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円錐形の山の麓
わいた温泉郷は熊本県阿蘇郡小国町。大分県玖珠郡九重町との境に立つ涌蓋山の麓に広がっている。
涌蓋山は円錐形の整った山で、小国富士とも玖珠富士とも呼ばれる。その裾野一帯が地熱地帯になっていて、あちこちから蒸気が上がる。
わいた温泉組合の説明を引く。「そのふもとで豊富な地熱を源にした温泉地帯が『わいた温泉郷』です。そこには景色や泉質もそれぞれ異なる個性豊かな6つの湯処(ゆどころ)があり、温泉蒸気で蒸し料理を楽しんだり、旅の疲れを癒すなど、心身共に潤うことができます」。
ひとつの温泉街ではない。散らばった湯処の総称である。
六つの湯処
六つの湯処の名前は、資料によって少しずつ違う。
熊本県公式観光サイトは「はげの湯、岳の湯、山川温泉、守護陣温泉などからなり」と書いている。熊本県温泉サイト「湯美人」は「6箇所ほどの温泉地があります」とし、わいた温泉組合事務局の所在地を小国町西里岳の湯としている。
宿を選ぶときは、まずどの湯処にあるかを確かめたい。同じわいた温泉郷でも、山川温泉と麻生釣温泉では景色も泉質も違う。
蒸気が上がる土地
この温泉郷でいちばん目につくのは、湯ではなく蒸気である。
小国町は「温泉地の至る所から蒸気が噴出しており」と書いている。民家の脇からも、道路の傍からも、白い蒸気が立つ。地熱発電所もある。
蒸気は生活に使われてきた。小国町の記述を引く。「温泉の蒸気で蒸した鶏の地獄蒸しは地域の名物料理となっています」。
食材を蒸し釜に入れ、バルブを開ける。それだけで蒸し上がる。熱源に燃料がいらない。宿や施設に蒸し場が備えられていて、食材を持ち込んで自分で蒸せるところもある。
コインタイマー式の家族湯
もうひとつ、この温泉郷に特徴的な設備がある。コインタイマー式の貸切家族湯だ。
料金をタイマーに入れると湯が張られる。使い終われば流す。次の人が入れると、また新しい湯が入る。24時間営業のところが多い。
大浴場を持たずに家族湯だけで営業している宿もある。湯量と地熱があるからできる方式で、他の温泉地ではあまり見ない形だ。
人と会わずに湯に入りたい人には、これ以上ない構えでもある。
泉質は湯処ごとに違う
熊本県温泉サイト「湯美人」がわいた温泉郷の泉質として挙げているのは、塩化物泉、単純温泉、単純温泉(弱アルカリ性)。
山川温泉のように硫黄を含む湯もあれば、麻生釣温泉のように弱アルカリ性の単純温泉もある。同じ山の裾野でも、湧き出す場所によって中身が変わる。
効能として挙げられているのは神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、冷え性、きりきず、やけど、慢性皮膚病、慢性婦人病など。効き方は人によるので、気になることは医師に確かめてほしい。
黒川温泉との距離
わいた温泉郷は、黒川温泉から車で30分ほどの場所にある。
黒川は入湯手形で外湯をめぐる温泉地で、統一された町並みが観光地として完成している。わいたはその逆で、散らばった湯処と蒸気と家族湯の土地だ。
小国町には杖立温泉もある。阿蘇の北側に、性格の違う温泉地が三つ並んでいることになる。
黒川に泊まって、わいたの家族湯と地獄蒸しに日帰りで寄る。あるいはわいたに泊まって、黒川の外湯をめぐる。どちらでも成立する距離だ。
山と滝と吊橋
湯以外の見どころも、車で回れる範囲にある。
涌蓋山はわいた温泉組合が「初中級向けの登山・ハイカーにも人気の山。山頂からは360度のすばらしい展望を満喫することができます」と書く。
近隣には鍋ヶ滝がある。裏側に回り込んで水のカーテン越しに外を見られる滝で、小国町を代表する景勝地だ。大分県側に出れば九重夢大吊橋もある。
蒸気の上がる土地に泊まって、昼は山と滝を回り、夜は家族湯にこもる。わいた温泉郷の使い方は、そのあたりに落ち着く。
わいた温泉郷の日帰り入浴
- 涌蓋山
- 鍋ヶ滝
- 九重夢大吊橋
- 黒川温泉
湯処によって日帰り入浴の受付時間や定休日が違う。コインタイマー式の家族湯は24時間のところもある。
受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。
温泉地カルテ
春・秋・冬
- 所在地Location
- 熊本県
- 泉質Spring Quality
- 塩化物泉・単純温泉・硫黄泉
- 最寄駅Nearest Station
- JR久大本線 豊後中村駅から車で約15分
- 東京からFrom Tokyo
- 福岡空港か熊本空港から車。大分道の九重ICからは国道387号経由で約30分。
※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。
わいた温泉郷のよくある質問
Qわいた温泉郷はどこにありますか
熊本県阿蘇郡小国町、大分県玖珠郡九重町との境にある涌蓋山の麓です。熊本県公式観光サイトは「小国町と大分県玖珠郡九重町の境にある美しい円錐形の涌蓋山(わいたさん)。そのふもとで豊富な地熱を源にした温泉地帯が『わいた温泉郷』です」と書いています。黒川温泉からも車で30分ほどの距離です。
Q六つの湯処というのは何ですか
わいた温泉組合は「景色や泉質もそれぞれ異なる個性豊かな6つの湯処(ゆどころ)があり」と書いています。熊本県公式観光サイトははげの湯、岳の湯、山川温泉、守護陣温泉などの名を挙げ、熊本県温泉サイト「湯美人」も6箇所ほどの温泉地があるとしています。資料によって挙げられる名前に少し違いがあるので、宿を選ぶときは所在する湯処を確かめてください。
Q泉質は何ですか
湯処ごとに違います。熊本県温泉サイト「湯美人」はわいた温泉郷の泉質を塩化物泉、単純温泉、単純温泉(弱アルカリ性)と並べています。効能として神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、きりきず、やけど、慢性皮膚病などを挙げていますが、効き方は人によるので気になることは医師に確かめてください。
Q地獄蒸しとは何ですか
温泉の蒸気で食材を蒸す料理です。小国町は「温泉地の至る所から蒸気が噴出しており、温泉の蒸気で蒸した鶏の地獄蒸しは地域の名物料理となっています」と書いています。蒸気を使う蒸し場を備えた宿や施設があり、食材を持ち込んで自分で蒸せるところもあります。
Q涌蓋山には登れますか
登れます。わいた温泉組合は「小国富士(おぐにふじ)」や「玖珠富士(くすふじ)」の名でも親しまれており、初中級向けの登山・ハイカーにも人気の山で、山頂からは360度の展望が楽しめると書いています。近隣には鍋ヶ滝や大吊り橋といった景勝地もあります。
ほかの温泉地と比べる
UPDATED 2026.09.24



