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Nagano — Onsen Area
熊の湯温泉(長野県)の風景

Photo: alala_p / CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons

Kumanoyu Onsen

熊の湯温泉

くまのゆおんせん

長野県下高井郡山ノ内町、志賀高原の奥にある温泉。湯の色が翡翠を思わせる黄緑色で知られる。宿は泉質を含硫黄-カルシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉、弱アルカリ性でpH7.5、源泉63度、湧出量毎分72リットルと掲示する。幕末の蘭学者で松代藩士の佐久間象山が調査に訪れたことで世に知られ、熊が傷を癒していたという地元の逸話から名が付いたと宿は伝える。

Quality
硫黄泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉
Access
長野電鉄 湯田中駅から車、またはバス
From Tokyo
北陸新幹線で長野駅へ、長野電鉄で湯田中駅へ乗り継ぎ、そこからバスか車で志賀高原へ。
From Osaka
pH
7.5
Temp
63 ℃

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熊の湯温泉の宿を見る(1軒)

翡翠色の湯

熊の湯温泉は長野県下高井郡山ノ内町平穏。志賀高原の奥、標高の高い場所にある。

この湯が知られているのは、色のためだ。黄緑色。宿はそれを翡翠色と呼び、公式サイトの中心に据えている。

硫黄を含む湯は、空気や光に触れると色が変わる。白く濁るものもあれば、青く沈むものもある。熊の湯は緑に寄る。晴れた日の露天では、湯の底まで緑が透ける。

色の出方は天気と時間帯で変わる。同じ浴槽でも日によって濃さが違うので、二泊して朝と夕方に入ると、その振れ幅が見える。

数値が全部出ている

熊の湯の宿は、湯の情報を隠さない。掲示されている項目をそのまま並べる。

泉質は含硫黄-カルシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉。弱アルカリ性(pH7.5)低張性高温泉。泉温は源泉63度、使用位置43度。湧出量は毎分72リットル。加水は温度調節のためあり。加温なし。循環なし。消毒なし。

ここまで書く宿は多くない。とくに「加水 温度調節のため」と正直に書いている点が重要だ。源泉が63度では、そのままでは熱くて入れない。だから水で温度を落とす。それを隠さずに書いている。

加温も循環も消毒もしていない。湯そのものには手を入れず、温度だけを下げている。

硫化水素ガスへの対処

硫黄を含む湯には、付き物の危険がある。硫化水素ガスだ。

宿は掲示にこう書いている。「空気より重いガス(硫化水素ガス)が浴室内に充満しないように、内湯にも外気を取り入れています」。

硫化水素は空気より重いので、床に近いところに溜まる。だから換気が要る。内湯なのに外気を入れているのは、そのための設計である。

禁忌症も宿は列挙している。急性疾患、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、皮膚や粘膜の敏感な人、高度の動脈硬化症、高血圧症、心臓病。当てはまるものがあるなら、入る前に医師に確かめてほしい。

佐久間象山と、熊

名前の由来として宿が伝えているのは、熊の話である。

「足に怪我を負った子熊が患部を湯にさらしていた等、この温泉を利用して熊が傷を癒しているという地元の逸話から、いつしか熊の湯と呼ばれるようになり」。

動物が傷を癒していたから見つかった、という開湯伝説は各地にある。鹿、鶴、猿、そして熊。志賀高原の山中なら、熊がいても何の不思議もない。

もうひとつ、宿は具体的な人物を挙げている。幕末の蘭学者で松代藩士の佐久間象山。彼が現地の調査に訪れたことで、この湯は世に広く知られるようになったという。以後、歌人の与謝野晶子をはじめ多くの文人が訪れ、作品の中に当時の熊の湯の様子が残っている。

伝説と、記録に残る人物と。両方を持っている温泉地である。

二つの浴場を、日替わりで

浴場は二つある。宿は碧落(へきらく)と翠玉(すいぎょく)と名付けている。

碧落は、桧造りの内風呂と、滝が真横に流れる岩露天。開放的な青空を望めることから碧落と名付けたと宿は説明する。

翠玉は、内風呂の造りは碧落と同じ。外湯は小さいが、灯りを遮る造りになっていて、晴れた夜は星を見ながら入れる。

男女は12時30分に日ごとの入替制。つまり一泊すると、片方しか入れない。両方見たいなら二泊するか、チェックアウト前後の時間を使うことになる。10時から12時30分は清掃時間である。

