指定した三か所のうちの一つがここだった。国民保養温泉地の第一号である。三百年以上、湯治場として使われてきた。
千人風呂
酸ヶ湯の中心は千人風呂である。
総ヒバ造りの広い浴室に、柱がほとんどない。その空間に熱湯、四分六分の湯、冷の湯といった複数の湯船が並ぶ。木の湯屋そのものが体験になっている。
混浴だが、女性専用の時間帯が設けられ、浴室内で男女のエリアが分かれる運用がされている。女性用の浴室として玉の湯も別にある。運用は変わることがあるため、現地の案内に従いたい。
この温泉地の湯
強い酸性泉である。湯は白濁し、硫黄の香りが立つ。名の通り酸味を感じる。
肌に刺激があるため長湯は避け、湯上がりに真水で流すと負担が軽くなる。銀製品は変色するので必ず外すこと。
源泉が複数あり、湯船によって温度と性質が違う。名前がついているのはそのためだ。
八甲田の雪
八甲田は日本有数の豪雪地帯である。積雪量は数メートルに達する。
宿は通年営業しているが、冬の道路状況は厳しい。バスは冬季ダイヤになる。車で向かう場合は装備と道路情報の確認が必須になる。
雪の中に一軒だけ灯りがともっている光景は、この宿でしか見られない。行きにくさと得られるものが、正確に釣り合っている。
湯治宿としての酸ヶ湯
酸ヶ湯には、湯治のための部屋が今も残っている。
三百年以上、この宿は療養の場として使われてきた。1954年に国が最初の国民保養温泉地を指定したとき、三か所のうちの一つに選ばれたのはそのためである。観光地として発展した結果ではなく、湯の効きが先にあった。
一泊で泊まっても湯には入れるが、この宿の成り立ちは長期滞在にある。連泊できるなら、一日に何度か短く入るという形が本来の使い方に近い。強い酸性泉なので、長く浸かるのではなく、間を置いて入り直すほうが体への負担も小さい。
千人風呂に入るとき
千人風呂は混浴である。ただし、そのまま放置されているわけではない。
女性専用の時間帯が設けられており、浴室内で男女のエリアが分かれる運用がされている。女性用の浴室として玉の湯も別にある。混浴に入らなくても、酸ヶ湯の湯には入れる。
湯は白濁して底が見えない。段差があるので、足を探りながら入ることになる。
洗い場はなく、シャンプーも石鹸も使えない。体を洗う場所ではなく、湯に浸かる場所である。銀製品は硫黄で変色するので必ず外すこと。肌に刺激があるため、湯上がりに真水で流すと負担が軽くなる。
八甲田を回る
酸ヶ湯は八甲田の中にある。宿だけを目的にすると、往復に時間をかけるだけになってしまう。
八甲田ロープウェーが近い。冬は樹氷、秋は紅葉を見に上がれる。地獄沼や睡蓮沼は温泉のすぐ周辺にあり、車を停めて歩ける。
紅葉は例年10月上旬から中旬。山の上から順に下りてくるので、標高によって見頃がずれる。
奥入瀬渓流と十和田湖も同じ範囲にある。青森駅から酸ヶ湯を経て十和田湖へ抜けるという行程が組めるので、一泊二日でも中身が埋まる。冬はこの経路が使えなくなる区間があるため、必ず確認したい。
歩き方
JR奥羽本線の青森駅からバスでおよそ70分。東京からは新幹線で新青森へ、そこからバスになる。
酸ヶ湯温泉の日帰り入浴
- 千人風呂
- 玉の湯
山中の一軒宿です。冬季は道路状況を必ず確認してください。
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
秋・冬
- 所在地Location
- 青森県
- 泉質Spring Quality
- 酸性泉・硫黄泉
- 最寄駅Nearest Station
- JR奥羽本線 青森駅(バス約70分)
- 東京からFrom Tokyo
- 約5時間
- 大阪からFrom Osaka
- 約7時間
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
酸ヶ湯温泉のよくある質問
Q酸ヶ湯温泉は日帰りでも入れますか?
入れます。千人風呂と玉の湯があり、日帰りで利用できます。青森駅からバスで70分ほどの山中にあるため、移動に時間はかかりますが、八甲田の観光とあわせた行程に組み込めます。受付時間が決まっているので事前に確認してください。
Q千人風呂は混浴ですか?
混浴です。総ヒバ造りの広い浴室に複数の湯船が並びます。女性専用の時間帯が設けられており、女性用の浴室(玉の湯)も別にあります。浴室内では男女のエリアが分かれる運用がされています。運用は変わることがあるため、現地の案内に従ってください。
Q酸ヶ湯の湯はどのくらい酸性が強いですか?
強い酸性泉で、湯は白濁し硫黄の香りが立ちます。名の通り酸味を感じる湯です。肌に刺激があるため長湯は避け、湯上がりに真水で流すと負担が軽くなります。銀製品は変色するので必ず外してください。
Q冬でも行けますか?
行けます。ただし八甲田は日本有数の豪雪地帯で、積雪量は数メートルに達します。宿は通年営業していますが、道路状況は厳しくなります。バスは冬季ダイヤになります。冬に車で向かう場合は装備と道路情報の確認が必須です。
ほかの温泉地と比べる
UPDATED 2026.08.27



