泉温は、源泉から湧き出したときの湯の温度です。
浴槽の温度とは別のものです。源泉が98度でも、浴槽に注がれる頃には入れる温度まで下げられています。分析書の「泉温」の欄を見て、そのまま浴槽の温度だと思うと食い違います。
四つの区分
環境省の鉱泉分析法指針では、泉温で四つに分けています。
25度未満が冷鉱泉。25度以上34度未満が低温泉。34度以上42度未満が温泉。42度以上が高温泉。
このうち冷鉱泉も、規定の成分を含んでいれば温泉法上の温泉です。温度が低いから温泉でない、ということはありません。
熱い源泉の土地
源泉が高温の土地では、湯を冷ましてから使います。
湯村温泉の荒湯は98度で噴き出し、そのままでは入れません。町ではその湯で卵や野菜を茹で、浴槽に注ぐ湯は温度を下げます。草津温泉では湯もみという方法で、加水せずに湯を冷ます工夫が伝わっています。
加水すれば湯は薄まります。加水せずに冷ますには時間か手間がかかります。熱い源泉の土地の宿が「加水なし」を掲げているときは、その手間をかけているということです。
ぬるい湯の土地
炭酸を含む湯は、温度が上がると炭酸が抜けやすくなります。
そのため炭酸泉は温度が低めのものが多く、長湯温泉にはぬるめの浴槽があります。ぬるい湯に長く浸かって泡をまとう、という入り方になります。熱い湯に短く入る土地とは正反対です。
浴槽の温度をどう見るか
同じ泉温でも、浴槽の温度は宿によって違います。
湯量、浴槽の大きさ、外気温、加水の有無で変わります。熱い湯が苦手な方は、予約前に浴槽の温度を宿に聞いておくと確実です。ぬるめの浴槽を別に設けている宿もあります。
熱い湯の入り方
熱い湯には短く入ります。
飯坂温泉のように熱い湯の土地では、それが本来の入り方です。加水の可否は浴場ごとに決まりがあり、掲示に従うことになります。かけ湯で体を慣らしてから入り、長く浸からずに上がる。それで湯の性格は十分に分かります。
参考
環境省「温泉の保護と利用」(鉱泉分析法指針・掲示基準の掲載元)