志賀高原の中で

熊の湯は志賀高原の一部だ。周りはスキー場と山である。

冬はスキー客が来る。夏と秋は横手山や志賀高原の高原歩きの拠点になる。標高が高いので、夏でも夜は冷える。

山を下りれば、湯田中と渋の温泉街がある。地獄谷野猿公苑の猿も近い。志賀高原に泊まって山の湯に入り、翌日は下の温泉街を歩く、という組み方ができる。

日帰り入浴は受付時間が短い。宿は外来入浴を平日12時30分から15時30分、土曜と休日は12時30分から15時としている。混雑時は当日断ることがあるので、寄るつもりなら先に電話をしておきたい。

色を見に行く温泉

温泉地には、それぞれ売りがある。景色、料理、歴史、湯量。

熊の湯の売りは色だ。緑の湯に入ったことがある人は、そう多くない。白濁も赤湯も全国にあるが、翡翠色と呼べる湯は数えるほどしかない。

志賀高原まで上がる手間はかかる。それでも、湯船を覗き込んだときの色は、写真で見るのと実物とでまったく違う。それを確かめに行く温泉地である。

Day Trip

熊の湯温泉の日帰り入浴

  • 志賀高原
  • 横手山
  • 地獄谷野猿公苑
  • 渋温泉

志賀高原一帯は標高が高く、冬の道路は冬装備が要る。日帰り入浴は受付時間が短い。

受付時間・定休日・料金は施設ごとに異なり、変更されることもあります。 お出かけの前に各施設の案内をご確認ください。

Data

温泉地カルテ

Temperature

63℃高温泉

2060100℃

pH

7.5弱アルカリ性

0 酸性7アルカリ性 14

Best Season

夏・秋・冬

春夏秋冬
Benefits
神経痛関節痛慢性消化器病冷え性慢性皮膚病
所在地Location
長野県
泉質Spring Quality
硫黄泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉
最寄駅Nearest Station
長野電鉄 湯田中駅から車、またはバス
東京からFrom Tokyo
北陸新幹線で長野駅へ、長野電鉄で湯田中駅へ乗り継ぎ、そこからバスか車で志賀高原へ。

※ 泉質・泉温・pH は代表的な源泉の値です。施設ごとに異なる場合があります。 効能は泉質の一般的な適応症であり、効果を保証するものではありません。

FAQ

熊の湯温泉のよくある質問

Qどうして湯が緑色なのですか
A

硫黄を含む湯が空気や光に触れることで、黄緑色に見えるためです。宿は掲示で泉質を含硫黄-カルシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉としています。色の出方は天気や時間帯で変わるので、同じ浴槽でも日によって濃さが違います。

Q泉質の数値は公表されていますか
A

宿が掲示しています。泉質は含硫黄-カルシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉、弱アルカリ性(pH7.5)低張性高温泉。泉温は源泉63度で使用位置43度、湧出量は毎分72リットル。加水は温度調節のためあり、加温なし、循環なし、消毒なしと明記しています。

Qかけ流しですか
A

宿は大浴場について「翡翠色の湯がかけ流しで満たされています」と書いています。ただし同じページの掲示で、温度調節のための加水はありと明記されています。源泉が63度と熱いため、そのままでは入れないからです。加温も循環も消毒もしていない、というのが宿の記載です。

Q熊の湯という名前の由来は何ですか
A

宿はこう伝えています。足に怪我を負った子熊が患部を湯にさらしていたなど、この温泉を利用して熊が傷を癒しているという地元の逸話から、いつしか熊の湯と呼ばれるようになった——。また、幕末の蘭学者で松代藩士の佐久間象山が現地調査に訪れたことで世に広く知られるようになり、歌人の与謝野晶子をはじめ多くの文人に愛されたとも書いています。

Q日帰りで入れますか
A

入れます。宿は外来入浴の受付時間を平日12時30分から15時30分、土曜と休日は12時30分から15時としています。混雑時や繁忙期には当日断ることがあるので、出かける前に電話で確かめてほしいとも案内しています。男女の浴場は12時30分に日ごとの入替制です。

UPDATED 2026.09.24

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