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長岡の奥座敷
蓬平温泉は新潟県長岡市蓬平町。長岡の市街から県道23号を経由し、県道515号で山道を上がった先にある。
長岡駅から車で25分ほど。それだけの距離で、風景がすっかり山になる。越後長岡の奥座敷と呼ばれてきた所以である。
宿は三軒。蓬莱舘 福引屋、和泉屋、花の宿 よもやま舘。長岡観光ナビはこの三軒がそれぞれ自前の源泉を持つと書いている。温泉街と呼べる通りはなく、山道沿いに建物が点在する形だ。
龍神が教えた湯
この温泉地の由来は、龍神の伝説である。
長岡観光ナビの説明では、600年以上前の南北朝時代に、龍神が霊泉の場所を教えたと伝わる。その伝説から生まれたのが高龍神社で、温泉地の中心にある。
高龍神社は商売繁盛と金運のご利益で知られている。豪雪地帯で生き抜くために村人が護り続けた守り神だ、と長岡観光ナビは書く。
宿の一軒、蓬莱館 福引屋は「商売繁盛の神様『髙龍神社』のお膝元にある福を招く温泉宿」と自ら名乗っている。浴場の名前も「家内安全の湯」「商売繁盛の湯」。温泉地の性格が、宿の商いの形にまで及んでいる。
とろみのある単純硫黄泉
湯について、長岡観光ナビはこう書く。「とろみがあって肌なじみが良く、時折ふわっと湯の華が咲くアルカリ性の単純硫黄泉」。
和泉屋は源泉名を和泉屋3号井、泉質をアルカリ性単純硫黄冷鉱泉、源泉温度を16.5度と公表している。蓬莱館 福引屋はアルカリ性pH9.3としている。
源泉が16度台なので、そのままでは入れない。沸かして使う宿がある。かけ流しを期待して行く温泉地ではなく、とろみのあるアルカリ性の湯そのものを目当てにする場所だ。
pH9.3という数値は、肌の角質をやわらかくする領域である。湯上がりがつるりとする理由はここにある。
明治二年に始まった商い
宿の歴史は明治から記録がある。
長岡観光ナビは「明治初期から3軒の温泉宿が営業を始めました」と書く。蓬莱館 福引屋も、創業者が明治2年に湯治宿「蓬莱屋」として商いを始めたとしている。
1869年。明治のいちばん最初の年だ。戊辰戦争で長岡城が落ちた翌年にあたる。
龍神の伝説は南北朝時代にさかのぼるが、宿として形を持ったのは明治である。信仰の場所が、宿場になった。
地震を越えて
2004年、新潟県中越地震がこの一帯を襲った。長岡市の山間部は大きな被害を受け、山古志では全村避難が行われた。
蓬平温泉も無傷ではなかった。長岡観光ナビは、和泉屋の露天風呂「月の湯」について、損壊からリニューアルを経て現在の形になったと書いている。
今は三軒とも営業している。山あいの三軒の宿が、二十年をかけて戻ってきた。
山古志と組み合わせる
蓬平から車で行ける範囲に、山古志がある。
棚田と錦鯉の里だ。中越地震でもっとも大きな被害を受けた場所でもある。棚田を利用した養鯉池が斜面に並ぶ風景は、他にない。
長岡市街に戻れば、長岡花火で知られる信濃川の河川敷がある。市街からわずか25分の距離に、まったく別の風景があるというのが、この温泉地の使い方を決めている。
昼は市街や山古志を回り、夜は山へ上がる。あるいは高龍神社に参って、そのまま泊まる。三軒しかないぶん、迷う余地は少ない。
蓬平温泉の日帰り入浴
- 高龍神社
- 山古志(棚田と錦鯉)
- 長岡市街
山道を上がるので、冬は道路の状況を確かめてから向かいたい。
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
春・秋・冬
- 所在地Location
- 新潟県
- 泉質Spring Quality
- 硫黄泉
- 最寄駅Nearest Station
- JR長岡駅から車で約25分
- 東京からFrom Tokyo
- 上越新幹線で長岡駅へ。そこから県道23号と県道515号で山へ上がる。長岡ICからは車で約30分。
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
蓬平温泉のよくある質問
Q泉質は何ですか
長岡観光ナビは「とろみがあって肌なじみが良く、時折ふわっと湯の華が咲くアルカリ性の単純硫黄泉」と書いています。和泉屋は源泉名を和泉屋3号井、泉質をアルカリ性単純硫黄冷鉱泉、源泉温度を16.5度と公表しています。冷鉱泉なので沸かして使う宿があります。効き方は人によるので、気になることは医師に確かめてください。
Q高龍神社とはどんな神社ですか
蓬平温泉の中心にある神社で、龍神伝説から生まれたと長岡観光ナビは書いています。商売繁盛と金運のご利益があるとされ、参拝に来る人が多い神社です。1390年に創建されたと伝わります。宿の一軒である蓬莱館 福引屋も「商売繁盛の神様『髙龍神社』のお膝元にある福を招く温泉宿」と名乗っています。
Q宿は何軒ありますか
三軒です。蓬莱舘 福引屋、和泉屋、花の宿 よもやま舘。長岡観光ナビはこの三軒がそれぞれ自前の源泉を持っていると書いています。温泉街と呼べる通りはなく、山道沿いに宿が並んでいます。
Qいつからある温泉ですか
長岡観光ナビは、600年以上前の南北朝時代に龍神が霊泉の場所を教えたという伝説に由来すると書き、明治初期から3軒の温泉宿が営業を始めたとしています。蓬莱館 福引屋も創業者が明治2年に湯治宿「蓬莱屋」として商いを始めたと書いています。
Q中越地震の影響はありましたか
ありました。長岡観光ナビは和泉屋の露天風呂「月の湯」について、損壊からリニューアルを経て現在の形になったと書いています。2004年の新潟県中越地震では長岡市の山間部が大きな被害を受けました。今は三軒とも営業しています。
ほかの温泉地と比べる
蓬平温泉の宿

蓬平温泉 蓬莱館 福引屋
越後長岡の奥座敷、蓬平温泉の21室の宿。宿は浴室を「御利益風呂」「縁起の湯」と呼び、福を招く天然温泉と書く。長岡駅から車で約25分、送迎は要予約。

よもぎひら温泉 和泉屋
新潟県長岡市蓬平町甲1508-2、蓬平温泉の宿。総部屋数37室。大浴場は「月の湯」「星の湯」「風の湯」の三つで、いずれも内風呂と露天風呂を備える。貸切風呂は家族風呂「花ごよみ」と露天「やま野」の二つ。源泉は和泉屋3号井、アルカリ性単純硫黄冷鉱泉で源泉16.5度。宿は循環ろ過方式であることと塩素消毒をしていることを掲示している。日帰り入浴も受ける。
UPDATED 2026.09.24


