温泉たまごは、黄身が固まって白身がとろりとした卵です。普通の茹で卵と逆の状態になっています。
固まる温度の差
黄身と白身では、固まる温度が違います。
黄身はおよそ65〜70度で固まり始めます。白身は80度近くまで上がらないと完全には固まりません。この間の温度の湯に長く浸けると、黄身だけが固まります。
温泉の湯温がちょうどこの範囲にあることが多く、湯に浸けておくだけでできる。だから温泉たまごと呼ばれます。
温泉地で卵を茹でる
温泉地には、卵を茹でるための湯壺を持つところがあります。
湯村温泉の荒湯は98度の湯が噴き出しており、周囲の湯壺で卵や野菜を茹でられます。野沢温泉の麻釜は地元の方が野菜や卵を茹でるのに使ってきた源泉地で、一般の立ち入りはできませんが周囲から見学できます。
これらは観光のために作られたものではなく、湯を暮らしの道具として使ってきた形です。
蒸気で蒸す
湯に浸けるのではなく、蒸気で蒸す土地もあります。
別府の鉄輪では、温泉の蒸気で食材を蒸す地獄蒸しが行われています。雲仙地獄でも蒸気で蒸した卵が売られています。湯そのものではなく、地中から上がる熱を使う形です。
黒たまご
箱根の大涌谷で知られる黒たまごは、殻が黒くなった茹で卵です。
温泉の成分と蒸気で殻の表面が反応して黒くなります。中身は普通の茹で卵で、温泉たまごとは別のものです。
自分で作るなら
温泉地でなくても、温度を保てれば作れます。
70度前後の湯に卵を入れ、温度を保ったまま30分ほど置く。温泉地では湯温がその範囲にあり、しかも湯が絶えず供給されるので温度が下がらない。それが温泉たまごが温泉地の名物になった理由です。



